10月第2週の市況

2023/10/9    月

米国市場では、労働統計が公表され9月に雇用が増加したが賃金上昇は抑えられたことが判明し、株式指数は軒並み大きく上昇。ダウとSP500は8月以来最大の値上がりとなったほか、NASDAQはさらに大きく1.6%上昇。情報テクノロジー、通信サービスといったセクターが市場をけん引。Pioneer Natural Resourcesの買収交渉に入ったエクソンモービルは1.7%株価下落。Pioneer Natural Resourcesは10.4%株価上昇。欧州市場では米国の労働統計がよかったことを受けて、株式は値を上げた。イールドは欧米市場で上昇。ドイツのオンライン小売りZalandoは好調な第3四半期の業績を期待して買いが集まり、株価は6.45%上昇。そのおかげで小売セクターも上昇。テクノロジー株は米国市場の値上がりを受けて2%ほど上昇

2023/10/10    火

米国市場では、イスラエルが予備役を招集しガザ地区を空爆・封鎖したことを受けて原油価格が上昇し、エネルギー株が上昇したが、航空会社はテルアビブへの直行便をキャンセルしたことにより株価は下落。バイデン大統領がイスラエルとハマスの仲介を行うよう指示する。主要3指数はいずれも上昇。防衛産業のNorthrop GrummanやL3Harris Technologiesは10%前後の値上がり。欧州市場では中東での衝突が懸念され市場は値を下げる。小売りや旅行・レジャーといったセクターが値下がりを主導。原油価格は2.9%上昇し、 IAG、Air France KLM、Lufthansaは4%~8%値下がり。防衛株のSaab、レオナルド、Rheinmetallなどが4%~9%値を上げる

2023/10/11    水

米国ではアトランタ連銀総裁のボスティックFRB理事が金利の引き上げの必要性がないとコメントし、ミネアポリス連銀総裁のカシュカリ総裁もFedはゴールである2%のインフレにソフトランディングしているとコメント。市場ではイールドが低下し、株式市場は上昇。セクター別では前日大きく値を上げたエネルギーが下落したほかは11あるセクターのうち10のセクターが上昇。ペプシコは年間の利益予想を引き上げ株価が1.9%上昇し、ライバルのコカ・コーラも2.2%上昇。欧州市場では株式市場が2%上昇し大きく回復。安全資産への回帰から長期の欧米の国債が値を上げ、イールドが低下。旅行・レジャー、鉱業、テクノロジーといったセクターが市場をけん引

2023/10/12    木

米国では方向性のない市場となったが、Fedの前回の議事録が公開され、利上げに対する警戒感が表示されていたので、市場は金利のさらなる引き上げに慎重との判断し株式市場は上昇した。イールドはここ2週間で最も低くなった。9月の企業物価指数は予想以上に上昇したが、主要3指数はいずれも上昇。エクソンモービルはPioneer Natural Resourcesを595億ドルで買収することを公表し、エクソンモービル株は3.6%値下がり。欧州市場は全体としてわずかに値上がり。LVMHはパンデミック後の需要が減速する中、賃金が上昇したことを公表し株価が6.5%下落。HermesやKeringなどの競合株も値を下げた。デンマークの製薬会社Novo Nordiskは開発中のOzempicの臨床試験の中止を公表し株価が4.9%値上がり

2023/10/13    金

米国では9月の消費者物価指数が公表され家賃関連のコストが大きく上昇したが全体としてはここ2年で最低の上昇となった。Fedが次期会合で利上げをしないという予想は変わらない。ただし、10年物イールドは上昇し、株式指数は下落。セクター別では素材、不動産、公益などが値を下げた。Fastenalは四半期の利益が好調で株価が7.5%上昇。UAWのストライキが拡大されたフォードは株価が2%下落。欧州市場では株式市場は3週来の高値を付けたが、米国の消費者物価指数のデータが公表された時点から値を下げ、最終的にはわずかな上昇となった。米国の消費者物価指数に連動して原油価格が上昇したのでエネルギー関連は値上がり。公益や不動産といったセクターは値下がり

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10月第1週の市況

2023/10/2    月

米国ではFedが基準とするPCEコア指数の上昇が年率ベースで3.9%となり、ここ2年で初めて4%を下回った。市場ではこのデータが公表されると株価が上昇したが、その後、下落。NASDAQは値を上げたが、SP500とダウは値下がり。セクター別では、エネルギーが最も値を下げ、金融も値下がり。Nikeは第1四半期の利益が予想を上回り株価は6.4%上昇。欧州市場では、インフレが、ここ2年で最低の水準となり、ECBの金利引き上げが緩和されるとの期待から、株式市場は上昇。金利感応度の高い不動産部門が2.7%値を上げ、テクノロジーも1.1%の上昇。原油価格が下落したため、石油・ガスセクターは1.3%下落。配当政策を見直し2024年の利益の少なくとも70%を還元すると公表したコメルツバンクは11.1%株価上昇

2023/10/3    火 

米国では、ボウマンFRB理事がさらなる高金利を求めるなど、Fedの高金利政策が予想より長期化するとの見方から公益株(△4.7%)を中心に値下がり。Nvidiaはゴールドマンサックスの高評価により株価は2.9%上昇。エネルギー株は原油価格の下落に伴い下落したが、テクノロジー株は1.3%の上昇。SP500はおおむね横ばいでNASDAQは上昇、ダウは下落。Teslaは第3四半期の業績が予想以下となったが株価は0.6%上昇。ユーロ圏では、製造業の購買マネージャー指数が下落したことに加え、ドイツの10年物イールドが12年来の高水準となり、高イールドが影響して株式市場は下落

2023/10/4    水

米国市場では8月の新規雇用が予想外に上昇し市場ではFedの高金利政策が長期化するとの見方からSP500は6月1日以来の安値になった。セクター別では、公益、一般消費財、テクノロジーなどがけん引して市場は下落。英当局が、Amazonとマイクロソフトが英国のクラウド関連企業の買収に対して反トラスト法に基づく査察を行う予定と報じられ、Amazonとマイクロソフトは下落。欧州市場でも米国のイールドが上昇したことを受けて、金利感応度の高い公益や鉱業などのセクターが下落し、6か月来の安値を付けた。公益株が2.7%下落し、風力発電の Orstedが6.0%下落し、Vestas Wind Systemsも5.5%下落。銀行株も0.9%下落

2023/10/5    木

米国市場では民間会社の労働統計ADPが予想以上に弱かったことを受けて、イールドが下落し、一般消費財、テクノロジー、通信サービスなどが値を上げ、NASDAQは1%以上の値上がりとなった。ダウやSP500も値上がり。フォードは北米における今四半期の売り上げが8%ほど上昇したことを公表したが、株価は横ばい。欧州市場では、欧米のイールド上昇が息をついている中、商品関連株や小売り株が中心になって値下がりし3日連続の値下がりとなった。原油価格が需要に対する不安から1バレルあたり3ドル以上値下がりし、エネルギーセクタは2.1%の値下がり。金属価格の値下がりを受けて鉱業株も0.9%値さがり。英国では政府が若者が煙草を購入することを禁止することを提言し、たばこ関連株は値下がり

2023/10/6    金

米国市場では、金曜日の労働統計の公表を前に大きく下落。サンフランシスコ連銀のデイリー総裁は最近のイールド上昇に伴いFedは追加利上げは必要ないのではとの見解を示す。イールドはイ低下したが、株式市場は主要3指数ともにわずかに下落。クリーニング関連商品製造のClorox Coは四半期の赤字を予想し株価は5.2%下落。欧州市場では、欧米市場でイールドが下落したこと、原油価格が値を下げ航空関連が値を上げたことから、市場全体はバウンド。石油・ガスセクターは横ばいとなったが、旅行・レジャーセクターは1.5%の上昇。Air France KLMは3.8%、IAGは2.5%の株価上昇。フランスの鉄道製造のAlstomは通年のキャッシュフローがマイナスになることを公表し、株価は37.6%下落

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