7月第3週の市況

2019/7/15    月

パウエルFRB議長の2日続けての金融緩和推進を示唆するコメントが、月末のFOMCでの利下げを促進すると市場は確信し、3つの主要株価指数はいずれも史上最高値を更新。フォードはフォルクスワーゲンと共同で自動運転電気自動車を作成すると公表し値上がり。ジョンソン&ジョンソンはカルカムパウダーの発がんリスクについて隠していたとして司法当局の調査を受け4.1%株価は下落。欧州市場では、中国の2019年上半期の輸出が6.1%増になったことと、ダイムラーが第2四半期赤字になると公表し自動車株が軟化したことが相殺されて市場は横ばい

2019/7/16    火

米国ではシティが予想以上の利益を計上したが利幅が縮小したため株価は0.1%値下がり。火曜日に決算報告のあるJPモルガン、ゴールドマンサックス、ウェルズ・ファーゴなども1%以上株価下落。バイオ関連のGilead ScienceはGalapagos NVとのパートナーシップを拡大し2.7%株価上昇。ボーイングは、737MAXが2020年初頭まで飛行できないとWSJが報じたため1%値下がり。NASDAQは史上最高値を更新したがSP500はほぼ横ばい。欧州市場では、ドイツが国内の製造業やサービス業の活動が低迷していると報告があったがECBの緩和策への期待感から市場は上昇。Hauweiの製品が再販売される見通しとなったために半導体関連が値を上げる。

2019/7/17    水

米銀の決算では、決算自体はよかったが金利収入は下がった。JPモルガンは1.1%値を上げたが、ウェルズ・ファーゴは3%値を下げる。ゴールドマンサックスは銀行株の中でも金利感応度が最も低いとして1.9%値を上げる。ジョンソン&ジョンソンは特許や類似品の問題で四半期決算にマイナスの影響。株価が1.6%値下がり。移動サービスのJ.B.Huntは好決算を公表し5.6%値上がり。欧州市場では、バーバーリーがニューデザインの売れ行きが好調で14.4%と大幅な株価上昇。同業のLVMH、Keringなども上昇。FTSEはポンドの下落で上昇し、銀行関連は米銀が好決算であったことから上昇

2019/7/18    木

欧米市場は軟調となった。米国では鉄道輸送のCSXが米中貿易紛争のあおりを受けて四半期決算が芳しくなく10%以上値を下げた。同業のUnion Pacificも6.1%値下がり。バンクオブアメリカは決算が予想以上となり0.7%値上がり。欧州市場ではEricsson、Swedbankといったスウェーデンの企業が値を下げ、原油価格が値下がりした、石油&ガス関連は2%値下がり。スイスの時計メーカーSwatchは6年来で最高の利益を計上し6%値上がり

2019/7/19    金

米国ではFedNYのウィリアム総裁のコメントが利下げの情報をより確実にしたとして値上がり。個別銘柄では、決算が予想を下回ったNetfliexが10%以上値を下げ、通年の収益目標が達成できないとしたユニアテッド・ヘルスケアが値を下げたが、フィリップモリスが通年の利益予想を引き上げ8%以上値を上げ、鉄道のユニオンパシフィックも予想を超える利益となり値上がり。欧州市場ではドイツのSAPが利益率の引き下げとなり株価を5.6%下げ、英国ではポンドが上昇したために海外依存の高いFTSEが0.5%値を下げる。個別銘柄でノルウェーエンジニアリング会社Wartsila Oyjも12%値を下げた。株式市場全体でも値下がり

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7月第2週の市況

2019/7/8    月 

米国では6月の雇用統計が公表されたが予想以上に堅調でFedが7月に利下げを行う幅が0.5%から0.25%に縮小されるのではないかとの観測が出た。銀行や金融といった株式は上昇したが、不動産、公益などのディフェンシブな銘柄は値下がり。市場全体も値を下げる。欧州ではドイツの5月の工業受注が下落したことから、市場は下落。スウェーデンのHexagonが人員を900名削減すると公表し11%値を下げたほか、サムソンが第2四半期の減益の予想を公表し、ASM、Siltronicなどが2%以上値下がり

2019/7/9    火

アップルがブローカに”売り”推奨されたことにより同株は2.2%下落。テクノロジー株全体も値下がり。トランプ大統領が薬価引き下げの大統領令を出す見通しからヘルスケア関連も値下がり。また、ボーイングはサウジアラビアの航空会社flyadealが737の仮契約を破棄し、エアバスのA320を購入することになったことから1.3%値下がり。米国市場全体も値下がり。欧州市場では、ドイッチェバンクが1.8万人の解雇を計画しているが目的が明確でないとして同株は5%値下がり。一方で、鉄鉱石の需要が堅調で基礎資源関連銘柄は上昇。ただし市場全体では値下がり

2019/7/10    水

米国ではAmazon,Facebook、アップルといったテクノロジー関連が値を上げ、市場は何とか値を上げた。ただし、米国では第2四半期は企業収益が減益になると予想されており、3Mはブローカの評価引き下げにより2.1%値下がり。欧州市場では、ドイツの化学メーカーであるBASFが30%の減益になると公表し、Bayerなど化学銘柄は軒並み下落。銅価格が下落したことにより基礎資源関連も値下がり。さらに、金融関連ではリストラで値を下げているドイッチェバンクが続落し、デンマークのDanske Bankは2回目の収益予想引き下げになり下落。フランス政府が自国内を飛行する航空機にエコ税を検討していると報じられ、ライアンエアーやエールフランスKLMなどが値下がり

2019/7/11    木

米国のパウエルFRB議長が世界経済の低迷を指摘したことから市場ではFedが今月の会合で金利を0.5%引き下げるとみている。米国市場では、金利感応度の高い銀行株は下落したが、マイクロソフト、アップル、Amazonなどが値を上げNASDAQは史上最高値を更新。欧州市場では、仏、伊の工業生産が堅調でイールド上昇。債券の代替商品となる不動産株やテレコム株は軟化。銀行株も下落し、銀行株のウェイトの高いイタリア株式市場も軟化。原油価格と金属価格が上昇したため、エネルギーや鉱業株は堅調だったが、市場全体としては値下がり

2019/7/12    金

米国ではパウエルFRB議長が上院の銀行委員会でハト派的な発言を繰り返し市場は好感。トランプ政権は薬価の引き下げ計画を撤回し、Unitied HealthcaeやCigna Corpは大きく株価を上げた。Merk&Co、ファイザーといった製薬関連は反対に値を下げた。ダウとSP500は上昇し、ダウは史上最高値を更新。また、労働省が公表した6月の消費者物価指数は1.5%の上昇。欧州でもFedのスタンスが好感されて値を上げた。フランスはテクノロジー企業を対象に課税しようとしているが、トランプ政権がこれに査察に入り米仏の問題になっている

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