投資家と市場は合理的か

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第2章は「投資家と市場は合理的か」というタイトルである。その概要についてテキストでは次のように案内している。

ファイナンスの基礎的をまとめたのが第2章になります。伝統的なファイナンスの考え方の基礎にあるのが、「合理的な投資家」です。合理的な判断をするとはどのようなことなのか。リスクとリターンの計算方法も一つではありません。そして、投資パフォーマンスを測る尺度も理解してください。一方で、最近、注目されているのが行動ファイナンスです。「投資家は必ずしも合理的ではない」ことも知っておくと理解の幅が広がります。

行動ファイナンスは、数字で説明されるところが少なく、それゆえ、「〇〇効果」など覚えやすいかもしれないが、行動ファイナンスだけを覚えても、批判している相手がわからなければ意味がない。

続く

行動ファイナンス

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個人的には、行動ファイナンスという分野がもてはやされるのはいかがなものかと思う。雑誌やウェブの特集などで、行動ファイナンスが最先端のもので、伝統的なファイナンス理論は時代遅れというような話を聞くことがあるが、伝統的なファイナンスの話を飛ばして行動ファイナンスの話をするのは筋違いだと思っている。

今回まとまった文字数のテキストを自由に執筆させてもらったので、行動ファイナンスの概念を含めようと思った。ただし、行動ファイナンスは最後にして、伝統的なファイナンス理論についても言及したいと思った。『伝統的なファイナンス理論があって、その反論として行動ファイナンスがある。でも、私たち投資家の行動は、どちらかというと、行動ファイナンスで説明されるような非合理的な行動をとりがちである』という感じで執筆したつもりである。

続く