1月第2週の市況

2019/1/7    月

欧米市場ではよいニュースが続き市場は大きく値を上げた。米国では労働統計が公表されここ10カ月で最大の就労者増となり、また、パウエルFRB議長がアメリカ経済学会で利上げに対して柔軟な姿勢を示したことが市場に好影響。また、米中の貿易対話が来週北京で開催されるのを前に、3M、キャタピラー、ボーイング、ユナイテッドテクノロジーなどの中国関連銘柄が値を上げる。この流れは欧州にも波及し、市場は2016年6月以来の大幅な上昇となった。欧州では銅価格の上昇に伴い鉱業関連が、原油価格の上昇からエネルギー関連が、さらに、自動車関連なども大きく値を上げた

2019/1/8    火

米国市場では、AmazonとNetfliexがそれぞれ3.4%、5.9%と大きく値を上げたこと、米中の関税に関する対話に明るい兆しがあることなどから株価が上昇。フィラデルフィア半導体指数も2%弱の上昇となった。また、原油価格はOPECの減産により上昇。エネルギー関連株も上昇した。欧州市場では、域内の経済見通しに不安感があり市場は下落。個別銘柄では、AMSが中国のソフトウェア会社Face++と提携を結んだことにより9.6%値上がり

2019/1/9    水

米中の貿易対話が北京で開催され、現在のところ両国からは楽観的な意見が出されていることが市場に好感されている。米国ではアップル、FB、Amazonなどが値を上げ、中国に感応度の高いボーイングも値上がり。イールドカーブは変わりなく金融株は横ばい。サムソンは半導体の需要が弱く四半期利益が約3割減少。欧州市場でも米中対話が好感され市場は上昇。ドイツは11月の工業生産が低下したにもかかわらず株式市場は値を上げた。フランスのカルフールは格付けが上がり値を上げたが、英国のMorrisonsはクリスマス期間の売り上げが予想を下回り値下がり

2019/1/10    木

米中の貿易対話は世界市場に好影響を与えた。米国では、日経に1-3月のiPhoneの生産を縮小すると報じられたアップルが米中対話の影響で値を上げ、半導体関連も値を上げた。Fedの12月の理事会の議事録が公開され、将来の利上げに慎重で12月の利上げも全員一致でなかったことが確認された。金融株は上昇。また、原油価格が最近1カ月で最高値になっていることからエネルギー関連も値を上げた。欧州市場をけん引したのは自動車関連と半導体関連。ダイムラーは3%値を上げ、フィアット・クライスラーも2.9%値を上げた

2019/1/11    金

米国では株式市場は5日連続の上げとなった。パウエルFRB議長が、バランスシートをかなり縮小すると発言したことに市場はマイナスに反応し、Macy’sが売り上げ予想を下方修正したことが小売り関連の株価を引き下げることになったが、米中関係の楽観的なムードで市場は上昇。欧州市場でも、自動車の部品関連を中心に株価は下がったが、全体としては米中関係のニュースの中で市場はわずかに上昇

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1月第1週の市況

2018/12/31    月

米国では方向性のない市場となったがわずかに上昇して終えた。11月の中古住宅の販売は予想外に下落したが、市場では今月に入って資金を債券市場から株式市場に移動しつつある。個別銘柄ではTeslaがオラクルの共同創業者をボードメンバーに加えたことで5.6%値を上げた。欧州市場でも株式市場は値上がり。最近値を下げていたAMSが10.2%の値上がりとなった

2019/1/2    水

米国では薄商いの中株価が上昇した。トランプ大統領はTwitterで中国との貿易問題が前進しているとコメントし、ボーイングやキャタピラーなど関連する銘柄が上昇。ヘルスケア関連も値を上げた。欧州ではドイツ市場が休日であったが、フランス市場は米中の貿易問題解決への期待感から、Valeoが3.9%、LVMHが2.4%など、輸出で恩恵を被る自動車や高級品関連が上昇。英国市場はポンド高から値を下げた

2019/1/3    木

米国市場では、少しだけ株価が上昇した。アップルが中国での販売不振を原因に第4四半期の売り上げの下方修正を行い8%値を下げた。同時にアップルのサプライヤーの株式も軟化した。Teslaは第4四半期のModel3の納車が予想以下となり、米国内での販売価格を引き下げたこともあり6.8%の下落。原油価格が上昇したためエネルギー株は堅調であった。一方、ヘルスケア、公益、不動産といったいわゆるディフェンシブな株式は軟調。欧州では、中国とユーロ圏の製造業統計が悪化したことを受けて市場は下落した。

2019/1/4    金

米国ではアップルのティムクックCEOが投資家に対して中国市場の落ち込みについて手紙を公開し、フィラデルフィア半導体指数は5.9%下落した。テクノロジー株が大きく値下がりしNASDAQは3%の下落。ダウとSP500も2%以上値を下げた。12月のISM製造業指数が2008年10月のリーマンショック以来の下落となり、フォードやGM、さらに、中国関連のボーイング、3M、キャタピラーなども下落。欧州市場でも、アップルの下落の影響が大きく、サプライヤーであるAMSが23%値を下げたほか、STMicroelectronicsなども大きく値下がり。また、中国市場に敏感な、LVMH、Kering、バーバリーなどの高級品関連も値を下げた

 

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