2月第4週の市況

2023/2/20    月

米国市場では、予想外にインフレが上昇したため、イールドが3か月来の高値になり、マイクロソフトが1.6%やNvidiaが2.8%値を下げ、市場全体も下落。ゴールドマンサックスやバンクオブアメリカは今年あと3回の0.25%の利上げを予想。11のセクターのうち、生活必需品や公益など6つのセクターは値上がり。エクソンモービルが3.8%の株安となったためにエネルギーは3.65%の値下がり。欧州市場ではエネルギー株とテクノロジー株が主導する形で市場は軟化。エネルギー株の下落は、米国の金利が引き上げられ需要が後退するとの見方から原油価格が下落したため。一方で、ディフェンシブなセクターである、ヘルスケア、公益、テレコムなどが値を上げたことから下落は限定的。ドイツの企業物価指数は予想以上に上昇。メルセデス・ベンツは四半期の収益が予想を超え株価は2.8%上昇

2023/2/21    火

米国市場はプレジデント・ディで休場。欧州市場では、中国関連の需要が回復したことから鉱業関連が値を上げ市場をけん引したが、産業株が値を下げ上昇はわずかだった。テレコムイタリアはM&A関連で株価が2.7%下落。オーストリアの Raiffeisen Bank Internationalはロシアビジネスの関連で米国の制裁対象となり7.3%株価下落

2023/2/22    水

米国ではビジネス活動の度合いを示す購買力指数が上昇し、金利引き上げの長期化への懸念からSP500とNASDAQは下落。Tesla、Amazon、マイクロソフト、Alphabetなど大型株が軒並み下落。10年物イールドは3か月来の高値。ホームデポは需要の低下と2023年の予想利益があまりよくないことを公表し、株価下落。11のすべてのセクターが下落。欧州市場でも強すぎる経済統計がネックとなり市場は下落。金利感応度の高いテクノロジー株は1.5%値下がり。HSBCは四半期利益が好調で株価が4.3%上昇。ユーロ圏でもイールドが上昇し、ここ10年以上で最高の水準になった。公益株のEngieは2022年の大幅な増益を公表し、株価は4.8%上昇

2023/2/23    木

米国では、Fedが前回の議事録を公表したが、おおむね市場の予想とおりで驚きはなかった。株式市場は値下がり。エネルギーと不動産セクターが1%前後下落した。欧州市場では、ドイツのインフレがエネルギーや食糧の値上がり圧力のため緩和する傾向が見られないなど、相次ぐ好調な経済統計の公表が、金利上昇の長期化を招くとの不安から、市場は下落した。前日値を伸ばした銀行株は1.6%の値下がり。基礎資源が2.1%、エネルギーが1.3%とそれぞれ値を下げた。ドイツの半導体製造機の BE Semiconductorは、最近の米中の緊張の中で売上・受注が堅調であることから株価が10%以上値上がり。フランスの食品 Danoneは、コスト増にもかかわらず通年の利益見通しが予想以上になると公表し株価は4.5%上昇

2023/2/24    金

米国市場では混乱した市場となり最終的には値を上げた。第4四半期のGDP成長率が公表されたが予想(2.9%増)に対して、実際は2.7%増となった。半導体のNvidiaは、AI[分野での半導体需要が上がっているとして、販売予想を上方修正し値を上げた。第4四半期の新型コロナ向けワクチンの販売が予想を超えたにもかかわらず、モデルナは株価下落。欧州市場では米国のNvidiaの影響がプラスになったことに加え、金融関係で好材料があったために市場は上昇。フランスのアクサは通年の利益は予想以下になったが、自社株買いを公表し株価は3.2%上昇。半導体関連もNvidiaにけん引される形で上昇。英国のエンジニアリング会社のロールス・ロイスは昨年の利益が予想を超え、2023年のさらなる成長をCEOが公表し、株価は23.7%上昇

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2月第3週の市況

2023/2/13    月

米国市場ではSP500とダウは値を上げたがNASDAQは値下がり。30年物国債の需要が低くイールドが上昇し、メガキャップには向かい風となった。また、運輸ネットワークのLyftは収益見通しが芳しくなく株価が36%下落。セクター別では原油価格が上昇したためにエネルギーが3.9%の上昇。欧州市場では株価下落。中央銀行の利上げが長期化するとの懸念からイールドが上昇し、また、アディダスが今年赤字に陥る見通しを公表し株価が10%以上下落したことも投資家心理にマイナスに作用した。セクター別では旅行・レジャーが3.9%、小売りが3.5%と大きく下落。一方で、ロシアが減産する中、原油価格が上昇し、BPやシェルは株価が上昇

2023/2/14    火

米国市場ではFedの金利政策の動向に影響を及ぼすインフレ統計を待つ一方で、Facebookはフィナンシャルタイムスがさらなる人員削減に動くと報じ、親会社のMetaは約3%株価上昇。そのほか、マイクロソフトが3%以上、Nvidiaが2.5%値を上げ、市場は大きく値を上げた。11のセクターのうち10のセクターで値上がり。エネルギーのみ0.6%の下落となった。欧州市場では、インドが防衛産業の輸出を3倍にする計画を公表し、防衛関連株が上昇。スウェーデンのSAABは7.4%値を上げた。欧州委員会は今年のインフレは予想していたより低く、成長は予想以上になると予想を公表した。産業株が最も値を上げ、ユニリバーやネスレなどの日用消費財も上昇

2023/2/15    水

米国では、インフレ統計が公表されたが、ほぼ予想とおりで、市場はまちまちであった。11のセクターのうち7つのセクターが値を下げ、不動産や生活必需品を中心に値下がりした。欧州市場では、前場でほぼ1年来の高値水準にまで値を上げたが、米国のインフレ統計が公表されると値を下げ、わずかに値を上げて1日の取引を終えた。ユーロ圏では四半期の雇用が予想の2倍のスピードで増加し、インフレの圧力になっている。ECBのマクルーフ理事は、金利は3.5%を超える水準になり、今年中に引き下げられることはないという見通しを示す。Liberty Globalが大口投資家となったボーダフォンは3.4%株価上昇。ドイツのティッセンクルップはリストラの速度が遅く株価は10.4%下落

2023/2/16    木

米国市場では予想を超える小売り販売を背景に値を上げたが、利上げへの懸念が値上がりの制約になった。アップル、Alphabet、Amazon、Teslaなどが1.4%ないし2.4%値を上げた。米国上場の台湾のTSMはバクスシャー・ハザウェイが保有株を売却したことから、株価が5.3%下落。シェールオイル生産のDevon Energyは米国での天候が厳しくコスト増となり株価は10%下落。欧州市場では、フランスの高級品株を中心に値を上げた。また、予想を超える自社株買いプランを公表したカルフールも8.5%の値上がり。英国ではインフレが予想以下となり、ポンドが下落し、輸出主導の株式指数FTSEは値を下げる

2023/2/17    金

米国市場では、企業物価指数が予想外にここ7か月で最高の上昇となったこと、新規失業保険申請者数が低かったことが、Fedの金利政策を強気にさせるとの懸念から、市場は大きく下落。Teslaは米国内で36.2万台のリコールが発生し株価は5.7%下落。欧州市場では、フランスの株式指数CAC40史上最高値を更新し、欧州市場全体でも株価上昇。LVMHやKeringなどの中国関連株が強い。英国の銀行のStandard Charteredが年間利益が28%増となり、10億ドルの自社株買いを公表し株価が4.1%上昇。銀行セクターも値を上げたほか、エアバスは四半期利益が予想を超え、株価は4.9%上昇

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