失敗体験がチラついて

この前

実は、数年前に、別の出版社から同じようなテキストの作成依頼を受けたことがある。そのテキストは、リタイアするサラリーマンのライフプランについてまとめる内容であった。そのときは出版にまで至らなかった。

私が失敗したことは、大きく2つあった。一つは、概要をまとめるのに時間がかかりすぎたこと。そして、もう一つは時間がかかりすぎたことの原因でもあるのだが、ストーリー性を持たせようとしたことだった。「公的年金や資産運用、保険の見直しなど、個別に執筆するのではなく、相互に関連付けて書くことができるとよい」と考えたのであった。

実は、今回も同じようにストーリー性を持たせようと考えたのだが、Aさんが担当であったことが幸いした。筆の遅い私を催促することもなく、じっと待っていてくれた。Aさんは、私がどのようなことを書くのか想像がついていただろうし、私はAさんが、ギリギリまで時間をくれることを予想していた。私は、その代わりに、出来上がった文章は、小出しにしてAさんに送付していった。コンテンツだけ提供していけば、構成等はAさんがうまく仕上げてくれるという安心感があった。

続く