10月第2週の市況

2025/10/6    月

 米国では連邦政府が機能停止に陥り、公表される予定の就労統計も遅延することになった。ISM非製造業指数は新規受注が大きく下落し50を切る水準に下落。株式市場ではTeslaやApplied Materialsなどが値を下げ、NASDAQは値を下げたが、SP500は史上最高値を更新した。レアメタルのUSA Rare Earthは、トランプ政権と密接に連携をとっていると報じられ、株価は14%上昇。欧州市場ではヘルスケア関連がけん引して市場は最高値を更新。米国のPhizerが政府と締結した薬価引き下げの取引の影響で、AstraZenecaやNovo Nordiskはそれぞれ1.6%、2.1%値を上げた。EUがロシアの凍結資産に対する制裁を加速させる動きを見せていることから、オーストリアの銀行Raiffeisenは7.4%の値上がり

2025/10/7    火

米国市場では、AMDがOpen AIに対して年間数百億ドルの半導体を供給し、Open AIがAMDの株式の10%を保有する取引を結んだことが報じられ、AMD株は23.7%の大幅な上昇。フィラデルフィア半導体指数も2.9%の上昇となり、SP500、NASDAQは史上最高値を更新。ダウは値を下げた。セクター別では一般消費財が市場をけん引し、不動産が値下がり。7日にイベントを開催するTeslaに対しては販売実績維持のため廉価版モデルが投入されると予想されており、株価は5.5%上昇した。 Starbucksはブローカーが目標株価を引き下げたために、株価が5%下落。英国市場では、前週の値上がりの後、ひと段落つく形でFTSEは値を下げた

2025/10/8    水

米国では連邦政府の閉鎖が継続する中、NY連銀が景気の悪化とインフレの上昇の予想を公表し、株式市場では主要3指数は値を下げた。景気感応度の高い住宅関連や輸送などの銘柄が値下がり。Teslaは廉価版のモデルYを公開したが、株価は4.5%値下がり。昨日、OpenAIとの取引を公表したAMDはブローカーの評価が引き上げられ、株価は3.8%値上がり。コロナビール製造のConstellation Brandsは第2四半期の販売の低下が予想ほどではなかったことから株価は1%上昇。欧州市場では値を下げて終了。ブローカーの評価引き上げによりLVMHやKeringの株価が上昇。ヘルスケアは、ブローカーが利益の減少を予想したことからNovo Nordiskが2.8%、Bayerが2.0%など値を下げた

2025/10/9    木

米国では、連邦政府の閉鎖により情報が乏しく、Fedの前回の会合の議事録から年末に向けての利下げが読み取れるとして、株式市場は値上がり。テクノロジー株がけん引した。一方で、エネルギー、一般消費財、住宅関連などは軟化。協会公表の資料によれば、住宅ローンの需要は、先週4.7%下落した。クラウドでのセキュリティー会社Datadogはブローカーが評価を引き上げたために株価上昇。評価が引き下げられたIntercontinental Exchangeは株価下落。Dellもブローカーが評価を上げたために株価上昇。英国市場では金融関連がけん引して史上最高値を更新。英当局が目的に合わない自動車ローンの救済プランを提示したことからLloyds Banking Groupが3.9%値を上げるなど、銀行株が大きく値を上げた。欧州市場では、当局が域外からの鉄鋼輸入の関税軽減を削減することを公表し、鉄鋼各社の株価が上昇

2025/10/10    金

米国市場では、SP500は日中史上最高値を更新したものの終値では値下がり。NASDAQもダウも値を下げた。ダウの値下がりが最も大きかった。NY連銀のウィリアムス総裁はメディアとのインタビューで年末にかけてさらなる利下げが望ましいとコメント。セクター別では素材が最も値を下げたが、一般消費財が最も値を上げた。Delta Air Linesは予想以上の第3四半期の業績を公表し4.3%株価上昇。9月の販売データを公表した Costco Wholesaleも3.1%株価上昇。Albemarleはブローカーが評価を上げたことから株価が5.3%上昇。欧州の株式市場は軟化。英国のHSBCはHang Seng Bankを売却する計画を公表し、株価は5.4%下落。Ferrariは電気自動車の発表のタイミングが遅延することを公表し、株価は16%下落

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10月第1週の市況

2025/9/29    月

米国では8月の個人消費支出指数が予想通りの上昇となり市場は好感。主要3指数はいずれも上昇。トランプ大統領が新たに公表した関税の中にトラックに対する課税も含まれていたために、国内トラックの最大手のPaccarは株価上昇。同様に医薬品も新たな関税対象になっていたためにEli Lillyも値を上げた。株式の非公開化の話が進んでいるElectronic Artsも株価上昇。Costco Wholesaleは第4四半期の売上・利益が予想を超えたが、株価は2.9%値下がり。欧州市場では金融や産業といったセクターがけん引して市場は値を上げた。地域ではスペインの値上がりが他地域を上回った。ドイツのミュヘン再保険やフランスのSCORが保険関連株をけん引。産業関連ではアイルランドのKingspanがブローカーの評価引き上げで1.2%上昇。EUが中国の鉄鋼と関連商品に25%-50%の関税を課することを検討していると報じられ、ArcelorMittalが2.6%株価を上げるなど影響があった

2025/9/30    火

米国市場では、連邦政府の業務の一時停止の可能性が残る中で、テクノロジー株がけん引して株式指数はわずかに値を上げた。Fedはインフレの鎮静化と労働市場の不透明さにもかかわらず、次期会合で0.25%の利下げを行うとみる向きが9割程度となっている。原油価格が3%ほど値を下げたことからエネルギーセクターは値下がり。Nvidiaやマイクロソフトといったテクノロジー関連が上昇。Electronic Artsは550億ドルでプライベート化することで合意し株価は4.5%上昇。欧州市場では、銀行やエネルギーといったセクタの軟化をヘルスケア、高級品の値上がりが補って、市場はわずかに上昇。ヘルスケアでは米国のライバル社の皮膚関連の製薬で微妙なデータを公表したことから、UCBは史上最高値に値を上げた。CEOの交代を公表したGSKは2.2%株価上昇。NY証券市場に直接上場することになったAstraZenecaは1%株価上昇

2025/10/1    水

米国では連峰政府の一時閉鎖の懸念が続く中、市場は方向性のない取引となったが、最終的に主要3指数はいずれも値を上げた。ファイザーはトランプ政権が進める処方薬の直販サイトを開設することになり、株価は6.8%上昇。同様にEli Lillyも5%株価上昇。政府機関の一時停止への懸念から航空関連は値下がり。一方でFedのジェファーソン副議長やボストン連銀のコリンズ総裁からは利下げに前向きな発言があった。欧州市場では当初値を下げたがその後回復して幾分値を上げて市場は終了。フランスのTotalEnergiesや英国のBPなどが1%以上値を下げ、石油・ガスセクターが大きく値を下げたが、メディア、小売りなどが上昇。パイロットの組合がストライキに入る予定のルフトハンザは7.1%株価下落

2025/10/2    木

米国では民間部門の雇用統計が予想を下回ったことや連邦政府の業務停止への懸念がある中、株式市場ではヘルスケア関連がけん引し市場は上昇。再生エネルギーなどを手掛けるAESは、ブラックロック傘下のGlobal Infrastructure Partnersが380億ドルでの買収間近と報じられ、AESは17%株価上昇。また、米政府が5%の株式を保有したLithium Americas Corpは株価上昇。ライバルのAlbemarleも値を上げた。欧州市場でも、ヘルスケア関連が市場をけん引し、史上最高値を更新。ヘルスケア関連ではAmbuが9.3%、Sartoriusが9.5%など軒並み大きく値を上げた。Novartisは米国FDAが全身性炎症の口径薬に承認を与えたことで株価は3.9%上昇

2025/10/3    金

米国では連邦政府の一部が機能を停止したが、株式市場はテクノロジー株を中心に値を上げ、NASDAQは史上最高値を更新。ダウとSP500も値上がり。Teslaは四半期決算で堅調な数値を公表したが、連邦政府からの補助金の打ち切りを懸念して株価は下落。Occidental Petroleumは一部をバクスシャーハザウェイに売却し、株価は7.3%下落。Stellantisはブローカーからの評価が上がり株価上昇。欧州市場ではドイツのDAXが1.3%値を上げるなど上昇し、市場全体としても史上最高値を更新。Siemensが4.2%,Schneiderが2.3%値を上げたことから産業株が上昇。テクノロジー関連ではASMLが4.3%、ASMIが6.5%と値を上げ、テクノロジー関連も上昇

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