9月第2週の市況

2024/9/9    月

米国では8月の労働統計が公表され、非農業就労者数の増加は14.2万人と予想を下回った。株式市場では、コミュニケーションサービス、一般消費財、テクノロジーなどのセクターが大きく値を下げ、主要3指数はいずれも低下。マグニフィセント・セブンと呼ばれる銘柄では、Nvidia-4.0%、Tesla-8.4%、Alphabet-4%、Amazon-3.7%、Meta-3.2%、マイクロソフト-1.6%、アップル-0.7%といずれも株価下落。第4四半期の売上が予想をわずかに下回ったBroadcomは10.4%の株価下落。欧州市場でも、米国の雇用統計などの影響を受けて、5日連続の値下がりとなった。ドイツでは工業生産高が7月に2.4%低下したことがわかり、株式指数のDAXは1.6%値下がり。テクノロジー、基礎資源、エネルギーといったセクターがより大きく値を下げ、また、テクノロジー株も米国に連動して値を下げた

2024/9/10    火

米国市場では大きな下落となった先週から回復し主要3指数はいずれも値上がり。先週13.5%値を下げたNvidiaは3.5%の上昇。AI機能を強化したiPhone16を発表したAppleは当初値を上げたが、最終的には株価はほぼ横ばい。ボーイングは最大の労働組合と雇用を維持することで合意したためにストライキは回避された。PalantirとDell Technologiesは、SP500に組み入れられることになり、それぞれ、14%、3.8%の株価上昇。欧州市場も先週の大きな下落から回復し値上がり。市場の関心は火曜日のECBの政策会合に移っている。セクター別では不動産が値を下げたが、そのほかのセクターはいずれも値上がり。英国のギャンブル関連Entainは2024年の下半期の収入の伸びが予想以上になると公表し、株価は5.3%上昇

2024/9/11    水

OPECが原油の需要を下方修正したことから、米国市場ではエネルギー関連が大きく値を下げたが、SP500とNASDAQは値上がり。銀行株も下落したこともありダウは値下がり。ゴールドマンサックスはトレーディングの収入が10%下落したことを受け株価は4.3%値下がり、JPモルガンも金利の支払いにより予想より低い利息収入になり5.2%の株安。また、Ally Financialは株価が17.6%下落。Hewlett Packard EnterpriseはJuniper Networksの買収に伴って転換株式の発行を公表し、株価は8.5%値を下げた。欧州市場では、銀行やエネルギーを中心に値を下げた。2024年の利益予想を下方修正したBMWは11%株価下落。また、 Continentalはブレーキの故障が発覚し株価は10.5%下落

2024/9/12    木

米国政府がサウジアラビアへNvidiaの半導体を輸出する計画を考慮中と伝えられ、Nvidia株は8%値を上げ、テクノロジー株全体も大きく上昇。その影響で主要株価指数はすべて上昇。ただし、エネルギーや消費日用品といったセクターは値下がり。早い時間に公表された8月の消費者物価指数はほぼ7月と同じ水準になった。ゴールドマンサックスやJPモルガンは当初値を下げたがリバウンドして最終的には値上がり。また、民主党成型になると恩恵を受けると思われる太陽発電関連のFirst Solarは15.2%、Sunrunは11.3%など値を上げた。欧州市場では、テクノロジー関連が値を上げたが、不動産関連が値を下げ、全体としては値動きしない市場となった。イタリアの銀行ウニ・クレディはドイツのコメルツバンクの株式を購入することになり、コメルツバンクは16%値を上げた

2024/9/13    金

米国では生産者物価指数が予想以上の上昇となり、再び、Fedの0.25%金利引き下げへの期待感が主流となり、株式指数は上昇。小型株中心のRussell2000が主要3指数よりも上昇。一方で、新規失業保険申請者数は予想とおりの水準であった。セクター別ではコミュニケーションサービスが2%と大きく上昇。同セクター最大のウェイトのWarner Bros Discoveryが10.4%の株高。モデルナは市場の予想以下の売上予想を公表し、株価は10.4%下落。欧州ではECBが0.25%金利を引き下げ、株式市場は上昇。米国での金利引き下げを見越して金属価格が上昇し、鉱業株が上昇。テクノロジー株もアジアのテクノロジー株に連動して上昇

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9月第1週の市況

2024/9/2    月

米国では公表された7月の個人消費が堅調で、株式市場は主要3指数ともに上昇した。AmazonとTeslaはいずれも3%以上の株高になった。半導体メーカーのMarvell Technologyは四半期の業績が予想を超える見込みであると公表し、株価は9%上昇。Broadcomも4%株価上昇。セクター別ではすべてのセクターが値を上げ、特に、一般消費財と産業のセクターが値上がり。Nvidiaは投資家のあまりの期待があったが、業績は予想並みで、株価は1.5%上昇。欧州市場では、市場はわずかに上昇したが、日中、史上最高値を更新した。ユーロ圏のインフレは8月に2.2%にまで低下した。ECBは9月の会合で金利を引き下げるとみられており、金利感応度の高い不動産セクターは1.4%の上昇となった

2024/9/3    火

米国は休日。欧州市場では、株式指数はあまり変動していないが、ドイツでは東部2州の選挙が行われ極右政党が勝利したドイツの株式指数DAXは史上最高値を更新した。セクター別では不動産が値を上げたが、航空・防衛では、ロールスロイスが6%以上株価が下落したため、指数が下落した。キャセイパシフィックは、エアバスのA350のエンジン部分に欠陥が見つかったので検査をするとコメントし、エアバス株が1.4%下落し、そのエンジン製造を担うロールス・ロイスも値を下げたことが原因。また、ドイツで初めて工場を閉鎖することを検討していると公表したフォルクスワーゲンは1.7%の株高

2024/9/4    水

米国市場ではNvidiaが約10%値を下げるなど、AI関連の株価が値を下げ、SP500は2%以上、NASDAQは3%以上値を下げた。ISM製造業指数は、7月から幾分持ち直したものの、低水準が続いている。Alphabetとアップルは2%以上値を下げ、マイクロソフトも1.8%株価下落。CBOEボラティリティ指数は急激に上昇。ボーイングはブローカの評価が引き下げられ、株価が7.3%下落。欧州市場では米国のISM指数が低水準だったことを受けて株価が下落。エネルギーや基礎資源といったセクターが2%以上下落。テクノロジーセクターも米国市場に連動する形で2.3%値下がり

2024/9/5    木

米国市場ではNvidiaが日中はリバウンドしたが結局1%値を下げることになり、SP500とNASDAQは値下がり。ダウは値を上げた。クラウドサーバーのZscalerは四半期の決算は予想を超えたが、芳しくない見通しを公表し、株価は18%下落。ウェブ上でのプラットフォームを提供するAsanaは芳しくない四半期業績を公表し、CFOを交代させ、株価は6%下落。欧州市場ではテクノロジー株を中心に市場は下落。テクノロジーセクターは3%下落し、約3か月来の低水準になった。中国の製造業が6か月で最低になったことから、高級品銘柄のLVMH、Richemont、Christian Diorなどが3%以上値を下げた。欧州の経済活動はまちまちで、フランスではサービスセクターが堅調であったが、ドイツでは3か月連続で低調な水準となった

2024/9/6    金

米国市場では金曜日の労働統計の公表の前に、方向性のない市場となり、SP500とダウは値下がり、NASDAQはわずかに値上がり。セクター別ではヘルスケアと産業が値下がりし、Teslaにけん引された一般消費財は値上がり。労働省に先立って公表された労働調査では5か月連続の雇用減となった。欧州と中国で初めて完全自動運転の車を来年に発売すると公表したTeslaは約5%上昇。Verisonが買収を公表したFrontier Communicationsは10%値下がり。Verisonも0.4%値下がり。第3四半期の予想を上方修正したJetBlue Airwaysは7%の株高。欧州市場では金利感応度の高い公益や不動産といったセクターが値を上げたが、高級品株の下落が影響したフランス株が下落して、全体も値下がり。ドイツでは工業生産の受注が予想以上に上昇

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