4月第4週の市況

2019/4/22    月

欧米市場はGood Fridayで休場

2019/4/23    火

米国市場では、週の後半に予定されているFB、Amazon、ボーイングなどの四半期決算の公表前で市場は様子見でほぼ横ばい。イランに対する米国の石油禁輸の制裁が強化され原油価格が高騰し、エネルギー関連が上昇。個別銘柄では医療用ロボットのIntuitive Sergicalが四半期決算が予想以下となり7%の値下がり。欧州市場はイースターでお休み

2019/4/24    水

米国市場では、Fedの緩和的な政策、米中貿易協議の見通しが明るいこと、企業決算が予想以上に好調なことから、SP500とNASDAQは終値での史上最高値を更新。決算発表前のAmazonは2.2%値を上げ、最近値を下げていたヘルスケア関連もリバウンド。TwitterやHasbroは予想を超える決算となり上昇。欧州市場でも原油価格の値上がりから英国のFTSEが上昇し、DAX、CAC40も値を上げる。エアバスは史上最高値を更新し、Nestleも1.4%値を上げる

2019/4/25    木

米国市場ではエネルギー関連が軟調で市場は下落。午前中に史上最高値を付けたNASDAQも下落したが、eBayが予想を超える決算を公表し値を上げたほか、市場終了後、マイクロソフトとFacebookがともに決算を公表し、それぞれ、3%、5%程度値を上げた。テキサスインスツルメンツも好決算を公表し1.8%株価上昇。キャタピラーの決算は、アジア太平洋地区の売り上げが芳しくなく株価は3%下落。欧州市場ではSAPに対してアクティビスト投資家が13.5億ドルの投資を行ったことが公表され同株は12.6%値を上げ史上最高値を更新。ただし、ロンドンのFTSEはBPやロイヤル・ダッチ・シェルが値を下げたことから値下がり

2019/4/26    金

米国ではFacebookとマイクロソフトが好決算で値を上げたが、3MやUPSなどの工業株や売り上げが予想を下回ったインテルなどが値を下げ全体としても値を下げた。アマゾンは市場終了後好決算を発表し、1.7%値上がり。欧州市場では、Nokiaが予想を下回る決算となり9%値を下げたほか、ドイツの景況感指数であるIfoが4月に低下したことから欧州経済に対する不安が上昇し、市場全体も値下がり。英国では、ウォルマートの子会社AsdaによるSainsburyの買収が当局により否認される

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分配金利回りに惑わされない

収益分配金利回りに加えてトータルリターンも比較する

ファンドの収益分配金を基準価額で除して算出する(収益)分配金利回り。分配金利回りは魅力的に見えてしまう傾向があります。ファンドの本当の実力を測るには、分配金をリターンの計算に含めたトータルリターンで比較するとよいでしょう。

(収益)分配金利回りはよく見える

下図は、「みずほ好き配当日本株オープン」というファンドの、分配金利回りと日本株式市場の代表値であるTOPIX(東証株価指数)の騰落率を比較したものです。TOPIXの騰落率は、年によって大きく変動していますが、ファンドの分配金利回りは、マイナスになることなく、安定して、銀行の利回りを超えた水準になっています。だから、投資家は“惑わされる”ことになります。『このファンドは、マイナスになるリスクが小さくて、預貯金より圧倒的に利回りがよい』。そう思うと、このファンドを正しく理解しているとはいえません。

本当の利回りはトータルリターン

このファンドを市場全体と比較しようとすると、下図のようなグラフが必要です。ここで、エンジの棒グラフはファンドの騰落率(トータルリターン)を表しています。

オレンジの棒グラフがTOPIXの騰落率を示しています。トータルリターンで考えると、TOPIXと大きく異なる動きではないことも理解でき、大きなマイナスが発生している年もあることがわかり、その結果、ファンドのリスクも理解できます。折れ線グラフは、ファンドの超過収益率を表しています。超過収益率とは、ファンドのトータルリターンが、どの程度、市場を上回ったかを示すものです。このファンドは、2013年と2017年に市場を下回っていますが、11年はファンドが市場を上回っている、パフォーマンス(運用成果)のよいファンドであることがわかります。

この記事は、「投資信託エキスパートハンドブック」のリメイク版の一部です。