9月第2週の市況

2022/9/5    月

米国市場は、当初、労働統計が予想以上の雇用増となった一方失業率が上昇しため、Fedの利上げスタンスの緩和への期待から値を上げたが、ロシアのガスプロムが予定のとおりガスの供給ができないことを公表し、市場は下落。エネルギーセクターだけが唯一値を上げた。欧州市場では、米国の労働統計に反応して値上がり。クレディスイスは5000名の雇用削減を検討していると公表し6.1%株価上昇。ライアンエアーは、8月に史上最高の旅客数となったことを公表し株価が2.0%上昇。中国がコロナのゼロ政策を更新するとの懸念から、金属価格が下落し、鉱業株は6%以上の下落となった

2022/9/6    火

米国市場はレイバー・デーのために休場。欧州市場では、ロシアがのルドストリーム1を通じたガスの救急停止をしてから、冬季を前に懸念が拡散し、ドイツの株式指数DAXは2.2%の下落。ドイツの公益株Uniperは11%、フィンランドの親会社Fortumは8.9%株価を下げた。イタリアでは債券イールドが上昇し、ガスの標準的な契約は30%値上がりし、通貨のユーロが対ドルで1ドル以下に下落したことから輸入品の価格上昇が懸念される。原油価格が上昇したエネルギー株は2.2%の上昇。自動車についてはモルガンスタンレーが評価を下げたことから、セクターとして4.8%の下落

2022/9/7    水

米国市場では、ISMサービス指数が2か月連続で上昇したが、株式市場は下落。SPグローバルの購買マネージャー指数は下落。NASDAQは7日連続での下落となった。Amazonやマイクロソフトが1%近く値を下げ、新型iPhoneの発表を控えたアップルも値を下げた。欧州市場では、値動きの激しい市場の中、上昇。昨日2%値を下げたドイツのDAXは0.9%上昇。ドイツの7月の工業受注は1.1%下落し、6か月連続の下落。ポルシェ部門をIPOする動きの中で、フォルクスワーゲンは3.7%株価上昇。Delivery Heroはブローカーの評価上昇により株価7.7%上昇

2022/9/8    木

米国市場では、10年物のイールドが下落したことにより、Tesla,Microsoft,Amazonなどが値を上げ、主要3指数がともに大きく値を上げた。セクター別では投資家のディフェンシブな態度を反映して公益株が上昇。世界経済の減速から需要に疑問が残る原油はブレント原油が90ドルを下回るなど値を下げ、エネルギー株は軟化。欧州市場では、中国の貿易統計が芳しくなかったことを受け、原油価格や商品価格が下落し、鉱業株が2.3%下落し、石油・ガス株も3.1%値を下げた。EDP, SSE, Engie, RWEand Verbundなどの 公益株は3.4%ないし13.3%の上昇。フランスのゲームメーカーUbisoftは中国のティンセントグループが同社の株式保有を引き上げるとみられると公表し、株価は17.2%下落した

2022/9/9    金

米国市場では金融関連とヘルスケア関連がけん引する形で市場は上昇。新規失業保険申請者数は3か月で最低を更新し、労働市場の堅調さを裏付けるものとなった。ヘルスケアではRegeneration Pharmaceuticalsの失明対策薬が投入後長期間してからも効果があることがわかり、同社の株価が18.8%上昇。ゲーム販売のGameStopは予想していた損失が縮小し株価が7.4%上昇。アパレルメーカーのアメリカン・イーグル・アウトフィッターズは第2四半期の利益が予想以下となり株価が8.7%下落。欧州市場では、ECB(ヨーロッパ中央銀行)が金利を0.75%引き上げたことから株価は下落したが、銀行株は2.4%値を上げた。ドイツの10年物イールドは5ベーシスポイント上昇し、イタリアでは3.88%にまでイールド上昇

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9月第1週の市況

2022/8/29    月

米国市場では、ジャクソンホールでの中央銀行の会合でパウエルFRB議長が、利上げに対して強気なスタンスを崩さなかったことから、主要指数は3%以上の大幅な下げとなった。株式市場全体も下落。市場では次期のFedの会合で0.5%と0.75%の利上げの可能性が半々とみている。セクター別では情報テクノロジー、コミュニケーションサービス、一般消費財などが4%前後の下落。Nvidiaは9.2%、Amazonは4.8%の下落。7月の個人消費はかろうじて上昇。欧州市場では、パウエル議長のコメントに加えて、ドイツの消費者信頼感が低下し、市場全体も下落。イールドはパウエル議長のコメントの後に上昇。市場ではECBが次期会合で0.75%の利上げに踏み切ると見ている。セクター別では、小売りや旅行・レジャーが3.5%の下落

2022/8/30    火

米国市場では7月の求人が増加して労働需要が減速する気配はなく、3か月連続で低下していた消費者信頼感指数も大きく上昇し、Fedが金利を上げるであろうという警戒感が上昇した。市場では約4分の3の確率で時期会合でFedは0.75%の利上げに踏み切るとみている。世界的な景気減速で需要が減速すると予想される原油は5%ほど値を下げ、エネルギーセクターが大きく値を下げたほか、すべてのセクターで値下がり。欧州市場は、1%ほど値を上げた後に、欧米の中央銀行のタカ派的なコメントに反応して市場は下落。ECBは、3分の2の確率で、0.75%の利上げに踏み切ると考えられており、銀行セクターのみ値上がり

2022/8/31    水

米国では、新規雇用が大幅に増加したとの統計が公表され、さらに、消費者信頼感が大きく改善したとのデータもあり、市場はFedの積極的な利上げを警戒して、株式市場は値を下げた。セクターはすべて下落した。特に、エネルギーは原油価格が下落したこともあり3.4%の値下がり。アップルやマイクロソフトも値下がり。欧州市場では当初値を上げたが、その後、下げに転じて最終的には値を下げることになった。フランスの製薬会社SanofiはスウェーデンのSOBIと共同開発した薬が米国のFDAで優先審査されることになり、1.5%株価上昇。SOBIも1.2%上昇

2022/9/1    木

米国市場は4日連続しての値下がりとなった。民間部門の労働統計ADPは予想以下の雇用増となった。半導体関連のSeagateは第1四半期の予想を下方修正し株価が3.5%下落。HPもPC販売が減速し、四半期・通年の利益予想を下方修正し株価が7.7%下落。Snapは20%にあたる人員を削減し、いくつかのプロジェクトを打ち切ることを公表し、株価は8.7%上昇。Bed Bath & Beyondは、戦略を見直し、不採算部門から撤退し、150店舗の閉鎖を公表し、株価が21.3%下落。欧州市場では、インフレが史上最高を更新し、ロシアがドイツへのガスの供給を止めたことから市場は値下がり。イタリアのウニ・クレディートは10億ユーロの自社株買いを公表し、株価は4.5%上昇

2022/9/2    金

米国市場では、SP500とダウは値を上げたが、NASDAQは値を下げた。新規失業保険申請者数は、予想以上に下落。市場では、ヘルスケアや公益といったディフェンシブなセクターが値を上げた。Nvidiaが7.7%値を下げ、フィラデルフィア半導体指数も1.9%下落。AMDも約3%下落した。欧州市場では、景気の減速や利上げへの懸念から、株式市場は下落した。ユーロ圏では製造するものを販売できず、在庫が積み上がる中で、製造業活動は減速。金属価格が下落したことから鉱業株は3.8%の下落。LVMH、Kering、Hermesなどの高級品ブランドも2%台の下げとなった。ディフェンシブな公益やテレコムなどは下げ幅が最小となった。パイロットが24時間のストライキを公表したドイツのルフトハンザは3.1%の値下がり。  

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