配偶者控除と社会保険料、ちょと計算してみました

配偶者控除

12月8日、自由民主党と公明党が税制改正大綱を公表しました。

 

与党が強いときは、与党の税制改正大綱がそのまま、政府・国の大綱となるので、とても貴重な資料です。自由民主党はその全文をウェブサイトで公表していました。公明党は、12月8日に「税制大綱きょう決定」というニュースを掲載していました。

 

民進党は、12月8日、「平成29年度税制改正について」というタイトルで、党の税制調査会長が与党案に反対の意見を掲載していました。

 

この大綱の中で、配偶者控除の適用を受けられる配偶者の所得を、現行の103万円から150万円に引き上げるというものがありました。

 

103万円は、給与所得の所得控除の65万円に基礎控除38万円分を加えた額です。この水準であれば、配偶者は税金を支払う必要がありません。その後、所得が増加するにつれて配偶者(特別)控除の金額は下がっていき、現行の制度では、名目上の所得が150万円であれば31万円になっています。

 

その差は、38万円-31万円=7万円。そしてこの金額は控除額の差ですから、限界税率が20%の場合だと、7万円×20%=1万円4千円の節税になるというものです。

その効果思っている以上に小さいですね。

社会保険料の負担

社会保険料の負担のほうが大きな問題だと思います。これは、パートなどで働く場合で、週当たり20時間以上働いていて、従業員の規模が500人を超えている等の条件に合致すれば、自分で社会保険に加入することになります。(保険料・掛け金を負担する)

 

こちらのルールは10月から適用されています。詳しくはこちら

このルールが適用されたケースでフリーキャッシュフロー(実質所得)を計算すると、年間10万円以上手取りが減ってしまうということになります。

運用報告書を読みこなす~あなたが作った情報を提案しよう

12月11日、「運用報告書を読みこなす~あなたが作った情報を提案しよう」というタイトルで、市ヶ谷のビジネス教育出版社さまで、FP向け継続研修でお話をさせていただきます。

資産運用のお話で難しいのは、参加される方の期待にバラツキがあることです。とてもむつかしい話が聞きたい方、市況の予想のような話が聞きたい方、基礎的なことを聞きたい方、何でもいいから単位がほしい方等々。

今回はタイトルが示すとおり、運用報告書に記載されている内容を中心にお話しします。法定帳簿である運用報告書の位置づけから、個別ファンドの運用報告書で記載されていることから読み取れる内容についてです。

図1 研修でお話しすること

 

eMAXIS 先進国株式インデックス

三菱UFJ国際投信が運用するパッシブ運用のファンドです。ファミリーファンド方式を採用していることから取り上げました。目論見書にはファンドの運用の経過やベンチマークとのかい離の程度やその理由が記載されています。ベンチマークは、MSCIコクサイ指数です。MSCIコクサイ指数についてもお話しします。

フィデリティ・ジャパン・オープン

フィデリティ投信が運用するアクティブ運用(ボトムアップアプローチ)のファンドです。アクティブ運用がよく確認できることから取り上げました。投資環境では、日本の株式市場を中心とした、計算期間中の動向が要約されています。ほかの市場等と騰落率を比較した表を参考に市場環境を確認できます。また、アクティブ運用の源泉についての要因分析についてもお話しします。

eMAXIS バランス(8資産均等型)

三菱UFJ国際投信が運用するパッシブ運用のファンドです。バランス型ファンドということで取り上げました。投資する資産クラスは同じですが、トレンドフォロー戦略を採る「eMAXIS バランス(波乗り型)」との比較分析についてもお話しします。トレンドフォロー戦略の話は、最近人気のリスクコントロール型投資信託に適用できるお話になっています。

シャープレシオと情報レシオ

アクティブ運用の指標となる、シャープレシオと情報レシオについても解説します。情報レシオの計算には、トラッキングエラーという概念が必要です。トラッキングエラーは、パッシブ運用の指標として用いることができます。

図2 シャープレシオ

FP-MIRAIファンド分析レポート

FP-MIRAI倶楽部のメンバーに毎月配信している、ファンド分析レポートも使用します。今回、分析の対象とした3つのファンドは、いずれもこのレポートに掲載されているものです。運用報告書に掲載されている内容と、自分で作らなければならない内容がすぐに理解できます。

ファンド分析レポートの概要については、下記の動画をご覧ください。

ライフプランニング統合ソフト「FP-MIRAI」~ファンド分析レポート

2016年10月から配信を開始した「ファンド分析レポート」のご紹介です。

レポートはこちらからご覧ください。ファンドレポートは、毎月、FP-MIRAI倶楽部の会員のみなさまに配信されます。