12月第2週の市況

2020/12/7    月

米国では労働統計が発表されたが予想されていたほど就労人口は増加しなかった。米国市場では、景気刺激策への期待感が膨らみ、景気循環株である、エネルギー、素材、産業などのセクターが上昇。DOWとRussell2000は史上最高値を更新した。公益株は下落。個別銘柄ではボーイングが787の生産を縮小することを公表し株価は1.9%の下落。欧州市場ではOPECプラスが1月からも生産をわずかしか上げないことを決定し、原油価格が上昇。絵一行のFTSEは8か月来の高値を付ける。ただし、Brexitの行方は依然として不透明。ドイツでは10月の工業受注が予想以上に増加。DAXは0.4%の上昇。スウェーデンの投資会社AB Latourは主要株主が株式を売却したことから株価が12.7%下落

2020/12/8    火

米国では最近値を上げていた景気循環株が値を下げ、アップルやFacebookなどテクノロジー大手銘柄が上昇。そのため、NASDAQは史上最高値を更新したが、DOWとSP500は値下がり。原油価格が値下がりしたエネルギーはセクターとして最も値を下げた。アップルは2021年早々にインテルより高速のチップを載せたMacを発売すると報じられインテルは3.4%の値下がり。英国では、合意なきBrexitへの不安からポンド安となり、海外にウェイトの高いFTSEは値上がり。国内株指数は値下がり。欧州市場では、米国が香港の反対派に対する弾圧に関与したメンバーへ制裁を加える計画をしていると報じられ、市場は値下がり。ドイツのDAXとフランスのCAC40はそれぞれ、0.2%、0.6%の下落。イールドが下がったため、銀行株のウェイトの高いスペイン、イタリアの市場も値下がり

2020/12/9    水

米国市場ではコロナウィルス関連ワクチンの動きが寄与して株価上昇。NASDAQとSP500は史上最高値を更新。ジョンソン&ジョンソンはワクチン開発で後期の臨床試験の結果がよかったことを公表し1.7%株高。ファイザーは、米当局から緊急使用の承認を得て、3.2%の株高。Modernaはスイスからの注文が増加して6.5%の株高。そのほか、Teslaは、ここ3か月で2回目となる新株発行を公表し1.3%の株高。欧州市場では、幾分の株高。EUと英国のBrexitの交渉が最終局面を迎えており、英国は国内法で北アイルランド国境の条項を含めないという譲歩を見せたが、市場は交渉の動きに懐疑的。ドイツでは12月のZEWが予想以上の上昇となる

2020/12/10    木

米国市場では、景気刺激策の不透明感が株式市場を軟化させた。Facebookは米連邦当局とほぼすべての州で反トラスト法違反で提訴され株価値下がり。GAFAとよばれる企業、Googleの親会社Alphabetなどにも影響を及ぼし、GAFA+のETFは約2%値を下げる。DoorDashIPOを行い過去最高の33.7億ドルの調達。住宅リフォーム会社のLowe’s Cosは150憶ドルの自社株買いを公表し株価上昇。欧州市場では、米国の景気刺激策とワクチン開発への期待感が残存しており株式市場は上昇。英国の株価指数FTSEは一時1%を超える上昇を示したがポンド高により最終的には0.1%の上昇。ドイツでは10月の輸出が予想以上に好調で株価指数DAXは0.5%の上昇。STMicrosemicoductorは年間の売り上げ目標を2023年まで先送りすると公表し、株価は12%下落

2020/12/11    金

米国では新規失業保険申請者数が予想外に増加。ムニューシン財務長官は、共和党と民主党の間でコロナ対策の経済対策の議論が進展したと発言。ブレント原油が50ドルを超え、エネルギー関連は上昇。SP500とダウは値を下げたがNASDAQは上昇。欧州市場では、銅や鉄鉱石の価格が上昇したため素材関連の株価が上昇。ECBが予想通りにPEPPの規模を拡大し、期間を延長したが、同時に公表した2021年のGDP成長予想が下方修正となったことから銀行株は2.1%下落。市場全体も下落。DAXは一時1%近く下落した。英国のFTSEはポンド安により0.5%の上昇

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12月第1週の市況

2020/11/30    月

米国では、コロナウィルスの入院者は8.9万人に達し、年末の商戦が始まり、対面での販売は制約を受けるがe-commerceが好調であり、フィラデルフィア半導体指数は1.2%上昇。NASDAQは市場最高値を更新。ダウも30000の水準を超えたまま。ウォルト・ディズニーは解雇の人数を3.2万人に引き上げ株価は1.3%下落。Teslaはサスペンションの問題で当局の調査が入ったが、株価は続伸し2.0%の上昇。欧州市場は4日連続の上げ相場となった。スペインのBBVAとSababellは合併の話を打ち切り、BBVAは4.2%の株価上昇。Sababellは13%の株価下落となった。Brexitの後、貿易協定が結ばれない見通しの英国では中小型株が軟調

2020/12/1    火

米国では投資家に利益確定の動きが広がり市場は下落。原油価格が下落したことからエネルギー関連株が最も下落した。HIS Markitは、S&P Globalが440憶ドルで買収することを表明し株価上昇。保健福祉長官は、PfizerとModernaが暫定申請しているコロナウィルスワクチンはクリスマス前に認可される見通しとコメント。Kohl’s,Macy’sなどの小売り大手も下落。欧州市場ではBrexitにかかる貿易協定に注目して市場は下落。Total,BP,RDSなどの石油メジャーは5%前後の下落となり、英国のFTSEは1.6%の下落。オランダの銀行ABN Amuroは2024年までに3200人を解雇すると公表し株価は8.9%下落した。ドイツの半導体ウェハー製造Siltronicは台湾のGlobal Wafersが37.5憶ドルで買収提案をしたため、Siltronicは株価は7.6%上昇

2020/12/2    水

米国ではコロナウィルスワクチンの期待感からNASDAQとSP500は史上最高値を更新。中国の製造業データがここ10年で最も大きく上昇したことも寄与。ファイザーは約3%株価上昇。BioNtechはEU当局から承認を得られる見通しを示し、Modernaも申請を行う。ISM製造業指数は10月から下落したが、ムニューシン財務長官とイエレン前FRB議長は中小企業の支援が必要との認識で一致。欧州市場では、独仏の生産データは芳しくなかったが英国では改善。株式指数も1.9%の上昇となった。中国の製造業データが好調であったことから銅や鉄鋼石の価格が上昇し、素材関連の株価が上昇。CEOが4月に退任することとなったUnit Creditは8%の株価下落

2020/12/3    木

英国でファイザーとBioNtechが開発したワクチンが来週から使用される見通しとなった。ファイザー株は3.5%の上昇。BioNtechは米国で6%、ドイツで7.5%の上昇。米国市場では、SP500は史上最高値を更新したが、NASDAQは値下がり。金融やエネルギーといったセクターが値を上げたが、生活必需品関連株は値下がり。ワクチンの供給開始のほか、バイデン次期大統領が大型の景気テコ入れ策を講じるとの見方が市場のモメンタム。ただし、FRBが公表したベージュブックではほぼすべての地区で経済成長がないと報告されている。欧州市場では、ドイツで10月の小売りが予想外に上昇したが、市場は軟化。市場全体も値を下げたが、コロナウィルスワクチンが承認された英国では、FTSEがわずかに上昇

2020/12/4    金

米国市場では、NASDAQとDOWは値を上げたがSP500は値下がり。ファイザーはサプライチェーンの問題でワクチンの出荷目標を引き下げ。ボーイングはライアンエアーが7373MAXを追加で75機注文したことから株価上昇。Teslaはゴールドマンサックスが買い推奨に格上げしたので株価上昇。ISMサービス指数は過去6ヵ月で最低の水準になった。欧州市場では、Rio Tinto、Glencore、Anglo Americanなどの素材関連などが値上がりし、英国のFTSEは上昇。ドイツのDAX、フランスのCAC40は値下がりし、市場全体としては横ばい。ユーロ圏のビジネス指数もここ11か月で最低の水準になった

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