8月第3週の市況

2023/8/14    月

米国では企業物価指数の上昇が予想以上で、イールドを引き上げ、金利感応度の高いメガキャップといわれるグロース株、Tesla、Meta、マイクロソフトなどが値を下げた。その結果、SP500とNASDAQは値を下げたが、ヘルスケアやエネルギー関連が値を上げたため、ダウは値を上げた。メディアの News Corpはコストカットの効果があり四半期利益が予想を超えたために株価は4.6%上昇。欧州市場でも金利感応度の高いテクノロジーや不動産関連を中心に値下がり。英国では第2四半期の予想しない成長がイングランド銀行の利上げにつながるとの見方から株式指数のFTSEは1.2%下落。欧州市場も金利の上昇が長期化するとの懸念から市場は下落。スイスでは、クレディスイスの救済をするUBSが政府の支援が必要ないことが判明し、UBSの株価は4.7%上昇

2023/8/15    火

米国市場では半導体メーカーのNvidiaが売り上げ予想を24%引き上げ株価が7.1%上昇。Micron Technologyも6.1%の上昇。AlphabetやAmazonも値を上げたためにテクノロジー関連が最も値を上げ、主要3指数も上昇。Teslaは中国での価格引き下げを公表し株価が1.2%下落。欧州市場では、ヘルスケアや小売株が値を上げ、鉱業、エネルギーの値下がりを埋め合わせて、市場全体としては値上がり。ヘルスケアでは、ドイツの投資会社Exorが Philips株式を保有していることがわかり、 Philipsは4.4%値上がり。小売り関連では、ドイッチェバンクが木曜株価を引き上げた B&M European Retailが0.8%上昇

2023/8/16    水

米国では小売販売が対前月比0.7%増と予想外の高い増加となり、金利が長期にわたって引き上げられる懸念から、株式市場は大きく下落した。SP500は1.1%下落し、3月以来初めて50日間の移動平均の値を下回ることになった。連邦預金保険公社が規制上の点検要請があった地方銀行では4%前後の大幅な株価下落があった。銀行セクターは全体として2.7%の下落。Nvidiaは複数のブローカーが評価を引き上げ、株価は0.4%上昇。11のセクターすべて値を下げたが、原油価格が下落したためにエネルギーセクターは最も値を下げた。欧州市場では英国とスウェーデンが金利引き上げへの懸念から値を下げたほか、中国で市場センチメントが改善しないことから、中国関連株が値を下げた。基礎素材の価格も値下がり。中国でのビジネスが大きいHSBCは3.4%株価下落

2023/8/17    木

米国市場ではFedが前回の政策会合の議事録を公表したが、理事の間で利上げのスタンスが分かれていたことが判明し、市場は値下がり。銀行株は、バンクオブアメリカが1.9%値を下げるのを筆頭に、セクター別でも値下がり。小売りのTargetは第2四半期の利益が予想を上回り株価は3.3%値上がり。欧州市場では中国経済の減速の懸念から値を下げ、英国では利上げの懸念から値下がり。中国関連ではHSBCが1.7%の値下がりとなり、5日連続の下落。LVMNやKeringといった中国関連の高級品ブランドも値下がり。英国の損害保険 Admiral Groupは上半期の利益が増益となったことを受けて株価は7.2%の上昇

2023/8/18    金

米国市場では、ヘルスケア関連が下落し、市場全体は値下がり。Blue Shield of CaliforniaがCVS Healthに対する依存度を引き下げることを計画していることから同株は8%値を下げた。UnitedHealthやシグナなどの同業他社も値下がり。一方、原油価格が値を上げたことからエクソン・モービルやシェブロンは値上がり。10年物のイールドは前年10月以来の高水準になっており株式市場の上値を重くしている。Cisco Systemsは第4四半期の業績が予想を上回り株価は3.3%上昇。ワクチン関連のModernaとNovavaxはCOVID-19の入院率が上昇したことから株価上昇。欧州市場では、米国のFedの議事録が公開されたことからイールドが上昇し、株式市場は下落した。オランダンの金融会社Adyen NVは、第1四半期の業績が予想を下回ったことから株価が39%下落。また、中国関連のLVMHやHermesは引き続き2%以上値を下げる
 

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8月第2週の市況

2023/8/7    月

米国市場では、アップルが販売の低下が続くと予想を公表し株価は4.8%下落。一方、Amazonは楽観的な第3四半期の見通しを公表し株価は8.3%上昇。労働統計は18.7万人の就労者でほぼ前月と同じで予想を下回ったが、賃金の上昇は堅調。イールドは低下。Amazonのクラウドサービスが好調であったのでマイクロソフトやSnowflakeなどの同業他社も値を上げた。株式市場は全体としてみれば主要3指数ともに値下がり。欧州市場では、フランスのクレディ・アグリコルが好調な四半期決算を公表し株価が6.1%上昇。イタリアの公営銀行のMonte dei Paschi di Sienaも第2四半期の決算が予想を超えて株価が2.8%上昇

2023/8/8    火

米国市場では投資家が木曜日の消費者物価指数の公表の前にポジションを取ったことから株式市場は上昇。アップルは先週公表された販売減速に対する不安から値を下げたが、MetaやAlphabetは値を上げる。バクスシャーハザウェイは保有する保険会社株の値上がりから好業績を公表し株価は3%以上上昇。米国のイールドカーブは、金利のソフトランディングを見越して急勾配化。欧州市場では、独、米、中国の市場で長期イールドが上昇しそうなことを受けて市場は少し上昇。欧州最大の銅生産の Aurubis AG は今年の見通しが堅調であることを繰り返したにもかかわらず株価は9.5%の下落。防衛関連ではイタリアのレオナルド、英国のMelroseが3%前後値を上げた

2023/8/9    水

米国市場では、ムーディズがバンク・オブ・ニューヨークメロン、USBancorp、ステートストリートなどを含む中小の銀行10行について格付けの引き下げ行ったことから広く売りが入り市場は値を下げた。ゴールドマンサックスやバンクオブアメリカなども値下がり。素材やテクノロジーのセクターも値下がり。デンマークのNovo Nordiskは肥満薬が心臓病のリスクを低下させると公表し株価が上がったほか、Eli Lillyは四半期利益が予想を超えたこともあり株価上昇。欧州市場では、イタリア政府が節税効果のある商品に関する利益について銀行の課税を強化することを打ち出し、銀行株は値を下げたこともあり、市場全体も値下がり。米国での銀行株の格下げもあり、ユーロ圏全体の銀行指数は3.5%値下がり。中国の輸出入が7月に予想以上に下がったことから、鉱業株も値下がり

2023/8/10    木

米国では、木曜日のインフレ統計の公開を前に、市場ではFedが次期会合では利上げを行わないと予想されている。市場では、バンクオブアメリカやウェルスファーゴなどの大手行が値下がりし、株式市場は下落。原油価格は値上がりしたので、エネルギー株は値上がり。カジノ運営のPenn Entertainment’sはウォルトディズニーのESPNとスポーツくじの事業を立ち上げたことから、株価が9.1%上昇。ウォルトディズニー株はわずかに下落。欧州市場では、銀行部門への課税を強化することを打ち出していたイタリア政府が軟化し、銀行株がリバウンドして1.5%上昇し、市場全体も値上がり。石油・ガスセクターに関しては2.3%上昇。ドイツのフードデリバリーのDelivery Heroは通年の売り上げ予想を上方修正し4.7%の株高

2023/8/11    金

米国では7月のインフレがコア指数で年率4.7%の上昇となり予想していたより低い数値になった。市場ではFedが来年早々に利上げを停止するのではとの観測から当初は1%以上値を上げたが、最終的には小幅な値上がりにとどまった。セクター別ではコミュニケーションサービスが値を上げたが、不動産と産業は値を下げた。ウォルトディズニーは予想を超える四半期利益を計上し4.9%の値上がり。米国上場のアリババは四半期の売り上げが予想を超え、センチメントが改善したことから4.6%の株高に。欧州市場でも米国の消費者物価指数の上昇が緩やかであったことから、Fedの利上げが早期に止まるとの期待感から、株式市場は上昇。中国が団体旅行の解禁をしたことも好影響。LVMHは3.4%の株価上昇。旅行・レジャー指数は1.5%上昇

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