保険の見直しの見直し(1)

保険業界に現存する2つの手法

現在、保険業界には2つの手法が現存しているように思えます。一つは、「伝統的手法」。アンシャン・レジーム(旧制度)といった方がよいのかもしれません。そして、もう一つは「新たな手法」。もう数十年間、伝統的手法から新たな手法に切り替えようという試みがなされてきたと思います。

日本の大手保険会社は伝統的手法が曲がり角に来ていることはずっと以前から承知しています。それでも、営業職員が1万人いて、一人1件、年換算保険料10万円の新商品を販売すれば10億円の保険料収入になります。保険会社の利益率は簡単に言い表せませんが、単純に売上高利益率が10%だとすれば、1億円の利益になる。だから、営業職員チャネルをいきなり破棄するわけにはいかないのです。

銀行にしても状況は同じです。マイナス金利の状況で貸し出しに回して上乗せできる利益と保険を販売して得られる手数料を比べれば、自ずと回答が出てきます。1,000万円を貸し出しに回したとしましょう。利回りのスプレッドが1%とすれば10万円。しかも、この数字は貸し倒れになるというリスクを含んだ数字です。保険はといえば、1,000万円の保険料の保険を販売したとして、手数料が5%だと50万円。銀行にとって保険は打ち出の小槌かもしれません。

図表1 保険業界に現存する二つの手法

img1-vol463

お付き合いさせていただいている保険業界の方と話していて、「伝統的手法」と「新たな手法」を採っている方を分離するには4つのポイントを見ればよいのではと思っています。ちなみに、保険会社の直販チャネルだから「伝統的手法」、銀行だから「伝統的手法」、保険代理店は「新たな手法」というように、販売チャネルそのものを色付けしようとは思いません。

むしろ、この2つの手法の差は、個人ベースのものであると、最近感じています。

FP-MIRAI無料セミナー in 名古屋

みなさまこんにちは。ファイナンシャルプランナーの杉山です。

リーフレット兼申込書はこちら

ウェブの申込みはこちら
ライフプランニング統合ソフトFP-MIRAIは、FPのみなさまが業務で使用できるライフプラン分析のためのソフトとして、2012年に開発されました
その後、東京・大阪・名古屋・福岡・仙台でセミナーを開催し、300名以上の方にこのソフトを体験していただきました。

コンセプト

このソフトのコンセプトは、プロであるFPのみなさまが使って役にたつソフトであるということです。そのため、このソフトはマイクロソフトエクセルの上に添付する形式にしました。そのため、出力されたデータを、通常のエクセルファイル同様に自由に加工していただくことができます

そして、もう一つの特徴は、ライフイベント1つでもキャッシュフロー表が作成できるということです。お客様の情報を根掘り葉掘りすべて寄せ集めてからキャッシュフロー表を作成するより、ステップ・バイ・ステップでキャッシュフロー表を創り上げていくスタイルです。

このことにより、FP側もお客様側もキャッシュフロー表の作成過程をチェックすることが可能になります。

ユーザーとのコミュニケーション

さらに、FP-MIRAIは、ユーザーの要望に応えて開発を継続していることをお知らせしておきます。

たとえば、当初の仕様では貸借対照表は作成されませんでした。ところが、ユーザーの方から、「シニアになればCF表より貸借対照表の方が大切になる」との指摘を受け、現在では、CF表と同時に貸借対照表が作成されるしくみです。

また、FP-MIRAIではポートフォリオをリスク資産と無リスク資産に分けて管理していましたが、もう一つ資産クラスを設定してほしいというユーザーからの要望がありました。そこで、2016年6月の改良で、リスクオフ資産という資産クラスを設定することにしました。

サポート

FP-MIRAIは取り扱いの難しいソフトです。そのため、動画で取り扱い説明を配信しているほか、2016年より、東京と大阪で、毎月、無料の講習会を開催しています。おかげさまで、弁護士や税理士の資格を持ったFPの方や、保険募集人のFPの方など、多種多様なみなさまに参加していただき、ユーザー満足度の向上とソフトの改良に、存分に寄与している状況です。
ぜひ、無料講習会にもご参加ください。