3月第4週の市況

2025/3/24    月

米国市場では、トランプ大統領が関税に関して柔軟な姿勢を見せたことから、ドル高になり株式市場は上昇。主要な株式指数はいずれも値を上げたが、景気に感応度の高い半導体、素材、小型株などが弱く、値上がりは限定的であった。金の価格は史上最高値から大きく下落したが、依然として1オンスあたり3000ドルを超えている。欧州市場では、ヒースロー空港付近の火災が空港を閉鎖させ金曜日遅くには閉鎖は解除されたが、旅行・レジャー株が軟化し、市場全体も値下がり。IAG、ルフトハンザ、ライアンエアーなどが2%前後値下がり。銅価格が値を下げたことから基礎資源セクターや産業セクターも値を下げた

2025/3/25    火

米国市場では、トランプ大統領が関税でより考慮したアプローチをとるシグナルを出し、TeslaやNvidiaが値を上げ、株式市場全体も値上がり。ビジネス活動は3月に上昇したが、センチメントは低下していることが明らかにされた。Dun & Bradstreetはプライベート・エクイティに買収されることになり、株価上昇。欧州市場では、トランプ大統領の関税政策が軟化することに期待が膨らむ中、株式市場は横ばい。銅価格が上昇する中、ブローカーも評価を上げたことから鉱業株は上昇。英国のVodafoneはブローカーの評価引き下げにより株価下落。ドイツのBayerは米裁判所から21億ドルの補償金を支払うように命じられ、同社株は6.3%下落

2025/3/26    水

米国では信頼感指数が2021年2月以降最低の水準になった。個別株式ではNvidiaが値を下げた一方で、Appleが値上がり。Teslaも値を上げた。主要3指数はいずれも上昇。セクター別では一般消費財やコミュニケーション・サービスなどが上昇。欧州市場ではトランプ政権の関税が緩やかになるとの期待感から株式市場は上昇。スペインやドイツの市場では1%以上の値上がり。ボラティリティ指数はここ2週間で最低まで下落。セクター別では銀行が2%以上値を上げ、史上最高値水準にまで上昇。スイスの保険会社Baloiseは2024年の利益が大幅増となり、株価は4.3%上昇となった。スイスの物流会社Kuehne und Nagelは通年の営業利益が予想以下となり、株価は4%下落

2025/3/27    木

米国市場では、トランプ政権の自動車に対する関税が長期化する見通しで、TeslaやGMといった自動車株に影響を与えた。また、半導体関連のNvidiaやBroadcomも大きく値下がり。主要3指数はいずれも下落。Dollar Treeは配下のFamily Dollar部門をプライベートエクイティに販売する合意に近いと公表し、Dollar Treeは3.1%上昇。欧州市場では、米国の完全政策があいまいになっている中、ヘルスケアやテクノロジーが中心になり値を下げた。Novo Nordiskは米国で肥満薬Wegovyが割引価格で購入できるようになったことが影響して、Novo Nordisk株は2.5%下落。テクノロジー関連ではTietoevryがブローカーの評価切り下げにより株価が6.7%下落。一方で、原油価格が上昇したことからエネルギー関連が値を上げた

2025/3/28    金

米国では、トランプ大統領が4月3日から輸入車に対して一律に25%の関税を課するとアナウンスした。GMは7%以上、フォードは3.9%、そして、自動車部品のAptiv and BorgWarnerは約5%値を下げた。Teslaは多くの部品を米国内で製造していることから影響が軽微と考えられ、株価は0.4%値上がり。主要3指数はいずれも下落。Family Dollar部門を売却すると昨日公表したDollar Treeは、複数のアナリストが評価を引き上げ、株価は11%上昇。欧州市場ではトランプ大統領の自動車関税に対して予想が裏切られた形となり自動車株を中心にほぼ2週間来の安値を付けた。特に、自動車関連のウェイトが高いドイツが値下がり。フォルクスワーゲンが1.5%、Stellantisが4.2%、BMWが2.5%の値下がりなどとなった。フランスの自動車部品のValeoも7.8%の株安に。また、銅価格が下落したことから、基礎資源株が下落。一方で、トランプ政権の関税のアナウンスがあった後、イールドが低下したことから、不動産株は2.1%の上昇となった

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3月第3週の市況

2025/3/17    月

米国市場ではリバウンドし、主要3指数はいずれも値を上げた。フィラデルフィア半導体指数は3.3%の上昇となり、FANG+Tesla指数も3.2%の上昇となった。すべてのセクターが値上がりとなった。Teslaは上海で低価格帯の電気自動車を発売する予定を公表し株価が3.9%上昇。来週のカンファレンスを前にNvidiaは5.3%の株高。欧州では、ドイツのMerz次期首相が支出拡大策で合意したことを公表し、ドイツの株価指数DAXは2%上昇。また、防衛関連の株価指数も4.1%上昇した

2025/3/18    火

米国市場では大きく落ち込んだ市場が買い時とみなされ2日連続して値上がり。2月の小売販売は上昇したが、予想以下の水準となった。住宅着工のセンチメントは、関税が資材の高騰を招くと考えられ、7か月来の低水準になった。アトランタ連銀は第1四半期の経済活動の予想を1.6%低下させ2.1%とした。セクター別ではエネルギーや不動産が上昇したが、一般消費財は下落。Teslaはブローカーが目標価格を引き下げたことから株価は4.8%下落。欧州市場では、原油価格の上昇に伴いエネルギーが値を上げたほか、ヘルスケアがけん引して株式市場は上昇。ドイツの債務改革プランとロシアウクライナの紛争に注目が集まっている。高級品銘柄も、Keringやバーバリーなどが値を下げた

2025/3/19    水

米国市場ではFedの政策会合を前に、主要3指数はいずれも値を下げた。NASDAQがも値を下げた。また、2月の輸入価格は予想外に上昇。グロース株の値下がりが大きく、セクター別ではコミュニケーション・サービスが2%以上の値下がり。Alphabetは320億ドルでサーバーセキュリティのWizを買収すると公表し、Alphabetは2.2%の株価下落。Nvidiaも3.5%値下がり。Teslaはブローカーの目標株価引き下げで5.3%の値下がり。欧州市場では、ドイツの債務改革プランが国会で承認されたことからDAXは1%上昇。ドイツにけん引され欧州全体の株式指数も上昇。セクター別では銀行が2.5%の上昇となり2011年以来の高水準になった。また、エネルギーや自動車部品なども上昇

2025/3/20    木

米国では、おおむねの予想通りFedが金利を4.25-4.5%に据え置いたことから株式市場は値上がり。また、同時に、Fedは膨れ上がったバランスシートの縮小化のペースを減速させた。パウエル議長は関税問題が輸入に影響を与えるかを判定するには時期尚早との見方を示す。個別銘柄では関税の影響がないとコメントしたボーイングの株価が6.8%上昇。すべてのセクターが値上がりしたが、一般消費財は2%上昇し市場をけん引。欧州では、Fedが金利を据え置くとの予想のもとに、株式指数はわずかに値を上げた。前日に大きく値を上げたドイツ市場では値下がり。セクター別では小売りが大きく上昇。ITサービスのSoftcatは年間の営業利益の伸びを上方修正し、株価が6.5%上昇

2025/3/21    金

米国市場では上下を繰り返しながら、最終的には幾分値を下げた。カンファレンスボードは将来の活動指数について2月に下落したことを報じた。米国がイランに新しい制裁を課したことから原油価格が上昇しエネルギーセクターは値を上げたが、テクノロジーセクターは値を下げた。欧州ではイングランド銀行、スウェーデン国立銀行が金利を据え置き、スイス国立銀行は0.25%金利を引き下げ。株式市場では、英国とスウェーデンで値下がり、スイスでは値上がりとなったが、全体としては値下がり。銀行セクターは2.2%値を下げた。航空・防衛関係も2%の値下がり。フランスのケータリング業者 Sodexoは2025年の見通しを下方修正し株価は17%以上値下がり。コメルツ銀行は、ウニクレディが同行の株式を30%以下で保有することをEUが認めた以降話し合いは進んでいないことを公表し、コメルツ銀行株は3.3%下落

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