11月第3週の市況

2019/11/11    月

トランプ大統領が関税の引き下げには合意していないとコメントした。欧州市場では、この発言を受けて市場は軟化。ディフェンシブなヘルスケアと公益を除くセクターは下落。フランスでは最大手の銀行のクレディアグリコル%が決算が芳しくなく2.3%値を下げ、さらに、NatixisもM&A予算の削減から7.3%。高級品のRichmeontは香港の騒動が売り上げに影響して5.7%の下落。米国市場では、トランプ大統領の発言があったが、ウォルトディズニーがオンライン配信にかかるコストが予想以下となり株価が3.8%上昇し、マイクロソフトも1.2%値上がりするなど個別銘柄の動きで市場は上昇。SP500は5週連続、NASDAQは6週連続の上昇となった

2019/11/12    火

米国市場では米中の貿易協議に対する懸念からSP500は下落。Qualcommはモルガンスタンレーが格下げしたために2.3%下落。ただし、ボーイングが当局から737MAXについての商用利用開始の許可をもらい、1月から商用サービスに戻れると公表したことから4.3%株価上昇。そのためダウは値を上げた。そのほか、Walgreen Boots Allianaceに対してKKR&Coが買収提案したことからWalgreen株は5.1%値を上げた。欧州市場では、中国の生産者物価が下落したことからBHPなどの鉱業関連が値下がりし、さらに、香港の暴動の長期化のため英国の大手行でHSBC、Standard Charteredなどは軟化。一方、RBS、バークレイなどは値を上げる。市場は全体として、ディフェンシブな銘柄が下支えし横ばい

2019/11/13    水

トランプ大統領が、中国との最初の合意はサイン間近とのコメントを公表し、市場は上昇。個別銘柄ではウォルトディズニーがインターネット配信Disney+が好調と公表し株価が1.3%上昇。競合するNetfliexは0.7%株価下落。機械製造のRockwellAutomation Incは業績が好調で10.5%値を上げる。逆に売り上げが予想を下回ったCBS Corpは3.6%の値下がり。欧州市場ではドイツのZEW指数が予想以上に改善し独のDAXは0.6%上昇。社会党と極左政党が連立で合意したスペイン市場では値下がり。政府が保有する銀行のBankiaは4.5%値を下げる。欧州市場全体としては4年来の高値に上昇

2019/11/14    木

米中協議に課題が見つかり、米国市場では公益、不動産、一般消費財といったディフェンシブなセクターが値上がりしたが、金融、エネルギー、素材といった景気循環セクターは値下がり。Fedのパウエル議長が米国経済は成長を持続しているとコメント。ウォルトディズニーはネット配信のDisny+が1000万人の登録を突破し7.3%の株価上昇。競合するNetfliexは3.0%の下落。10年物国債のイールドは低下し、米ドル、日本円、金などは価格上昇。欧州市場では、米中協議の余波を受け下落。香港に拠点がある英国のHSBCやStandard Charteredは続落。スペイン市場も昨日に引き続き下落

2019/11/15    金

欧米市場ともに大きな材料はない市場となった。米国市場では、Cisco Systemsが売り上げ・利益ともに予想を下回り株価が7.3%下落。ウォルマートはイーコマースなどが好調で史上最高値を付けたがその後下落。ただし、小売りや一般消費財のセクターとしては上昇。欧州市場では、独逸英国の市場が下落。ドイツではダイムラーが厳しい排ガス規制に対して2020年、2021年の収益見通しを引き下げ株価が4.5%下落。英国市場では、バーバリーが値を上げたが、プライベートエクイティの3iが下落し、配当落ちのタイミングも絡み市場は0.8%値下がり

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11月第2週の市況

2019/11/4    月

米国の労働統計が公表され予想以上に減速しなかったこと、中国の製造業の活動指数が10月予想外に上昇したこと、中国の新華社が米中協議が原則的な合意に達したことを報じたことがプラス要因となり、欧米市場は上昇。米国では主要3指数がいずれも上昇しSP500はここ5日で3回目の史上最高値の更新。エクソンモービルは業績が予想を上回り3%の上昇。アップルのサプライヤーQorvo Incは自己株式の買い取り計画を公表し20%以上の値上がり。欧州市場では、デンマーク市場に顕著な動きがあり、運輸サービスのDSV Panalpinaが好業績で7.4%値を上げ、新薬の販売が好調で2019年の売り上げの上方修正をしたNovo Nordiskが3.6%の株価上昇となったが、同国最大手の銀行Danske Bankはマネーロンダリングからの信頼回復の遅れから年間利益予想を下方修正し4%値下がり

2019/11/5    火

米国のロス商務長官がHuaweiに対する米国企業の部品供給が間もなく再開されるとコメントし、欧米市場はこれを歓迎。米国市場ではIT関連が上昇し、フィラデルフィア半導体指数は史上最高を更新し、主要株式指数も史上最高値を更新した。原油価格が上昇したためエネルギー関連も上昇。個別企業では、マクドナルドのCEOが社員と不適切な関係になったことにより辞任し同株は2.7%値下がり、アンダーアーマーは通年の利益予想を下方修正し18.9%値を下げた。欧州市場でも米中の交渉の進展は好感され、株式市場は2年来の高値となった。ライアンエアーが好業績で8.2%値を上げたほか、フィアット・クライスラーとPSAの合併が来月初旬にも合意に達するとの見通しから自動車株も上昇

2019/11/6    水

米国市場では、原油価格が上昇したエネルギー関連が上昇し、イールドが上昇したことにより金融関連も上昇。不動産関連は金利上昇の影響を受けて軟化。10月のISMサービス指数が公表されたが、指数は上昇し、かつ、予想を上回るものであった。個別銘柄ではPhotoshopの販売の好調なAdobeが4.3%値を上げ、前期より四半期の損失が拡大したUber Technologiesが9.6%の値下がり。欧州市場では、米中交渉で中国がうまくやっているとの楽観が拡大し、市場は4年来の高値。エネルギー関連や商品関連が値を上げた

2019/11/7    木

米中の合意のための会談が12月にずれ込むことになり市場にマイナスの影響を与えたが、米国市場ではヘルスケア関連が上昇して市場は全体として横ばい。医療保険のHumanaは好業績で3.9%値上がり、医療保険のAetnaを保有するCVS Healthは業績が好調で4.9%値を上げた。欧州市場では自動車と鉱業関連が値を下げたが、消費関連銘柄が上昇して市場は横ばい。ドイツのスーパーマーケットAhold Delhaizeは好決算で5%株価を上げる

2019/11/8    金

米中協議で段階的な関税の撤廃に合意。欧米市場にプラスの影響を与える。米国ではフィラデルフィア半導体指数が0.7%上昇し、Qualcommは好決算で株価が6.3%上昇。ラルフローレンも中国と欧州での販売が好調で好決算。株価は14.7%上昇。欧州市場も5日連続の上昇となり、独のDAXは0.8%上昇し2018年2月以来の高値水準に。シーメンスやルフトハンザが好決算を公表し株価を上げ、イタリアの銀行Uni Creditは10年来で初めてとなる自社株購入プランを公表し株価は6%上昇


 

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