6月第3週の市況

2020/6/15    月

米国市場では、金融とテクノロジー関連がけん引して市場は上昇したが、週単位でみると3月以来の大きな下落となった。個別銘柄ではAdobeがクラウドサービスが堅調で予想以上の四半期利益を計上し株価は4.9%上昇。アパレルのLululemon Athleticaは予想以下の利益となり3.9%の下落。欧州市場でも市場は幾分上昇した。ただし、旅行・レジャー分野は最悪で、原油価格が上昇したことで、BP、RDS、Totalは0.6%から1.7%上昇。イタリアでは市場全体は少し値を上げたが、経済相が経済成長率が政府予想の8%より悪化するとコメント

2020/6/16    火

米国ではFedが債券購入プログラムで社債の購入を始めると公表し、すべてのセクターで株価上昇。イスラエルがコロナウィルスワクチンを購入する交渉を始めたと報じられたModernaは7.4%上昇。欧州市場では、中国の北京でコロナウィルスの感染が増加していることから下落。鉱業や旅行・レジャーの分野が値を下げる。BPは175憶ドルの資産の評価減を公表し2.2%値を下げる。H&Mは販売が下落したが、予想以下であったために株価は幾分上昇

2020/6/17    水

欧米市場では大きく値上がり。トランプ政権のインフラ関連の1兆ドルの景気刺激策が明らかになり、また、5月の個人消費も大きく改善したことから、市場はエネルギーやヘルスケアを中心に値を上げた。建築業界のセンチメント指数が改善したことからHome Depotは3.6%上昇。肺がん薬の試験が最終段階で成功したと公表したEli Lillyは15.7%株価上昇。欧州市場でも、ここ1か月で最大の値上がりとなった。旅行、建築、自動車、銀行などのセクターが3~4%上昇した。ドイツのルフトハンザは2万2千人の人員削減について労働側と6月22日までに合意を目指すと公表し2.5%の値上がり

2020/6/18    木

米国ではオクラホマで新規感染者数が最高を更新し6つの州で大きく感染者数が増加していることを受けてSP500は値を下げた。住宅ローンの新規申込数はここ11年半で最高になったが、5月の新規住宅着工は予想を下回る水準であった。オラクルは収益が予想を下回り5.6%の値下がり。ノルウェージャンクルーズはクルーズ中止を9月まで延期すると公表し8.4%の値下がり。欧州市場では米国の景気刺激策を好感して値上がり。英国の再生可能エネルギーのSSEは通年の配当を確保し予想以上の利益を上げたことを公表し9.1%値上がり。オンラインファッションのBoohooも決算が堅調で6.6%値上がり。オランダの郵便PostNLも通期の利益が大きく予想を上回ると公表し18%株価上昇

2020/6/19    金

米国市場では、ダウは値下がりしたもののSP500とNASDAQは値を上げた。コロナウィルス拡大の懸念が市場に蔓延している。エネルギー関連が好調で、不動産が値を下げた。食品販売のKrogerが今期の収益が予想を上回ったことを公表したが2020年通期については何ら公表がなく同株は3.0%値を下げる。Spotify Technology SAはワーナーブラザーズ等とDCコミックスを販売する提携を締結し12.7%株価上昇。NY地裁はBiogenとジェネリック製薬のMylanの特許問題について、Mylanを指示したことから、Biogenは7.5%値を下げ、Mylanは2.3%値を上げた。欧州市場は下落。ドイツのWirecardは会計士が2019年度の監査を拒否し21憶ドルの資産に疑義が生じ株価は6割以上下落。スペインの代替エネルギーシーメンス・ガメサはCEOが交代し第3四半期が赤字になると公表し株価は7.6%下落 

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6月第2週の市況

2020/6/8    月 

米国では公表された労働統計で2千万人の雇用減だった4月から2.5百万人の雇用増となり市場は大幅に上昇。イールドが上昇していたことから銀行株が上昇。アメリカン航空とユナイテッド航空がフライトスケジュールを元に戻す計画を公表し、ボーイングが11.5%上昇。欧州市場でも石油・ガス、自動車、旅行・レジャーが4.9%から5.8%上昇となり、輸出企業中心のドイツのDAXは6.7%上昇。IAGは13.6%上昇し、easyJet、ルフトハンザ、エールフランスなども大きく上昇。豪のカンタスが航空機の受注の再開を宣言したことからエアバスが12.5%上昇

2020/6/9    火

米国市場では金曜日に公表された失業率が予想外に低下したことから、テクノロジー株とコミュニケーション株を中心に値を上げる。NASDAQは史上最高値を更新。原油は生産者で減産の合意がなされたことから原油価格が上昇。エネルギー関連は値を上げる。そのほか、航空関連指数は約%10%の上昇。欧州市場では、テクノロジー株とヘルスケア株を中心に値を下げた。米国のGilead Scienceとの合併に疑念が報じられた、アストラゼネカは2.7%株価下落。ASML、ASM International、STMicroelectronicsといったテクノロジー関連が4%以上の下落。銀行関連は2%ほど値を上げ、そのため、金融のウェイトの大きいイタリアやスペインの市場は堅調。原油価格の上昇から、BP、RDS、Totalといった石油メジャーが0.7%~3%の値上がり

2020/6/10    水

米国市場では、明日からのFOMCを前に金融株が軟化し、産業株も値を下げたためにSP500、ダウが値下がり。ただし、NASDAQは、自社製のチップをMacに搭載すると公表したアップルが3.2%値を上げたことから一時10,000の水準を超える。終値も2日連続して史上最高値を更新。欧州市場でも、Fedの会合を前に警戒感があることに加え、当局がEUの銀行の年内の配当を禁じるとコメントしたことから銀行株が値下がり、ドルが強くなったことに加えて、供給過剰の懸念がある原油が値を下げ、BP、RDS、Totalなどの石油関連が値下がり。市場全体でも値を下げる

2020/6/11    木

米国ではFOMCが開催され、少なくとも2022年末までのゼロ金利政策の維持を決定し、今年のGDP成長を6.5%の下落、年末の失業率を9.3%と予想した。金利低下により銀行株は5.8%と大きく軟化。SP500とダウは値を下げた。一方、マイクロソフト(3.7%)アップル(2.6%)が値を上げたことからNASDAQは史上初めて10000超えの終値となった。欧州市場ではFOMC前に終了したが値を下げた。ECBが不良債権の処理スキームを作成したと報じられたことから銀行株が1.8%値下がり。ドイツでは国内への旅行の制限を8月末まで延期したことから、ルフトハンザは5.7%の下落。自動車部品のContinentalは、需要減から雇用削減に動くとCEOが発言したことから株価は3.6%下落

2020/6/12    金 

欧米市場で株式市場は大きく軟化。米国ではFedの景気見通しが芳しくなかったことに加えて、コロナウィルスの第2波への懸念から金融株とエネルギー株が8%以上の下落となった。航空株の指数も13.8%の下落となり、クルーズ船運航会社も大きく下落。サプライヤーが737関連の従業員を21日間レイオフにするとしたボーイングは16.4%の下落。欧州株式もFedの予想に反応して下落。フィアット・クライスラーとPSAは合併に向けてEUの反トラスト法の障壁が明らかになり、それぞれ、7.7%、10%の下落。ルノーはCEOが再国有化は考えていないと発言し14.1%の下落。そのほか、ドイツのルフトハンザは26,000人の人員余剰を認め、株価は9.1%の下落

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