1月第2週の市況

2017/1/9    月

米国の12月の労働統計が公表され、就労人口の伸びは予想以下であったが、賃金上昇は予想以上で欧米市場は上昇。米国市場ではドル高が進み、債券は軟化。原油価格と金価格も低下。欧州市場でも米労働統計公表を境に上昇に転じた。金価格の下落から貴金属関連は軟化

2017/1/10    火

米国市場では原油生産が上昇し、イラクの輸出が増加する見通しとなったことから原油価格が下落し、エネルギー関連が軟化。武田薬品やユナイテッドヘルスケアなどが大型買収を公表。欧州ではイタリアの銀行などが軟化したがテクノロジー関連が堅調で穴埋め。英ポンドは2か月来の安値となりFTSEは史上最高値

2017/1/11    水

中国のPPIが上昇したことから資源価格が上昇。資源株のウェイトが高いFTSEは史上最高値を更新。英国では小売りも強い。米国では水曜日にトランプ氏がメディアのカンファレンスに出ると報じられ注目されるが、市場は横ばい。ヘルスケアと金融が上昇したが、不動産、エネルギーは軟調

2017/1/12    木

米国株式はトランプ氏の製薬会社批判もあり下落。トランプ発言からメキシコペソも下落。欧州でも製薬株は下落したが、英国市場は小売り関連がクリスマス関連の売り上げが堅調で上昇。FTSEは12日連続の上昇

2017/1/13    金

米国ではトランプ氏のカンファレンスに目新しい材料がなく、4半期決算に注目が移行。株とドルは下落。トランプ氏が製薬会社を批判したことから欧州の製薬会社が下落。欧州では、フィアットが米当局からディーゼルエンジン規制で告発され16%下落。BMW、ルノー、ダイムラーも2.6%以上の大幅な下落。欧州市場も株価下落。FTSEは資源株が堅調で上昇

相続の話をするとエンディングノートがよくわかる

相続のお話でお宅を訪問したときの話です。

『ちょっとした保険に加入していたみたい』ということで見つかったのは、外貨建て保険でした。相続人の手元には、外貨建て保険の分配金のお知らせが届いていたのです。それが発見されたおかげで、保険の存在を知ることができました。

そうなると、外貨建て保険について説明する必要があります。いや、外貨建て保険というより、生命保険金の税制についてのお話が先です。相続税として課税されること、非課税枠があることを説明します。

その後で、保険金の持ち主は保険金受取人だから自由に処分してよいことも伝えます。だいたい、ここで普通の方は混乱してしまいます。

相続税と相続の話は、似ているようで、違うということを伝えると混乱してしまうのです。

その後、保険のしくみについて説明します。もう、このあたりになると、みなさん苦痛で顔が歪み始めます。『どうしてお父さん(お母さん)はこんなややこしい保険に入っていたんだ?』と思い始めます。

じつは、お父さんやお母さんはしっかり説明を受けていたはずなのです。保険に加入するときには、金融機関や代理店の人がしっかり説明してくれます。でも、保険金を受け取るとき、保険金の受け取りについて保険金受取人にしっかりと説明してくれる人はいないのです。だから、みなさん、なかなかつながらない保険会社のコールセンターに電話するのです。

金融機関や保険代理店は保険契約を獲得すると手数料を受け取ることができるのですが、保険金を支払っても手数料を受け取ることはありませんこれが説明不足になる、簡単な、けれども、致命的な問題です。

それでも、保険はやさしいほうかもしれません。保険で提出を求められる書類は、(被保険者の死亡証明書や保険金受取人の戸籍謄本や印鑑証明など)、現在の状況を示すものだけです。書類がそろえば保険金の支払い自体はすぐです。しかし、株式や投資信託になると、被相続人の生まれてから亡くなるまでの一連の戸籍が必要になり、相続分割協議が整うまで相続財産は相続人の共有財産として管理されてしまいます

相続税の確定申告の準備も兼ねて相続財産の整理ということになるのですが、財産リストを作成するのは案外大変な作業になります。下図で「相続財産の確定・評価」と書いてある部分ですね。その後、「財産の分割・処分」になります。そして、それが終わるころには、遺族の心がつかれてしまっていてケアが必要という状況になることが少なくありません。

そうなると、自分自身が亡くなることを考えて、次の世代に伝える準備が必要という結論になるのでしょう。