11月第3週の市況

2025/11/17    月

米国市場ではNASDAQは値上がり、SP500は横ばい、ダウは値下がりとなった。Nvidia、Palantir、マイクロソフトがいずれも1%以上株価上昇。12月の利下げ観測が減衰する中、来週に決算を公表するNvidiaが焦点になっている。ダウではウェイトの高いUnitedHealthが3.2%、Visaが1.8%値を下げたことがダウの下落の要因。Warner Bros Discoveryは戦略的な見直しの中で雇用契約を修正したことから株価は4%上昇。欧州市場では米国の利下げへの期待感が低下する中、銀行、テクノロジー関連の株式が低迷し、市場全体も値下がり。Siemens Energyはここ4年ほどで初めて配当を支払うことを公表し、また、中期的な見通しも引き上げたことから株価は9.4%上昇。英国では財務相が所得税の引き上げをしない方針を公表し、財政のバランスが疑問視され、国債のイールドが上昇し、株価は下落

2025/11/18    火

米国市場では連邦政府の閉鎖が解除となり経済統計が公表されるのを前に、イールドが低下し、株式市場は値を下げた。また、水曜日に公表されるNvidiaの決算に注目が集まっている。火曜日に決算を公表するHome Depoは1.1%株価下落。バクスシャーハザウェイが43億ドルの投資を公表したAlphabetは3%株価上昇。一方、同社に売却されたAppleは1.9%の株安に。Dell Technologiesはブローカーの評価引き下げで9.4%株価下落。欧州では、火曜日に米国の労働統計が公表されるのを前に警戒感が強まり、株式市場は軟化。個別銘柄では高級品のBurberryやLVMHがそれぞれ6.6%と2%値を下げた。また、小売り関連のJD Sportsも4.7%の株安。コロンビアと31億ユーロの取引が成立したSaabは2.5%株価上昇。英国の広告会社WPP’sはライバルのHavas他から買収の提案があったことを公表し、株価は11%上昇

2025/11/19    水

株式市場は欧米で値を下げた。米国市場では、株式の高値感を警戒して、主要3指数ともに値下がり。Dome Depotは年間の利益が大きく下落する見通しであることを公表し、株価は4.4%下落。水曜日の決算を前にNvidia株は1.6%値を下げた。欧州市場でも、ドイツ市場では株式は1か月来の安値を更新。ドイツのDAXとフランスのCAC40は、それぞれ、1.8%と1.9%値下がり。また、市場のボラティリティ指数は欧米市場ともに上昇し、投資家はリスク回避の方向に動く。Siemens Energy、Schneider Electric、ABB’sなどの銘柄が値下がり。銀行、自動車、鉱業、テクノロジーなど幅広く株安となった

2025/11/20    木 

米国市場では、Nvidiaが決算公表を前に1.7%値を上げ、SP500とNASDAQは値上がり。ダウは値を下げた。四半期販売が予想以上に落ち込んだ Targetは値下がり。また、Fedの議事録が公開され、理事たちがさらなる利下げはインフレ対策を後退させるとの懸念を表明していたことが判明。欧州市場でもNvidiaの決算発表前に市場は横ばいとなった。ウクライナとロシアの戦争の終結に前進が見られたことからRheinmetall、Renkなどの防衛関連株は値下がり。セクター別では公益やエネルギーが値を下げたが、テクノロジーは値を上げた

2025/11/21    金

米国市場では当初値を上げたがその後値下がり。主要3指数はいずれも値を下げた。Nvidiaも当初は5%近く値を上げたが、その後値を下げ、最終的には2.5%値を落とした。フィラデルフィア半導体指数も3.4%の下落となった。また、雇用統計では9月就労人口は予想以上に増加したが、失業率も上昇した。今年、2回目の年間予想の引き上げを行ったWalmartは7%値を上げる。欧州市場ではNvidiaの決算のプラスの影響が市場を引き上げて市場は終了したが、米国の金利政策への不安感から上昇は限定的となった。ウクライナ問題の収束の兆しを受けて防衛関連株は値下がり

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11月第2週の市況

2025/11/10    月

米国市場では、テクノロジー関連を中心に株式市場は値を下げ、主要3指数はいずれも値を下げたが、NASDAQが最も大きく値下がり。小型株中心のRussell2000も値を下げ、ボラティリティ指数は過去3週間で最高に上昇。また、ミシガン大消費者信頼感指数(速報値)は、連邦政府の閉鎖の影響もあり、ここ3年半で最も低水準になった。Microchip Technologyは、今四半期の販売が予想を下回ることを公表し、株価は8.1%下落。マスクCEOに大規模な報酬を与えることを株主が承認したTeslaは2.8%株価下落。欧州市場では、テクノロジー関連株の割高感が認識され、フランスの政治的な不安定さも加味されて、市場は値を下げた。テクノロジー関連ではSchneider ElectricやSiemens Energyなどが値下がり。また欧州市場でウェイトの高い銀行関連も値を下げた。自動車部品のAumovioは第3四半期の好調な業績を報告するとともに、中国系の半導体メーカーNexperiaからの半導体供給のめどが立っていることを公表し株価は9.8%上昇。英国のITVはメディア・インターネット部門を16億ポンドで有料TVのSkyに売却することを検討中であることがわかり、ITV株は16.6%上昇

2025/11/11    火

米国では上院で連邦政府の閉鎖を終息させる動きがあり、株式市場は値を上げた。Nvidiaが5%近く株価を引き上げ、また、AIデータ分析のPalantirも9%値を上げたほか、Teslaも4.1%上昇。主要3指数はいずれも値を上げた。いわゆるオバマケアの補助金の延長をすることなく連邦政府機関の閉鎖を終了させる動きになっていることから、Centene、Humana、Elevance Healthなどの保健関連企業の株価が下落。欧州市場でも米国の連邦政府の閉鎖が終了する見込みになったことを歓迎し、株価は大きく上昇。最近低迷していたテクノロジー株が反発したほか、Siemens Energyがブローカーの評価引き上げで4.6%株価上昇。銀行ではコメルツ銀行が評価引き上げにより2.9%の上昇。英国の飲料メーカーDiageoは、Tescoの前CEOをCEOとして指名し、Diageoは5.2%株価上昇

2025/11/12    水

米国市場ではダウとSP500は値を上げたが、NASDAQは値下がり。ソフトバンクがNvidia株を58億ドル売却したことからNvidia株は2.5%値を下げた。Nvidia関連ではCoreWeaveがデータセンターの問題で年間の予想を下方修正し、株価は14%以上値下がり。ヘルスケアセクターは、Eli Lilly、Merck、Amgenなどの銘柄が2.5%以上上昇。欧州市場では、大陸も英国も株式指数は史上最高値を更新した。英国では雇用状況の減速からイングランド銀行が12月に利下げを行うとの期待感が高まり株式市場に好影響を与えた。ヘルスケア関連ではNovo Nordiskがインドでの減肥薬の薬価を3分の1引き下げたと報じられたことなどから株価は2.9%上昇。Zealand Pharmaは8.7%の株高。高級品や銀行といったセクターも値上がりした

2025/11/13    木 

米国では連邦政府の閉鎖が終了する可能性が高くなったが、株式市場ではダウが史上最高値を更新したがNASDAQは下落。ゴールドマンサックスが2.9%、UnitedHealth Groupが3.9%それぞれ値を上げたことがダウの上昇要因。Amazon、Teslaが1%以上それぞれ値を下げた。セクター別ではヘルスケアとエネルギーが市場をけん引。欧州市場では金融関連がけん引して市場は史上最高値を更新。オランダの銀行ABN Amroは四半期の業績が上振れすることを公表し、株価は2.6%上昇。英国のエネルギー企業SSEは5年間で330億ポンドの投資計画を公表し、株価は16.8%上昇

2025/11/14    金

米国では43日ぶりに連邦政府機関が再稼働したが、インフレの悪化から金利引き下げの可能性が低下したとみなされており、株式市場ではNvidia他AI関連株が大きく値を下げ、市場全体も大きな値下がりとなった。Nvidiaは4.6%、Teslaは7.6%、Broadcomは5.4%それぞれ値を下げた。セクター別ではテクノロジーと一般消費財が大きく下落。一方でネットワーク機器関連のCisco Systemsは需要が好調で年間の見通しを上方修正し、株価も5%ほど上昇。欧州市場では、米国の連邦政府の再開により経済統計が公表されるのを前に、市場は値を下げた。Siemensは来年以降の見通しを公表したが芳しいものではなく株価は9.4%下落。金融関連も2.3%値を下げた

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