12月第3週の市況

2023/12/11    月

米国では労働統計が公表され新規雇用数は予想以上に増加し、失業率は下落したが、市場ではFedが3月にも利下げを行うとの見方があり、SP500とNASDAQは2022年3月以来の高水準に上昇。個別銘柄ではNvidiaとMetaが約2%上昇。前日AI関連で値を上げたAlphabetは1.4%値下がり。Honeywellはエアーコンディショナー製造のCarrier Global’sを49.5億ドルで買収することを公表し、Honeywellは1.6%値を下げ、Carrier Global’sは4%株価上昇。欧州市場でも、旅行・レジャー関連がけん引して、市場は2022年2月以来の高水準に値上がり。GUCCIの親会社Keringは2023年の中間配当を公表し株価が2.6%上昇。LVMH、Hermesも3.3%、1.5%上昇。Anglo Americanは2026年までの資本的投資を18億ドル減少させること、2024年の生産が低下することを公表し、株価は19%下落

2023/12/12    火

米国市場では主要3指数はいずれも上昇。SP500とダウは今年最高値を更新。Broadcomはブローカが“買い推奨”に戻したことから株価が10%上昇。ライバルのHumanaを100億ドルで買収提案した保険会社のCignaは16.2%の株価上昇。Humana株は0.7%の下落。Nikeもブロカーの評価が上昇し株価が2.7%上昇。デパートの Macy’sは58億ドルで買収提案を受け、株価が21.9%上昇。欧州市場でも市場は22か月来の高値水準となった。ドル高によって金属価格の多くが下落したため鉱業株は0.9%下落

2023/12/13    水

米国では消費者物価指数が公表されたが年率3.1%増とほぼ予想とおりで利下げに対する期待感は変わらず、株式市場は緩やかに上昇。市場では3月の会合で利下げを行うとの予想が約半数になっている。オラクルは第3四半期の収益が予想を下回り株価は12.1%の下落。原油価格は1%以上下落し、エネルギーセクターは下落。欧州市場では、米国の消費者物価指数好評の後上昇し、フランスとドイツでは日中史上最高値を更新したが、欧州全体では値下がり。医療テクノロジー企業のCarl Zeiss Meditecは好調な収益と楽観的な見通しを公表し、株価は6.5%上昇。イタリアの銀行Banco BPMは2026年に向けて利益が緩やかに上昇する予想を公表し株価は1.2%上昇

2023/12/14    木

米国ではFedが2024年に利下げを行うシグナルを発したことから、イールドは低下し、株式指数はいずれも上昇。ダウは2022年1月以来史上最高値を更新した。また、11月の生産者物価の上昇は対前年比0.9%増と変化がなかった。ドルは主要通貨に対して値下がり。欧州市場では、米国の政策会合を前にリスクを回避する傾向から株式市場は少し下落。化学会社のBASFとArkemaはブローカーの評価引き上げにより、株価がそれぞれ4.4%と5.5%上昇。ヘルスケアのNovo Nordiskは昨日の下落からリバウンドして1.6%上昇

2023/12/15    金

米国市場ではSP500は値を上げたが、NASDAQは下落。アップルは史上最高値を更新したがその後値を下げた。10年物イールドは4%を切る水準に下がっている。年間と市販の収益が予想を下回ったAdobeは7.1%の値下がり。一方、11月の小売販売は予想外に上昇した。欧州市場ではFedのスタンスが緩和したことを受けて株式市場は上昇。日中の高値から幾分値を下げたが、それでも市場は終値ベースで値を上げた。ユーロ圏のボラティリティ指数は2020年以来の低水準となっている。セクター別では不動産が5.7%と大きく上昇。イングランド銀行は、金利を高位に維持する期間を伸ばす必要性を強調し、英国の株式指数FTSEは1.3%上昇

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12月第2週の市況

2023/12/4    月

米国市場では、パウエルFRB議長は時機尚早とコメントしているが、金利引き下げへの期待感からイールドが下落し、株式市場は上昇。SP500は今年最高の終値を付ける。Teslaは期待されたCybertruckの価格が2019年に公表された価格より60%増になると公表し、株価は0.5%下落。Ulta Beautyは通年の見通しを上方修正し株価が11%上昇。Marvell Technology Incは四半期決算は好調であったものの通年の見通しは期待以下で株価は5%以上下落。ユーロ市場でもイールドが下落し、鉱業株がけん引する形で、市場は上昇。中国のPMI指数が予想外に上昇したこととドル安が金属価格を引き上げることになり、鉱業株は堅調になった。Anglo AmericanやAntofagastaは6%以上の株価上昇

2023/12/5    火

米国市場では、Microsoft、Apple、Nvidia、Amazonなどが1~3%値を下げ、主要3指数は値下がり。小型株中心のRussell2000は上昇。Uber Technologiesは12月18日付でSP500に組み入れられることが公表され3.4%値を上げた。アラスカエアーは同業のハワイアン航空を19億ドルで買収することを公表し、アラスカエアーは15%値を下げ、ハワイアン航空は約3倍に値上がり。セクター別では、コミュニケーションサービスや情報テクノロジーが値下がり。欧州市場は、商品価格が下落したことにより鉱業株・エネルギー株が値を下げ、市場全体も値下がり。商品価格はドル高により、原油価格はOPEC+の決定を前に継続的に圧力を受けているが下落した

2023/12/6    水

米国市場では、求人倍率が2年半ぶりの低水準になったことがわかり、イールドが数か月来の低水準になり、Nvidia、Amazon、Teslaなどが値を上げる一方で、日用消費材は値下がり。そのため、NASDAQは値を上げたが、SP500、ダウは横ばいか値下がり。CVS Healthは2024年の収益予想が予想を超えることになり、株価下落。欧州市場では、ドイツの株式指数が史上最高値を更新。ドイツを含めたユーロ圏全体でビジネス活動は11月に下落したが、下落幅は前月より下がった。金利感応度の高い不動産セクターは1.8%の上昇。中国の格付けのアウトルックが引き下げられたことからHSBCや英プルデンシャルといった中国依存度の高い株式が値下がり。同様に中国の需要に対する懸念から金属価格が値下がりし鉱業株は値下がり

2023/12/7    木

米国では民間の効用統計ADPレポートが公表され、就労者数増が予想以下となったことから、来年の早い時期にFedが利下げに踏み切るとの期待感がある一方で、エネルギー株が軟化して、株式市場はほぼ横ばいとなった。公益や産業といったセクターが値を上げたが、原油価格が約2%下落したこともありエネルギーが値下がり。英国のBritish American Tobaccoは米国のたばこ関連のブランド価値の評価減を行い、たばこ会社のAltria GroupとPhilip Morris Internationalは、それぞれ、2.6%と1.9%下落。欧州市場では、10月のドイツの産業受注高が予想外に下落したにもかかわらず、ドイツ市場や欧州市場全体でも株式市場は上昇。フォルクスワーゲンは、中国の新疆地区で強制労働はなかったとの監査結果を公表し株価は5.4%上昇

2023/12/8    金

米国市場ではAI関連で株式市場が上昇。Alphabetは新しいAIモデルを立ち上げ株価が5%以上上昇し、AMDはAI関連の半導体の市場が450億ドルになると予想し株価が9%上昇。そのほか、Nvidia、Amazon、Metaなどが2%以上値を上げる。そのため主要3指数の中ではNASDAQが1%以上の値上がりとなった。製薬会社のMerckはがんの免疫治療の試験が失敗したことがわかり株価は1.2%下落。欧州市場では、前日に4か月来の高値を付けたが、幾分下落した。ドイツでは昨日の工業受注高の下落に続き、10月の工業生産が予想外に下落。スペインとポルトガルで SabadellやCaixabankなどの銀行株が2%以上下落。銀行セクターは欧州全体でも値を下げる

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