ファイナンシャル・ゴール

この前

ファイナンシャル・ゴールという考え方は、Aさんから提供してもらったコンセプトだが、私なりに解釈を加えた。

私が解釈した、ファイナンシャル・ゴールは、“金融面の一里塚”という意味である。かねてより、『FPさんに相談すると、持っている資産を根掘り葉掘り聞かれ、収入も負債も全部聞かれる。どうして全部情報を伝えなければならないのか?』聞く機会が多かった。私もそう思う。40歳の人に、老後の生活を聞いてもよくわからない。けれども、20年後のことであればイメージしやすい。だから、20年後の理想の姿を設定して、それに向かってライフプランを考えればよいと思う。

それゆえ、ファイナンシャル・ゴールを考えるには、キャッシュフロー表と貸借対照表が必要になる。『シニア世代になると貸借対照表がより重要になる』というのが私の考え方であるが、ファイナンシャル・ゴールの考え方は、親和性の高いものであった。

続く

失敗体験がチラついて

この前

実は、数年前に、別の出版社から同じようなテキストの作成依頼を受けたことがある。そのテキストは、リタイアするサラリーマンのライフプランについてまとめる内容であった。そのときは出版にまで至らなかった。

私が失敗したことは、大きく2つあった。一つは、概要をまとめるのに時間がかかりすぎたこと。そして、もう一つは時間がかかりすぎたことの原因でもあるのだが、ストーリー性を持たせようとしたことだった。「公的年金や資産運用、保険の見直しなど、個別に執筆するのではなく、相互に関連付けて書くことができるとよい」と考えたのであった。

実は、今回も同じようにストーリー性を持たせようと考えたのだが、Aさんが担当であったことが幸いした。筆の遅い私を催促することもなく、じっと待っていてくれた。Aさんは、私がどのようなことを書くのか想像がついていただろうし、私はAさんが、ギリギリまで時間をくれることを予想していた。私は、その代わりに、出来上がった文章は、小出しにしてAさんに送付していった。コンテンツだけ提供していけば、構成等はAさんがうまく仕上げてくれるという安心感があった。

続く