6月第3週の市況

2022/6/13    月

米国では、予想以上の消費者物価の上昇(年率8.6%)となり、Fedがさらなる強硬的な利上げに踏み切るのではとの懸念から株式市場は大きく下落。Amazon、マイクロソフト、アップルなどが下落し市場全体を引き下げた。10年物イールドは3.057%となり、2008年以来の高水準となった。Netflixはゴールドマンサックスが評価を引き下げたために株価は5.1%下落。米国の消費者物価指数が予想外に上昇したことから欧州市場もその余波を受け株式市場は軟化。イタリアでは独伊のイールドの乖離が大きくなり銀行株が大きく軟化。そのため銀行株指数は下落した。グラクソ・スミス・クライアンは呼吸器合胞型ウィルスへのワクチンで試験が成功したと公表し株価は1.6%上昇。ライアンエアー、ルフトハンザ、Wizz Airなどは労働争議で株価下落

2022/6/14    火

米国市場では、SP500が3.9%と大きく下落。Fedが水曜日の会合で0.5%の利上げを行うとみられているが、0.75%の利上げになるとみる向きが多くなってきている。欧州市場でも、米国のインフレの上昇から、Fedが強気の利上げを行うことへの懸念から、株価は3か月来の低水準になった。イールドは数年来の高い水準となりテクノロジー株が4%を超えて下落。さらに契機にリンクする旅行・レジャーが5.3%、自動車が5.4%下落。さらに、ECBのイタリアなどへの債券対応が見られないことから、銀行株は下落。フランスの大手銀行のBNPパリバ、ソシエテ・ジェネラル、クレディ・アグリコルは4%7以上の下落となった

2022/6/15    水

米国市場では主要3指数がいずれも下落。テクノロジー株は幾分値を戻したが、10年物イールドは3.45%を超え、安値買いの動きは限定的となった。債券の代替の側面がある、日用品や公益は大きく下落。FedExは配当を50%以上上昇し株価は14%以上上昇。欧州市場では6日連続の値下がりとなった。ヘルスケア、産業といったセクターは値を下げたが、銀行株は上昇。一般消費財のOcadoやKingfisherなどはスタグフレーションの懸念から下落

2022/6/16    木

米国ではFedが1994年以来となる0.75%の利上げに踏み切った。米国の3つの主要指数はいずれも上昇。在庫が減ったこととガソリン価格が上昇したことから自動車の購入が下落し5月の小売りは予想外に下落。シティは3.5%の上昇となり銀行株全体も値上がり。鉄鋼のNucor Corpは旺盛な鉄鋼需要から四半期決算が上方修正する予想となり、株価が2.4%上昇。欧州市場では、ECBが予定外の会合を開催し、債券市場の救済に動くことを公表し、株式市場は上昇。銀行株が大きく上昇。特にイタリアでは債券イールドが低下し、銀行株は4.3%上昇。個別企業では、スウェーデンの医療機器メーカーのGetingeは2022年の販売予想を下方修正し株価が17.5%下落。H&Mは四半期決算が予想を超えたが株価は6.5%下落

2022/6/17    金

米国市場では、Fedの利上げのほか、スイスや英国の中央銀行も利上げに踏み切り、主要3指数は大きく値を下げ、グロース株が大きく値を下げたことからNASDAQは4%を超える値下がりとなった。14のセクターのうち11のセクターが値下がり。最も値を上げたのは、ウォルマート、General Mills、P&Gなどが値を上げた生活必需品。VIX指数も35を超え、アナリストは40超えを予想している。イングランド銀行とスイス国立銀行は0.5%を利上げを行った

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6月第2週の市況

2022/6/6    月 

米国では労働統計が公表され、予想以上の新規労働者数と賃金の上昇となり、低い失業率が維持されている状態で、Fedの強気な利上げ政策と整合的な状態が明らかになった。金利が上がると株価が値下がりする傾向のあるテクノロジー関連では、アップルやTeslaが値を下げ株価指数も値下がりした。主要3指数はいずれも1%以上下落したが、NASDAQの下落幅が最も大きかった。セクター別では一般消費財やテクノロジーの指数が2%以上値下がりしたが、原油価格が上昇したためエネルギー関連は上昇。CEOのマスク氏が10%の雇用削減に言及したTeslaは9.2%値下がり。欧州市場でも、米国のFedとECBがともに利上げに動くとの観測から株式市場は値下がり。テクノロジー関連が値を下げたほか、フランスの自動車部品FaureciaがM&A関連で6.8%値を下げたことから、自動車関連も値下がり

2022/6/7    火

米国市場では方向性のない市場になったが、Amazonをはじめとするメガキャップが上昇して、市場全体は幾分値を上げた。アップルは年次カンファレンスで自動車の運転システムにより関与することを公表し株価は0.5%上昇。Twitterは、マスク氏がスパムやうそのアカウントの情報を公開しないのであれば買収提案を取り下げるとコメントし、株価は1.5%下落。欧州市場では、銀行株がけん引して市場は上昇。銀行株のほか鉱業株も上昇。自動車部品のMelrose IndustiresはEngotron部門を売却することで合意し、株価は4.0%上昇

2022/6/8    水

米国市場ではテクノロジー株とエネルギー株がけん引して値を上げたが、小売りのターゲットは在庫品を大きく割り引いて売る必要があると公表し2.3%株価が下落し、小売り関連は値を下げた。ターゲットのニュースはイールドも引き下げた。原油価格は大きく上昇し、エネルギーセクターは3.1%上昇。百貨店のKohl’sはFranchise Groupの買収に入ったと報じられ株価が9.5%上昇。欧州市場では、ドイツの工業受注が予想外に下落。株式市場は、金融政策の引き締めへの懸念から、市場は下落。金利に敏感なテクノロジー株は下落し、また、スウェーデンの航空会社SASは、スウェーデン政府が資本注入をしないことを表明し、株価は13.9%の下落

2022/6/9    木

米国市場では原油価格が上昇し、10年物イールドは3%を超え、株式市場は軟化。インテルは、シティが利益に対する懸念を表明したことから株価は5.3%下落。欧州市場では、経済成長の減速への懸念と、クレディ・スイスが第2四半期の決算で赤字を計上する見通しで3.8%値下がりし、銀行株が軟化し市場全体も下落。クレディ・スイスについては米国のステート・ストリートが買収するという報道もある。前日値を下げた小売りではzaraの親会社であるInditexが増益を公表し株価が6.3%上昇し、セクター全体も上昇した

2022/6/10    金

米国市場では市場終了前にグロース株が売られ、アップルが3.6%、Amazonが4.2%の値下がりとなり、市場全体も大きく値を下げた。10年物イールドは5月11日以来となる3.073%にまで上昇。アリババ傘下のAnt GroupはIPOの計画がないことを公表し、アリババは8.1%値を下げた。欧州市場ではECBがインフレ予想を引き上げ、経済成長を下方修正したことから、9月の大幅な利上げのシグナルと受け取られ、市場は値を下げた。イタリア市場では、10年物イールドが20ベーシスポイント以上上昇し、株価は1.9%の値下がり

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