2月第4週の市況

2019/2/18    月

米中の貿易交渉が軌道に乗り、新華社は米中がいくつかの重要な点で原則合意に達したと報じる。欧米市場には期待感が広がり、いずれも市場は上昇。米国では、ボーイング、3Mなどの米中問題感応株が値を上げ、イールドが上昇し金融株も値を上げた。欧州市場では反応が顕著で、貿易感応度の高いドイツのDAXは1.9%値上がり。鉱業や自動車も大きく値を上げた。また、ECB幹部が短期の金融機関向けローンが可能であることを示唆したため、イタリアの銀行を中心に値上がり

2019/2/19    火

米国市場は大統領の日で祝日。欧州市場では4か月来の高値水準で横ばい。中国の自動車販売が7カ月連続で低下したこと、米国商務省が大統領に自動車関連の安全保障問題のレポートをトランプ大統領に提出したことにより自動車関連株は値を下げた。ただし、フランスの自動車部品Faureciaは利益が予想を上回り株価上昇。ドイツのWirecardは当局がカラ売りを規制したことから15.2%値上がり。その他、iPhoneのサプライヤーからの脱却を図っていると報じられたテクノロジー株のAMSも値上がり

2019/2/20    水

米国市場では、ウォルマートが予想以上の業績を公表し2.2%値を上げ、Amazonも中国部門を現地のKaolaと合併させる案が浮上して1.2%上昇。米中会談がワシントンでハイレベル協議が行われることとなりセンチメントも改善し、市場は上昇。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、Fedが利上げを再開させるには経済見通しの好転が必要との見方を示す。欧州市場では、米国の自動車関税の問題で市場は軟化。その他、イタリアでは産業統計が芳しくなくイールドが上昇し銀行株が下落。HSBCも業績低下により4.5%値を下げ、銀行株が軟調

2019/2/21    木

米国ではFOMCの議事録が公開され、金利の引き上げに対して慎重なスタンスであることが確認され市場は幾分上昇。エアラインのサウスウェストは連邦政府の閉鎖で6千万ドルの損失を被ったと公表し株価が5.7%下落。欧州市場では米中の貿易対話が進んでいることを好感し市場は上昇。ドイツのDAXは0.8%値を上げ、自動車セクターは2.4%のリバウンド。個別銘柄では英国のSainsburyが合併関連で当局から認可されない可能性がありを値を下げ、Swedbankはマネーロンダリングの申立てがあり13.6%値を下げた

2019/2/22    金

米国では、新規資本受注が減少し、フィラデルフィア製造業指数も2016年5月以来の低水準になり、さらに、中古住宅販売も2015年11月以来の低水準に落ち込み、株式市場も軟化した。個別銘柄ではアスベストの問題で当局から調査を受けたジョンソン&ジョンソンや販売が予想以下であったドミノピザなどが値を下げた。欧州でも工場出荷が下落したことから株価は下落。個別銘柄では、デンマークの運輸銘柄であるMoeller-Maerskが10%値を下げた

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2月第3週の市況

2019/2/11    月

市場では大きな動きはなかった。米国市場ではCotyやMotorola Solutionといった企業が予想を上回る業績を公表し史上をけん引。米中関連では、ライトハイザー通商代表とムニューシン財務長官が2月14日から北京を訪問すると公表された。欧州市場では、ロレアルや中国での販売が好調なLVMHなどの高級品関連が値を上げたが、ベルギーの化学銘柄のUmicoreやデンマークの建設銘柄Rockwoolなどが値を下げ、市場全体も値下がり

2019/2/12    火

米国市場では方向性のない市場となったが最終的にはわずかに値上がり。米中間の交渉に対して米中両国が楽観的な見通しを表明。SP500の構成企業のうち約3分の2が四半期決算を公表したが7割超が予想以上の収益となっている。コミュニケーション、公益、ヘルスケアのセクターがマイナスとなったが、関税問題に感応の高い銘柄は上昇。欧州市場でも、米中交渉の楽観的な見通しが市場のプラス要因になった。イタリアの銀行はUniCreditなどがECB基準の資本比率を維持していることが判明し、イタリアの銀行株が値を上げた

2019/2/13    水

トランプ大統領が中国に対する関税の一時据置の期限である3月1日を延長することを示唆し、また、米国の連邦機関の閉鎖を回避するための一時的な措置が取られたことから欧米市場は上昇。米国では不動産を除くすべてのセクターで上昇。個別銘柄ではゲームの視聴者が増えたElectronic Artsが5.2%、利益が予想を超えたUnder Armourが6.9%と値を上げた。欧州市場でも米国と同じように株価が上がったが、Brexitに時間がかかる見通しの英国はポンド高もあり、EU圏内の競合銘柄を下回ることとなった

2019/2/14    木

米国市場では、米中の交渉が合意に至るとの期待感とCPIが変化なく、Fedが金利を当面の間据え置くとの見方から市場は上昇。通信と不動産以外のセクターは上昇。特に、原油価格が上昇したエネルギーはもっとも値を上げた。個別銘柄ではグルーポンが11%値を下げ、電力発電用のガスタービンの受注が最大となったGEが3.9%値を上げた。欧州市場でも市場全体としては値上がりしたが、選挙を控えたスペインでは予算案が議会で否決され、スペインポルトガル市場は軟化

2019/2/15    金

米中の貿易交渉は明るいムードになっているが、米国では小売販売が9年来の大幅な下落になった。そのためFedが金利を据え置くとの見方からイールドが低下。金融関連は値を下げる。一方で、テクノロージー関連は上昇。そのため、SP500とダウは値を下げ、NASDAQは値を上げる展開となった。個別銘柄では四半期決算が赤字になったAIGが9%の値下がり、利益が予想を下回ったコカ・コーラは8.4%の値下がり。欧州市場でも米国の小売り統計が影響して値下がり。個別銘柄では決算で利益が予想を上回ったエアバスが2.7%値を上げ、同様に、薬品メーカーのAstra Zenecaも6%以上値を上げた。Nestleは中国と北米の販売が堅調で史上最高値を更新

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