保険の見直しの見直し(3)

ライフプラン分析

ライフプラン分析とは、自分と家族のこれから将来の話を数字に置き換えて、キャッシュフロー表というツールにまとめて、そのリスクを分析するものです。相談する側から考えると、きれいなグラフが出力されて、〇〇様という表紙のレポートができあがれば、すごい分析になっているように思えますが、それはイリュージョン(幻想)です。本当に必要なのは、見栄えではなく、どうしてそのような計算結果になったのかという過程にあります。

作成してくれた人に、どのようにしてその数字が計算されているのか、どのような数字が前提になって計算されているのか聞いてみましょう。じつは、FPといわれる人たちで、しっかりしたライフプラン分析ができる人はほんの一握りです。そして、それができる人は、キャッシュフロー表に出てくる数字が、仮定によって、いかに大きく変動するものか知っています。その上でライフプラン分析を行うのは問題ないのですが、問題なのは保険会社のソフトを使って計算しているときです。

保険会社はどのようなレベルの人が使っても、それなりの結果になるようにソフトを組み立てています。そして、保険を提案する基礎となる必要保障額は高めに計算されるようにできているように思います。この結果を、そのまま使うのが伝統的手法です。

だから、仮定を変えてもらうとか、計算のしくみを説明してもらうとかしてもらえば、どちらのグループにいる人なのか判断できます

保険の見直しの見直し(2)

手数料に対する考え方

消費税を考えてください。100円のものを購入するとき、内税で100円と外税で100円。みなさまならどちらを選択されますか?

もちろん内税ですよね。支払う金額はできるだけ少ないほうがよい。だから、保険の手数料も内税方式になっています。内税方式だからどれだけの手数料が保険募集人や銀行に支払われているのかわかりません。それで、この手数料を開示させようという動きがあります。(こちらを参照)

「伝統的手法」を採る立場の人は手数料の開示に反対です。『あなた、そんなに手数料取っていたの』と指摘されて返す言葉がないからです。一方、「新たな手法」を採る人たちは、『手数料を開示していただいて結構』という立場です。なぜなら、手数料相応の付加価値を提供できているという自信があるからです。

もっとも、自分たちに付加価値があると思いこんでいる保険募集人の集団もありますから、そちらにも少し注意は必要です。