5月第1週の市況

2025/4/28    月

米中の関税戦争の緩和の兆しとして、中国は米国からの輸入品について125%の関税を解除し、トランプ大統領は中国との対話が進んでいることを明らかにした。米国市場では、magnificent sevenと呼ばれるAI関連の大手株が上昇し、SP500とNASDAQは値を上げた。ダウは横ばい。ミシガン大学は4月の最終版の消費者信頼感指数を公表したが、確定版でも2022年7月以来の低水準となった。Alphabetは、クラウドサービスの収入が28%上昇し、1.6%株価上昇。インテルは芳しくない業績を公表し、株価は7%近く下落。欧州では、株式市場は上昇し3週間来の高値になった。防衛関連、建築・資材関連はいずれも1.8%の上昇。フランスのエンジンメーカーSafranは第1四半期の売り上げが予想を超え、株価は4.2%上昇。Siemensはブローカーが評価を引き上げたために株価は3%上昇。また、スペインの保険会社Mapfreも第1四半期の業績が好調で株価は8%上昇

2025/4/29    火

米国市場では、Apple、MetaなどのMagnificent Sevenと呼ばれる大手銘柄が今週に決算を発表するのを前に、方向性のない市場となり市場は横ばい。中国が先週末に米国からの輸入品の一部について125%の関税の例外とする措置を公表したことで、センチメントは回復している。ボーイングはブローカの格付けと目標株価が引き上げられ株価上昇。欧州市場では、米中の関税戦争の緩和の兆しを受けて、ほとんどのセクターで上昇し、市場全体も値を上げた。デンマークンの製薬会社Novo Nordiskの株価が2.6%上がったことを受けヘルスケアセクター全体も1.3%上昇し、銀行株も1%上昇。ECB幹部は6月にさらに利下げする方向であるとコメント。HSBC、ドイッチェバンクなどの大手行は今週決算報告の予定である。英国の食品配達DeliverooはDoorDashから買収提案を受け株価は16.5%上昇

2025/4/30    水

米国ではトランプ政権の関税政策が軟化したことに加え、イールドが低下したことにより、株式市場は値を上げた。ただし、自動車株は関税の緩和にほとんど反応せず、GMは第1四半期の業績はよかったものの年間の予想を取り消し、株価は0.6%軟化した。Honewellは第1四半期増益となり、株価も5.4%上昇。カンファレンスボード消費者信頼感指数は2020年5月以来の低水準となった。欧州市場では、防衛・航空セクターがけん引して市場は値上がり。欧州最大の弾薬メーカーであるRheinmetallは第1四半期の売り上げが46%上昇し、株価も8.5%上昇。デンマークのNovo Nordiskは減肥薬の販売で遠隔医療の会社と共同作業を進めていると公表し、同社の株価は2.4%上昇。HSBCは30億ドルの自社株買いを公表し、ドイッチェバンクは第1四半期の利益が39%上昇したことから、株価がそれぞれ、3%と5%上昇した。フランスのITコンサルティングのCapgeminiも第1四半期の売り上げが堅調で、株価は5.6%上昇

2025/5/1    木

米国では第1四半期のGDP成長率がマイナスになり、民間部門労働統計では就労者増は予想以下となった。株式市場は後場にかけて値を上げ、SP500とダウは値上がり。チョコレート製造のMondelezが堅調な四半期業績で3.8%値を上げ、日用消費財が上昇。欧州市場では値動きの大きい展開となったがヘルスケアセクターがけん引して市場は上昇。世界経済の減速への懸念から原油需要に不透明感があるとしてエネルギー関連は大きく下落。域内のイールドが低下したことにより金利感応度の高い不動産は値上がり。米国ではGDP成長率が低下したが、欧州では第1四半期予想以上の成長となった。フランスの銀行ソシエテ・ジェネラルは予想を超える四半期収益を計上し株価は3.7%上昇

2025/5/2    金

米国市場では、マイクロソフトとMetaがけん引市場は上昇。マイクロソフトはクラウドビジネスが堅調で株価は7.6%上昇。Metaは四半期の業績が予想を上回り、資本的支出計画も拡大したことから株価が4.2%上昇。ISM製造業指数は、輸入価格の上昇から、4月にさらに下落した。CVS HealthがEli Lillyの糖尿病薬を薬剤リストから外したために、Eli Lillyの株価は11%の軟化。マクドナルドも第1四半期の売り上げが下落し、株価は1%以上下落。欧州市場は休場


 

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4月第4週の市況

2025/4/21    月

欧米市場は休場

2025/4/22    火

米国では、トランプ大統領がパウエルFRB議長に対して激しい非難を浴びせたことから、主要3指数はいずれも多くく値を下げた。特に、マグニフィセント・セブンと呼ばれる大型株の下落からNASDAQが最も大きく下落。セクター別では一般消費財とテクノロジーが最も下落した。Huaweiが中国の顧客向けにできるだ早くAI関連の半導体を大量供給することを計画している報じられ、Nvidiaは4.5%株価下落。Teslaは廉価版モデルの生産が遅延していると報じられ株価は5.8%下落。欧州市場はイースター・マンデーで休場

2025/4/23    水

米国市場では、四半期決算の集中し、ベッセント国務長官が米中の関税戦争の鎮静化に期待を示したことなどから、値を上げた。トランプ大統領は2026年5月までの任期のパウエルFRB議長の解任を含めた非難を続けている。3Mはオーガニック製品が好調だったこともあり四半期決算の業績が予想を超え、株価は8%上昇。新しいデータセンターへの投資を保留にしていると発表したAmazonの株価は4%上昇。欧州市場では、フランスのロレアルが第1四半期の売り上げが予想を超えたことを公表し株価が6.3%上昇。金融や金属資源の価格高騰により基礎資源といったセクターが値を上げ、市場全体も幾分値を上げた。IMFは米国の関税を理由に米中ほかの国々の成長予想を下方修正。スイスの保険会社HelvetiaとBaloiseは、合併する計画を公表し、株価はそれぞれ2.6%と4.7%上昇。ライバルのEli Lilly’sが減肥薬の実験に成功したことから、Novo Nordisk は株価が7.4%下落

2025/4/24    木

米国市場では米中関税戦争の緩和の兆しから、株式主要3指数はいずれも上昇。特に、NASDAQが上昇した。Teslaは第1四半期の利益が70%下落したことを受け、マスクCEOが政権での仕事を大きく減らすと発言し、株価は5.3%上昇。ボーイングは予想していたより多くの飛行機を出荷し、第1四半期の損失が予定より少なく済んだことから株価は6.1%上昇。General Dynamicsは防衛部門で堅調であったが、プライベートジェット部門が芳しくなく株価は3.3%の下落となった。欧州市場では米中の関税戦争が緩和する兆しがあったことで3週間ぶりの高値となった。特にドイツのDAXは3.1%の上昇。ドイツのSAPは第1四半期の業績がアナリストの予想を超え株価は10%を超えて上昇。米中関係の緊張緩和の兆しから銅価格が上昇し、基礎資源セクターも3.3%の大幅な上昇。また、銀行セクターも3.8%の上昇となった。ソフトウェア会社のTemenosは第1四半期の売り上げが予想以下となり株価は7.1%の下落

2025/4/25    金

米国市場では企業決算の動きを見ながら米中の関税戦争のサインを見る展開となり、テクノロジー関連が値を上げ、市場全体も値上がり。特に、AI関連のServiceNow’sが好調な決算であったことからNASDAQが上昇。P&G,ペプシコ、Chipotle Mexican Grill、アメリカン航空などが消費者の動向が見通せないとして業績の見通しを引き下げ、あるいは、公表しなくなった。欧州市場では自動車や素材などを中心に値上がり。フランスのルノーは第1四半期で売り上げが少し伸びたことから株価が4.4%上昇。BNPパリバは四半期決算の内容がまちまちで株価は2.1%下落。フィンランドのNokiaも四半期決算の結果が予想以下にとどまり株価は9.4%下落。一方で、ドイツのアディダスは予想を超える四半期決算となり株価が2.9%上昇

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