終身保険と定期保険+投資信託はどちらがお得か①

終身保険定期保険+投資信託はどちらがお得か

具体的に比較してみよう

図1を見てほしい。この図は、終身保険と定期保険+投資信託を比較したものである。終身保険は、一生涯死亡保障がある保険で、保険期間が長いため貯蓄機能があることでも知られている。これは、保険を解約したときに戻ってくるお金(解約返戻金)があるからである。

図1 終身保険と定期保険+投資信託の比較

一方、定期保険には終身保険のような解約返戻金がない。つまり貯蓄機能がない。そこで、貯蓄機能は投資信託で補うことにより、定期保険+投資信託で同じようなしくみを創り出すことができる。図2では、具体的な保険商品を組み込んで数値の比較もしている。終身保険はライズ、定期保険はブリッジ。いずれもオリックス生命保険で現在販売されている保険である。

図2 比較したデータの内容

死亡したときの保障を同じように1000万円とそろえて30歳の男性が60歳まで保険料を支払うことを考えると、終身保険の月払保険料は21,740円。定期保険は2,203円。そこで、この差額の19,537円を投資信託で毎月積み立てることにする。

終身保険の解約返戻金は60歳時には、約871万円に達するので、60歳時における投資信託の積立金額が約871万円をこえれば、定期保険+投資信託のほうがお得ということになるであろう。計算してみると、投資信託の利回りが1.4%であれば積立金は約871万円になることがわかる。

終身保険と定期保険+投資信託についてまとめると図3のようになるであろう。

図3 簡単にまとめてみよう

そして、一般的に導き出されている結論は以下のようなものである。

一般的な結論
  • 終身保険の60歳以降の保障は不要 ⇒ 定期保険+投資信託
  • 1.4%の利回りで運用するのは大変 ⇒ 終身保険
  • 投資信託にはリスクがあるが保険にはリスクがない ⇒ 終身保険

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8月第3週の市況

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2017/8/14 月

米国では、ボラティリティが低下し、CPIが予想以上に上昇しなかったことからFedの利上げ観測が遠のいたとして株価は上昇した。ただし、銀行株は軟化。欧州では、ボラティリティが上昇し、アルセロールミタル、リオティント、BHPビリトンといった資源関連株が値を下げ、銀行株も値を下げ、市場全体も軟化した

2017/8/15 火

ホワイトハウスが北朝鮮との戦争が直ちに起こるわけではないと火消しのコメントを出し、市場ではボラティリティが低下して、株高、金、国債、日本円安。欧州でも基調は同じで銀行株を中心に市場が戻る。ドイチェバンクやコメルツバンクは3%以上の上昇。フィアット・クライスラー、ダノンはM&A関連のうわさで上昇

2017/8/16 水

米国では北朝鮮との緊張が幾分緩和されたことから、安全資産である円や金の価格が低下。7月の小売り統計が予想以上に良かったことから米ドルが上昇。株式市場ではダウは幾分値を上げたが、SP500とNASDAQはわずかに値下がり。欧州市場ではドイツの第2四半期のGDPが国内需要にけん引されて0.6%上昇。株式市場では金融、ヘルスケア関連が貢献して市場は上昇

2017/8/17 木

米国ではFedが議事録を公開した。低いインフレ予想に懸念が示され、FedのBSの規模縮小のタイミングも明記されない結果となった。米ドルが下落し、株式市場は値を上げた。欧州では四半期のGDP成長が0.6%と堅調で、資源関連株を中心に市場は上昇。アングロアメリカンやグレンコアは3~4%の上昇となった

2017/8/18 金

トランプ政権の減税を含む政策の実行力に疑問が投げかけられ、SP500は3か月来の大幅な値下がり。個別銘柄では決算内容がよくなかったシスコは4%値を下げ、ウォルマートも減益となり1.6%値を下げた。欧州市場では昨日のFedの議事録の内容が銀行株を軟化させ、ソシエテ・ジェネラル、クレディアグリコル、BNPパリバといったフランスの主要行は大きく値を下げた