10月第4週の市況

2023/10/23    月

米国市場では主要3指数はいずれも下落し、SP500とNASDAQは1%以上の下落。すべてのセクターで値を下げ、特に、テクノロジーと金融が大きく下落。地銀のRegions Financialは利益が予想を下回り、株価が12.4%下落し、地銀指数のKBW指数も3.5%の下落。「経済は依然として強くひっ迫する労働市場は借入金利をより厳しいものにする必要がある」という昨日のパウエルFRB議長のコメントは、イールドは引き上げ、10年物では2007年7月以来となる5%付近に上昇。VIX指数も3月以来の高水準になっている。欧州市場でも中東の情勢と企業行政気が芳しくないことを受けて、株式市場は7か月来の低水準になった。スウェーデンのガーデニング機器のHusqvarnaは業績が予想を下回り株価は8%下落。鉱業関連では、Bolidenがコスト増から利益が急落し7.2%の株安。InterContinental Hotels Groupも利益の伸びが鈍化して株価は4.5%の下落

2023/10/24    火

米国市場ではイールドが低下したが、株式市場はまちまち。ダウとSP500は幾分値下がりし、NASDAQは上昇。セクター別ではコミュニケーションサービスが値を上げ、エネルギーが値下がり。競合相手のHess Corpを買収吸うことを公表したシェブロンは3.7%の下落。欧州市場では中東の紛争と上昇するイールドを原因としてわずかに下落したが、ウニクレディがAlpha Bank株を購入すると公表し、ウニクレディ株が2.6%上昇したためイタリアの株式指数FTSE MIBは上昇。鉱業や不動産といったセクターは値下がり。今年の利益予想を下方修正したフォルクスワーゲンは0.9%下落し、今四半期の受注が下落したと公表したオランダのPhilipsも2%株価下落

2023/10/25    水

米国では個別企業の決算発表が堅調で株式市場は上昇。イールドは横ばい。ベライゾンは年間のキャッシュフローが上昇する予想を公表し株価は9.3%上昇。通年の利益予想を上方修正したGEは6.5%株価上昇。そのほか、コカ・コーラ、3Mなども好業績で株価が値上がり。また、GDPの速報値が公表され、第3四半期は年率成長が4.3%に上昇。欧州市場では当初値を下げたが、ユーロ圏、米国の個別企業決算が好調で市場は最終的には値上がり。年後半に大規模なコスト削減を計画しているバークレイズは、預金競争で利益が削られるとの予想から株価が6.5%値下がり。ユーロ圏のPMI指数は10月3か月で最低の水準になり、ドイツではビジネス活動が4か月連続で下落となった

2023/10/26    木

米国市場ではAlphabetの決算が予想を下回ったこと、新規住宅販売が過去23年で最高になったことから、イールドが上昇し、株式市場は大きく下落。フィラデルフィア半導体指数は4.1%の下落となり2022年12月以来の大きな下落となった。主要3指数はいずれも値を下げたが、なかでもNASDAQは2%以上の下落となった。市場終了後にマイクロソフトは好調な四半期決算を公表し、株価は3.1%上昇。また、同じように市場終了後に堅調な四半期決算を公表したIBMやMetaは株価を上昇させた。欧州市場では株式市場は横ばい。ただし、金利感応度の高い不動産関連は1.9%値下がり。フランスの決済会社Worldlineは年間利益の見通しを引き下げ、株価は59.2%下落。一方、フランスのソフトウェア会社 Dassault Systemesは通年の利益予想を引き上げ株価が8%上昇。来年、さらなる自社株買いを宣言し、株価は8.2%上昇

2023/10/27    金

米国市場では、個別企業の収益がまちまちなことと堅調な経済データのためFedが高金利政策を継続するとの観測から市場はテクノロジー企業やメガキャップを中心に値下がり。NASDAQが大きく値下がりしたほか、ニューヨーク市場のFANG指数は2.7%下落。Metaは売上・利益ともに予想を超える決算であったが、2024年に向けて支出が増える予想などのマイナス要因から株価が3.7%下落。UPSは2023年の売り上げの予想を下方修正し、株価は5.9%下落。IBMはソフトウェアの需要が堅調で株価が4.9%上昇。ECBが予想とおり金利を据え置く中、自動車株が値を下げた欧州市場は株価は下落。米国の競合Align Technologyが通年の売り上げ予想を下方修正したことから、スイスのインプラントメーカーStraumannは約10%下落。風力発電部門の失敗のため政府の保証を検討している Siemens Energyは35.5%下落。スタンダードチャタードやBNPパリバといった大手銀行も値下がり

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10月第2週の市況

2023/10/9    月

米国市場では、労働統計が公表され9月に雇用が増加したが賃金上昇は抑えられたことが判明し、株式指数は軒並み大きく上昇。ダウとSP500は8月以来最大の値上がりとなったほか、NASDAQはさらに大きく1.6%上昇。情報テクノロジー、通信サービスといったセクターが市場をけん引。Pioneer Natural Resourcesの買収交渉に入ったエクソンモービルは1.7%株価下落。Pioneer Natural Resourcesは10.4%株価上昇。欧州市場では米国の労働統計がよかったことを受けて、株式は値を上げた。イールドは欧米市場で上昇。ドイツのオンライン小売りZalandoは好調な第3四半期の業績を期待して買いが集まり、株価は6.45%上昇。そのおかげで小売セクターも上昇。テクノロジー株は米国市場の値上がりを受けて2%ほど上昇

2023/10/10    火

米国市場では、イスラエルが予備役を招集しガザ地区を空爆・封鎖したことを受けて原油価格が上昇し、エネルギー株が上昇したが、航空会社はテルアビブへの直行便をキャンセルしたことにより株価は下落。バイデン大統領がイスラエルとハマスの仲介を行うよう指示する。主要3指数はいずれも上昇。防衛産業のNorthrop GrummanやL3Harris Technologiesは10%前後の値上がり。欧州市場では中東での衝突が懸念され市場は値を下げる。小売りや旅行・レジャーといったセクターが値下がりを主導。原油価格は2.9%上昇し、 IAG、Air France KLM、Lufthansaは4%~8%値下がり。防衛株のSaab、レオナルド、Rheinmetallなどが4%~9%値を上げる

2023/10/11    水

米国ではアトランタ連銀総裁のボスティックFRB理事が金利の引き上げの必要性がないとコメントし、ミネアポリス連銀総裁のカシュカリ総裁もFedはゴールである2%のインフレにソフトランディングしているとコメント。市場ではイールドが低下し、株式市場は上昇。セクター別では前日大きく値を上げたエネルギーが下落したほかは11あるセクターのうち10のセクターが上昇。ペプシコは年間の利益予想を引き上げ株価が1.9%上昇し、ライバルのコカ・コーラも2.2%上昇。欧州市場では株式市場が2%上昇し大きく回復。安全資産への回帰から長期の欧米の国債が値を上げ、イールドが低下。旅行・レジャー、鉱業、テクノロジーといったセクターが市場をけん引

2023/10/12    木

米国では方向性のない市場となったが、Fedの前回の議事録が公開され、利上げに対する警戒感が表示されていたので、市場は金利のさらなる引き上げに慎重との判断し株式市場は上昇した。イールドはここ2週間で最も低くなった。9月の企業物価指数は予想以上に上昇したが、主要3指数はいずれも上昇。エクソンモービルはPioneer Natural Resourcesを595億ドルで買収することを公表し、エクソンモービル株は3.6%値下がり。欧州市場は全体としてわずかに値上がり。LVMHはパンデミック後の需要が減速する中、賃金が上昇したことを公表し株価が6.5%下落。HermesやKeringなどの競合株も値を下げた。デンマークの製薬会社Novo Nordiskは開発中のOzempicの臨床試験の中止を公表し株価が4.9%値上がり

2023/10/13    金

米国では9月の消費者物価指数が公表され家賃関連のコストが大きく上昇したが全体としてはここ2年で最低の上昇となった。Fedが次期会合で利上げをしないという予想は変わらない。ただし、10年物イールドは上昇し、株式指数は下落。セクター別では素材、不動産、公益などが値を下げた。Fastenalは四半期の利益が好調で株価が7.5%上昇。UAWのストライキが拡大されたフォードは株価が2%下落。欧州市場では株式市場は3週来の高値を付けたが、米国の消費者物価指数のデータが公表された時点から値を下げ、最終的にはわずかな上昇となった。米国の消費者物価指数に連動して原油価格が上昇したのでエネルギー関連は値上がり。公益や不動産といったセクターは値下がり

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