自己負担額の内容

入院したときの自己負担額には、医療費のほかに差額ベット代などが含まれています。

img64-ins

生命保険文化センターの「平成25年度生活保障に関する調査」の自己負担額の定義では、高額療養費制度(ひと月あたりの入院費が一定金額を超えると超過分の大半が健康保険等で賄われる制度)を使用した分は含まれていませんが、差額ベット代や入院に来た人の交通費、あるいは、衣類、日用品まで含まれています。

自己負担分の定義は、トータルな意味での自己負担になっているのです。医療費だけを抽出するとそれほどの金額にならないでしょう。

データはウソをつく―科学的な社会調査の方法 (ちくまプリマー新書)

平均入院日数は?

このグラフは、世代別の入院した場合の入院日数です。年齢とともに入院日数は上がっていきますが、50代までの平均を取れば17.4日になります。

img63-ins

データの出典元は、生命保険文化センターの「平成25年度生活保障に関する調査」です。一方、同じ統計で入院したときの1日当たり自己負担額は約4万4千円。

そうすると入院したときの自己負担費用の総額は約77万円と計算できます。これが医療保険に加入するニューズです。でも、協会けんぽの公表しているデータによれば、平均入院日数は10日です。こちらを使えば自己負担総額は44万円。随分と減りますね。

鈴木敏文の統計心理学〈新装版〉―データサイエンティストを超える仕事術