2月第2週の市況

2025/2/10    月

米国で石破首相との会談でトランプ大統領が来週にもいくつかの国に報復関税を課することを明言したこと、また、労働統計が公表され就労の伸びが鈍化したことなどを受けて、株式市場では主要3指数ともに値を下げた。セクター別では一般消費財が2.5%と最も値下がりした。ヘッジファンドマネージャーのAckman氏が保有を公表したUberは6.6%値上がり。Amazonはクラウドコンピューター部門が低調で株価値下がり。欧州市場では関税の応酬が世界的に拡大するのではとの懸念から自動車株を中心に軟化し、市場は値下がり。ポルシェは7.1%値を下げた。中国の影響を大きく受ける高級品株も値下がり

2025/2/11    火

米国市場ではMvidiaを筆頭にAI関連株が値を上げたこと、トランプ大統領が鉄やアルミニウムに25%の追加関税を課すると公表したことから鉄鋼株が値を上げ、市場全体も値上がり。Nucor、U.S. Steel、Steel Dynamicsは4%以上株価上昇。TeslaのマスクCEOがOpenAIに対して974億ドルで買収する提案を行い、Tesla株は3%値下がり。第4四半期の販売が予想外に好調であったマクドナルドは4.8%株価上昇。欧州市場では石油・ガスセクターがけん引して、株式市場は史上最高値を更新。BPはアクティベスト投資家が購入していたことが判明し株価は7.3%上昇。英国でも石油株関連株がけん引して史上最高値を更新

2025/2/12    水

米国ではパウエルFRB議長が上院の委員会で、「景気が堅調であるなら利下げはしない」とコメント。株式市場ではコカ・コーラやアップルが値を上げた一方で、TeslaはマスクCEOがオープンAIを買収するとしたコメントを受けて値下がり。市場全体はまちまちの展開となった。アップルはアリババと共同で中国向けiPhoneでAI技術を使ったモデルを開発するとして2.7%上昇。セクター別では、エネルギーや素材といったセクターが上昇。欧州市場では方向性のない市場となったが、史上最高値を更新。トランプ大統領が鉄・アルミニウムに25%の関税をかけるとコメントしたことから、基礎資源は1.9%の下落。アルセロールミタル、ティッセンクルップといった鉄鋼メーカーの株価は下落

2025/2/13    木

米国では消費者物価指数が上昇。これを受けてイールドは上昇。株式市場ではNvidiaが6%、Amazonが1%下落し、SP500は値下がり。NASDAQはほぼ横ばいであったが、ダウも値下がり。ヘルスケアのCVS Healthは第4四半期の業績が好調で株価は16%上昇。Gilead Sciencesは2025年の業績見通しが予想を超えたために6%株価上昇。Lyftは第4四半期の予約状況が予想以下となり、株価は6%下落。欧州市場ではドイツ市場の値上がりのおかげで、方向性のない市場の中、史上最高値を更新。第4四半期の業績が堅調であったABN AMROは株価が8.2%上昇。Heinekenは第4四半期の業績と2025年の見通しが堅調で株価は14.4%上昇

2025/2/14    金

米国では生産者物価指数が公表され、指数は上昇したが、Fedが重視するPCE指数の構成要素は上昇の兆しがなく、株式市場ではNvidia、Apple、Teslaといった銘柄下市場をけん引し、株式市場では主要3指数ともに値上がり。10年物イールドは下落。セクター別では素材や情報テクノロジーが上昇。欧州市場では、ドイツ市場がけん引して史上最高値を更新。Siemensは四半期決算が予想を超え、株価が7.2%上昇。また、ミシュランが4.9%値を上げるなど、自動車株が市場をけん引。ネスレは年間の成長率が予想を超え、株価が6.2%上昇

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2月第1週の市況

2025/2/3    月

米国ではトランプ大統領が土曜日にメキシコとカナダに25%の関税を、中国製品には10%の関税を課すると報じられ、株式市場は値下がり。Fedが指標としているPCE指数が公表され、12月のPCEは年率ベースで2.6%の上昇となった。個人消費は堅調な労働市場に支えられて0.7%の上昇になっている。アップルは第2四半期の販売の成長が一桁の低い成長なることを公表し、株価は少し下落。エクソンモービルは第4四半期予想を超える利益となったが株価は2.5%下落。英国市場ではFTSEが史上最高値を更新。エンジニアリング企業のSmiths Group’sはアクティベストの圧力から分社化を決定し株価は10%以上上昇。欧州市場ではテクノロジー株が堅調で株式市場は史上最高値を更新

2025/2/4    火

米国市場ではダウは横ばいであったが、SP500とNASDAQは値下がり。トランプ政権はメキシコが米国との国境に1万人の州兵を配置することに合意したために関税の措置を一旦停止することを公表。ヘルスケアや日用品といったセクターは値上がり。課税の影響で、GMとフォードはそれぞれ3.1%と1.8%の値下がり。DeepSeekの影響で、Nvidiaは3.7%の下落。欧州市場ではここ1か月で最大の値下がりとなった。トランプ政権の関税に反応した自動車関連が値下がりの中心。また、中国の影響が強い高級品株は、LVMHが1.9%、Keringが3.8%値を下げた

2025/2/5    水

米国市場ではエネルギー関連が貢献して株式市場は上昇。トランプ大統領がカナダ、メキシコに対して関税を延期したことから、米中の取引についても期待している。四半期決算を前にアルファベットは1.8%値を上げ、Nvidiaも2.6%の株高。PepsiCoは年間の利益が予想以下となることから株価は4.5%下落。化粧品のEstee Lauderは四半期決算が芳しくなく、人員削減を公表し、株価は14.8%下落。欧州市場では個別企業の決算で株式市場は上昇。フェラーリは今年度のコア利益が5%以上上昇する見通しとなり株価は8%上昇。UBSはCEOがスイスの割引率が高いことが株主利益を棄損しているとコメントし株価は7%下落

2025/2/6    木

米国市場ではAlphabetがクラウド部門の収入増が悲観的なものとなり、また、AI関連の投資が750億ドルに上り、株価は7.3%下落したが、主要3指数はいずれも上昇。AI関連ではDeepSeekの影響で値を下げたNvidiaが5.4%値を上げたほか、 Broadcomも4.3%株高に。AMDはCEOが今四半期のデータセンターの売り上げが前期に比べ下落したことを公表し、株価は6.3%下落

2025/2/7    金

米国市場ではSP500とNASDAQは値を上げたが、ダウは値下がり。製薬会社のEli Lillyは年間利益が予想を上回る見込みで株価は3.4%上昇。ファッション関係のTapestryは年間の売上・利益が上昇する見込みとなり株価は12.6%上昇。Philip Morris Internationalは四半期決算が好調で株価は10.2%上昇。アマゾンは市場終了後予想以上の四半期決算を公表した。Honeywellが3社に分社化することを公表し株価は5.5%下落。欧州市場では鉱業株がけん引して株式市場は史上最高値を更新。アルセロールミタルは、2025年の鉄鋼の需要が上昇するとして、株価は4%上昇。スウェーデンの鉱業株Bolidenは第4四半期のコア利益が予想以上となり、株価は13%上昇。航空機のAurubisも好調な四半期決算を公表し株価は7.4%上昇

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