6月第2週の市況

2023/6/5    月

米国では、5月の労働統計が公表され、新規就労が予想を超えたことが明らかになり、ダウは2.1%と大きく値上がり。SP500も値を上げ、NASDAQは52週来の高値となった。原油価格が値を上げたことでエネルギー株が上昇。化学会社のデュポンはいわゆる”フレーバーケミカル”に関する訴えに対して合意に達し、同社の株価は7%上昇。Broadcomは四半期の業績が予想を超えたこと、2024年に向けてAI関連でより高い売り上げが見込めることを公表し、株価は約3%上昇。欧州市場では、米国の債務上限問題の見通しが立ったことや域内のインフレが緩和されたことで株式市場は上昇。鉱業、不動産セクターが上昇。債務問題で苦しむスウェーデンのSBBがCEOの交代が公表され株価は53.3%上昇。その他のスウェーデンの不動産会社Fabege、Castellum、Balderなども5%以上の株高に

2023/6/6    火

米国市場では、Fedが利上げの停止をするのかどうかに注目が集まり市場は幾分下落。アップルは、 Vision Proという新製品を公表し、株価は0.8%上昇し史上最高値となった。Teslaは中国で生産した車が5月に販売が増加し1.7%株価上昇。セクター別では、産業株やエネルギーが値を下げた。情報セキュリティ会社のPalo Alto Networksは、SP500に新たに組み入れられ4.4%値を上げた。欧州市場では先週末の米国のビジネス指数が弱かったことから利益確定の動きが広がり、市場は下落。一方で、ECBのラガルド総裁は6月に利上げを行うとみられている

2023/6/7    水

米国市場では、インフレが幾分鎮静化すると見られており、景気感応度の高いセクターが値を上げ、市場全体もわずかに上昇。金融セクターが1.3%値を上げ、中でも地銀のKBW指数は5.4%の上昇。小型株指数も2.7%の上昇。暗号資産のCoinbase Globalは違法があったとしてSECから提訴され、株価は12%下落。欧州市場では、ヘルスケアを中心に市場が上昇。デンマークのヘルスケア大手Novo Nordiskがフランスの医療機器デザインのBiocorpの買収を開始したことを公表し、Novo Nordiskは4.1%、Biocorpは15.7%上昇。一方で月曜日のECBの幹部の利上げに対するタカ派的なコメントを市場は6月以降も利上げが継続されると解釈しており市場の下げ圧力となっている。4月のユーロ圏の小売販売は横ばい。食料や燃料の消費は減ったが、その他の商品についてはオンラインでの購入が増えた。スイスのエネルギー会社のBKWは2段階の格下げになり12.2%の株安に

2023/6/8    木

米国市場では、ダウは幾分値を上げたが、SP500、NASDAQは利益確定売りから値を下げた。一方、小型株中心のRussell2000は1.8%の値上がりで、値が上がった大型株から小型株・グロース株に動きがシフトしている。セクター別ではエネルギーが、地銀のKBW指数も値上がり。Campbell Soupは食品と輸送コストの高騰で藍3四半期の利益率が低下し株価は8.9%低下。欧州市場では、zaraのオーナー会社であるinditexが四半期の利益が54%増になったことを公表し株価が5.4%上昇したが、ヘルスケア株の軟化やECBが6月と7月に0.25%ずつ利上げを行いさらに利上げを継続するかもしれないという懸念から市場全体としては値を下げた。4月のドイツの工業生産は予想以下の伸びとなった。ドイツの半導体装置メーカーBE Semiconductorはブローカーの評価引き下げに伴い株価は6.3%下落。ドイチェバンクはノルウェーのリテール部門を売却することを公表し株価は8%上昇

2023/6/9    金

米国市場では、低ボラティリティの環境の中、テクノロジー株がリバウンドして株高になった。Amazonはブローカーの評価が上がり2.5%の株高、Nvidia,Apple,Teslaなども1.5%以上の株高に。Adobeもブローカーが評価を引き上げたおかげで4.9%の株高。欧州市場では株価は横ばい。テクノロジー株は値下がり。ロンドン市場ではポンド高により輸出株を中心に値を下げた。英国のボーダフォンはHutchisonと合併の最終段階にあると報じられ5.5%の株安になった。資源価格の上昇に伴い、鉱業、エネルギー株は上昇

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6月第1週の市況

2023/5/29    月

米国ではバイデン政権と共和党の間で債務上限問題の取引が合意に近づき、半導体関係が強いこともあり株式市場は上昇。NASDAQとSP500は2022年8月以来の高水準となった。Marvell TechnologyはAI関連の売り上げが倍増したと公表し株価は32%上昇。フィラデルフィア半導体指数も6.3%の上昇。セクター別ではテクノロジーや一般消費財が2%以上値を上げることになった。フォードは12,000台以上のTesla車の販売を容認することとなり、フォード株は6.2%、Teslaは4.7%株価上昇。欧州市場でもテクノロジー株がけん引して市場は上昇。LVMH、Kering,Hermesなどの高級品株もリバウンド。経済減速と長期化するインフレにもかかわらず、好調な企業業績が発表されているドイツでは株価指数DAXが史上最高値を更新。スウェーデンのゲーム会社Embracerはボードメンバーが6百万株を購入したことが判明し、株価は13.1%上昇

2023/5/30    火 

米国市場はメモリアルデーで休場であったが、バイデン政権と共和党の間で債務上限問題の合意がなされたことにより、先物指数は上昇。欧州市場では、英国が休場であったが、テクノロジー株と銀行株が下落して市場全体も軟化。スウェーデンの不動産会社SBBはフィッチがジャンクに格下げしたが、一部を売却する報道もあり株価は2.1%上昇。スペインでは首相が予期せぬ解散総選挙を宣言し、株式市場は0.1%下落した

2023/5/31    水

米国市場では議会から債務上限撤廃問題に反対する声が上がる一方で、NvidiaがAI関連で半導体需要が上がると予想し株価が3%上昇し史上最高値を更新。SP500はおおむね横ばい、NASDAQは上昇、ダウは値下がりとなった。同様にAIから恩恵を被るDigital Realtyも1.7%上昇。また、5月の消費者信頼感指数も上昇。欧州市場でも、米国の議会の合意反対が不安視され、株影下落し米ドルも下落した。米国政府の支出の削減により恩恵を受けるとして、米国の長期債は上昇

2023/6/1    木

米国では、債務上限問題が議会で抵抗にあっていること、4月の求人が予想に反して上昇し、Fedが6月にも金利を引き上げるとの懸念から、株式市場は下落。自動車部品のAdvance Auto Partsは通年の予想を引き下げ、株価は35%下落。HPは第2四半期の業績が予想を下回り7.1%下落。Nvidiaは史上最高値を更新し、一時、1兆ドルの時価総額となったが、最終的には5.7%の下落となった。欧州市場では、中国のPMI指数が5か月来の低水準となったことと米国の債務上限問題が懸念要因となり、市場は下落。中国関連の高級品株や自動車株が下落。英国のぢスカウントスーパーB&Mは2024年の見通しを引き上げ、株価は8%上昇した

2023/6/2    金

米国市場では、債務上限問題が解決するとの期待感とADPレポートが予想以下の賃金上昇を示したことからFedの利上げに逆の圧力になるとの観測から、市場は上昇。セールスフォースは13年で最低の売り上げ増になり株価下落。AI関連で注目が集まっているNvidiaは5%以上株価が上昇。欧州市場では、インフレが予想以下であり独仏でピークを越えたとの見方から、また、米国でデフォルトが回避されそうな気配を受けて市場はリバウンド。基本資源、メディア、エネルギーなどのセクターが上昇。Heidelberg MaterialsはJPモルガンが評価を引き上げたことから株価が2.0%上昇

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