外国に投資した資産はどのように管理されているか

だれが責任をもって運用・保管しているのかチェック

日本の投資家が外貨建て資産に投資するファンドを購入したとき、投資したお金は、海外で運用され、購入した株式や債券は海外の銀行(カストディアン)で保管されることになります。投資家としては、海外で運用や保管を担当する金融機関も確認しておきたいところです。

外貨建て資産は海外で保管されている

日本の投資信託の受益者(投資家)が、外貨建て資産に投資するファンドを購入したとしましょう。投資家のお金はどのようにして投資されるのでしょう? 実は、投資したお金は日本の受託銀行から、海外の銀行に送金されます。例えば、ファンドが米国の自動車メーカーGMの株式を購入することを考えましょう。ファンドはGMの株式を米国市場で売買するのが合理的です。なぜなら、GMの株式は米国市場で一番多く売買されているわけですから、正確に価格付けされている可能性が高いからです。 “外国に投資した資産はどのように管理されているか” の続きを読む

パフォーマンスの評価方法

過去は定量分析、将来は定性分析で評価

パフォーマンスの評価には定量分析と定性分析があります。過去のパフォーマンスについては定量分析、将来のパフォーマンスの可能性については定性分析が役に立ちます。定量分析の資料はウェブサイトなどにも公表されていますから、参考にできます。

パフォーマンス評価は2つの方法がある

フォーマンス(運用成果)を基準にファンドを選びたいというニーズはとても高いと思います。実際にパフォーマンスを基準にファンドを選ぶにはどうしたらよいのでしょう。ファンドのパフォーマンスというと実は2つの意味が含まれています。

一つはこれまで実績としてあげられたパフォーマンスです。そして、もう一つはこれから先のことです。これから先、どのようなパフォーマンスをあげる可能性があるのかという意味でのパフォーマンス。私たちは、この二つを区別しておく必要があります。

過去のパフォーマンスは定量分析

過去のパフォーマンスは、ファンドの定量的なデータから分析することが可能です。基準価額と収益分配金の支払いについて過去のデータがあるのであれば計算することができます。

アクティブ運用のファンドであれば、シャープレシオと情報レシオ、パッシブ運用のファンドであればトラッキングエラーが、もっともわかりやすいでしょう。

最近では、運用会社が独自に定量的な指標を開示してくれている場合もありますし、ウェブサイトから過去の基準価額や収益分配金のデータをダウンロードできるようになっている運用会社も少なくありません。

将来のパフォーマンスは定性分析

さらに重要視されるのは、ファンドのこれからのパフォーマンスです。正確にいうと、良いパフォーマンスをあげるだけの能力がファンドにあるのかということがファンドの評価ポイントです。この部分は、事後的に定量的なデータをチェックすればよいというのではなく、定性的な部分を内部からチェックする必要があります。

機関投資家の年金基金などが運用の委託先を決めるときは、ファンドや運用会社の運用能力を定性的な側面からチェックすることが普通です。例えば、運用担当者が何人いるのか、主要な運用担当者の運用者としての経歴は十分か、顧客に不利益な状況が発生しないようにコンプライアンスが機能しているかなどが評価項目となります。

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