9月第1週の市況

2023/8/28    月

 米国では、パウエルFRB議長がインフレ率を2%に戻すために制限をかける金融政策を維持すると発言したことから、米国では2年もののイールドが上昇。株式指数は主要3指数ともに上昇。イールドの上昇はテクノロジーなどのグロース株には逆風になった。Marvell Technologyは四半期業績が予想を上回ったにも関わわらず株価は6%以上下落。逆にGAPは第2四半期の実績や第3四半期の予想が芳しいものではなかったが株価は7%以上上昇。欧州市場では、当初は値を上げたが、パウエルFRB議長がジャクソンホールでの会議で金利引き上げの必要性を説いたことから、テクノロジーや金融株がそれぞれ、0.6%、0.7%下落し、市場全体も値を下げた

2023/8/29    火

米国市場では3Mは30万人から訴訟されている問題で55憶ドル以上を支払うことで合意し株価は5.2%上昇。ゴールドマンサックスは投資アドバイス部門を売却することで合意し株価が1.8%上昇。アップルやAlphabetも0.9%値を上げ、主要3指数はいずれも値上がり。中国では印紙税が半分になり、BaiduやAlibabaなどの中国株が2%以上値上がり

2023/8/30    水

米国では労働省の公表した労働指標JOLTSで7月の新規労働者数が3か月連続で下落となり、金利上昇が停止されるのではないかという思惑から市場は上昇。TeslaやNvidiaなどのグロース株がけん引した。また、消費者信頼感指数のカンファレンスボード指数も予想以下となった。Teslaについては米当局が運転モニターシステムの料金について特別命令を出したが、株価は7.7%上昇。AlphabetはAI関連の新たなテクノロジーを公開し、パートナーシップも公表したことから株価は2.7%上昇。欧州市場では鉱業関連が2.1%上昇し、市場全体も上昇。ユーロ圏の指数より英国のFTSEが値を上げた。中国のウェイトの大きい銀行のHSBCや保険の英プルデンシャルが値を上げる

2023/8/31    木 

米国ではADPの民間部門新規雇用統計が予想以下であったことが判明し、また、第2四半期のGDP成長も予想以下であったことから、Fedが利上げを停止するのではという期待感から市場は上昇。10年物イールドはここ3週間で最低の水準にまで低下。手数料の引き上げを検討していると報じられたMastercardとVISAは0.5%株価上昇。HPは需要の低迷から年間の予想を引き下げ、株価は6.6%低下。欧州市場では、デンマークの代替エネルギー関連Orstedが米国で160億デンマーククローネ相当の課徴金を米国で受ける予想となり、株価は約25%下落。競合関係にあるSiemens EnergyやRWEなども4%前後値下がり。ユーロ域内でのイールドが上昇し、株式市場は低迷。ガボンでは軍事クーデターが発生し関連するTullow OilやTotalEnergiesなどが値を下げた

2023/9/1    金

米国市場では、SP500は値を下げ、NASDAQは値を上げた。PCEが7月に3.3%増とほぼ予想通りであったことから、Fedが利上げを停止するとの思惑が確認され、10年物イールドは低下しグロース株に追い風となったことからNASDAQは上昇した。Salesforceは値上げによる効果と堅調な需要から年間売上予想を引き上げ、株価は3.3%上昇。ディスカウントストアのDollar Generalは年間の売上予想を下方修正し株価は12%下落。同業のDollar Tree’sも1.7%値を下げた。欧州市場では、生活必需品や高級品が値を下げたが、不動産や金融が値を上げ、市場全体としては横ばいになった。

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