7月第2週の市況

2020/7/6    月 

米国市場は独立記念日で休場。欧州市場では、米国でのコロナウィルス新規感染者数が増加したことを懸念して、株価は値下がり。フランスのマカロン大統領はカスティックス氏を首相に任命したが、フランスの株価指数CAC40は0.8%の下落となった。ドイツの食品配送のDelivery Heroは第2四半期の成長が予想の倍のペースであったと公表し株価は4.7%上昇。フランスの公益企業のEDFは原子力発電のターゲットを引き上げたことから5.6%株価上昇。英国のNEXTとPrimarkの親会社のAB Foodsはいずれもブローカーの格下げで株価下落

2020/7/7    火

米国市場ではISM非製造業指数がコロナウィルスの拡散前の水準にまで戻り市場は大きく上昇。中国株式が5%値を上げたことも追い風。個別企業ではAmazonが初めて3000ドルを超え株価は5.8%上昇し、Teslaはブローカーが目標株価を引き上げたことから13.8%の上昇。食品配送のPostmatesを買収することになったUber Technologiesは6%上昇。欧州市場でも中国経済の堅調さと米国のISM指数が追い風となりここ1か月で最高の上昇となった。HSBCは6.6%株価上昇。ユーロ圏の5月の小売販売は大きくリバウンド。センサーメーカーのAMSはドイツのOsramの買収に承認が与えられ4%株価上昇。スイスの化学メーカーClarientは配当前で12.6%の株価下落

2020/7/8    水

米国でコロナウィルスの感染者が拡大し、NYでは旅行者の隔離対象とする州を3つ追加した。利益確定の動きもあり、市場は軟化。Amazonのプライムサービスに対抗したサービスを間もなく開始するウォルマートは6.8%値を上げる。コロナウィルスのワクチン開発に政府が16億ドルを拠出するtことになったNovavaxは31.6%株価上昇。米国のコロナウィルス感染者増のニュースが欧州市場にも影響。銀行株が1.4%値を下げたほか、不動産、テクノロジー、テレコムなどのセクターも1%ないし1.8%の下落。ラウンドアップの長期化した訴訟で米国の裁判所から和解を勧告されたBayerが5%値を下げる。EUは2021年の成長率を-6.7%から-8.7%に下方修正

2020/7/9    木

米国では新型コロナウィルスの感染者が3百万人を突破したが、市場ではアップルやマイクロソフトが2%以上値上がりし、市場は上昇。Amazonは今月に入って4回目の史上最高値の更新となった。投資家はすでに公表されているISM指数や雇用統計を好感しており、FedのBullard理事は失業率が8%を下回るだろうとコメント。欧州市場では、Nokiaについて評価が引き下げられたことから株価が6.7%下落し、米国が香港ドルの米ドルペッグを弱めるとコメントしHSBCは3.5%値を下げる。市場はこれらに引きずられる形で下落。英国では金融相が失業者などの給付で300憶ポンドの対策を公表

2020/7/10    金

米国ではコロナウィルスの新規感染者数が9万人を超え、欧米市場は経済の再停止を懸念。米国市場ではSP500やダウは値を下げるが、マイクロソフト、アップル、Amazon、Nvidiaが上昇し、Teslaも値を上げたためIT銘柄中心のNASDAQは市場最高値を更新。IBESのデータによればSP500採用企業の今期の収益は40%下落する見通し。欧州市場でも市場は下落し、原油価格が下落したためBPやRDSが4%前後値を下げ、そのため、英国市場はより大きく下落した。SAPは通年の収益見通しを変更せず株価は4.6%上昇。テクノロジー株は唯一上昇したが、銀行や公益部門は2%以上の下落
 

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7月第1週の市況

2020/6/29    月

米国市場では、テキサスやフロリダが再びバーに閉鎖を命じ、中国との関係では、香港、台湾問題に米国が介入すると中国政府が苦情を出し、約束されていた米国債の農産物の購入が不透明になってきたことなどから、市場は2%以上の値下がりになった。Fedが銀行に対して配当を制限し、少なくとも第4四半期までは株式購入を禁じたことから、銀行指数が6.1%も下落。Facebookはユニリバーやベライゾン・コミュニケーションがヘイトに十分対応していないとして広告を中止することになり、株価は8.3%下落。ナイキはパンデミックの影響で店舗閉鎖により四半期の赤字が拡大し7.6%の下落。GAPはYeezy brandとの10年間の提携を公表し18.8%値を上げた。欧州市場では、ECBのラガルド総裁が「(欧州は)おそらく最悪期は脱したが回復はまちまち」と発言。銀行指数が2.2%値を下げ、株式市場全体としても下落

2020/6/30    火

米国市場では、ボーイング社が事故が初めて73’MAXのテスト飛行を行い株価は14%上昇。5月の中高住宅の販売も好調であったことからすべてのセクターで値を上げる。特に、産業株が強い。ギリード・サイエンスは向こう3か月間、すべてのレムデシビルを米国に供給することで合意。欧州市場では方向性のない市場であったが、最後は米国市場にけん引される形で上昇。経済センチメントが改善したことから、銀行の指数が3.2%上昇。ドイツのコメルツバンクは臨時の取締役会で支店の閉鎖と人員削減を打ち出し、株価は5.7%上昇。会計スキャンダルに見舞われていたドイツのWirecardはフランスのWorldline他が買収の意思を見せたことから株価は154.5%上昇

2020/7/1    水

米国では、景気の回復に投資家が自信を持っている状態でNASDAQは10000を超えた。Fedのパウエル議長は景気の見通しはとても不透明とコメント。ボーイングは、90機の航空機がキャンセルとなり株価は5.75%下落。マイクロンテクノロジーは予想以上の四半期の売り上げを計上し株価は4.8%上昇。フィラデルフィア半導体指数も2.7%の上昇。Uberは食品配送のPostmastesを買収を検討していることが明らかになり4.9%株価上昇。欧州市場では、6月の中国の工場活動が堅調であったものの、全体としては銀行やエネルギーを中心に値下がり。英国はGDP成長が1979年以来最悪となり市場全体は0.9%下落。IT関連は米国のマイクロン・テクノロジーにけん引されて、STMicroelectronics、Infinion、ASMなどが1.9~3.6%の上昇

2020/7/2    木

ファイザーとドイツのBioNTechが開発していた新型コロナウィルスワクチンがを良好なテスト結果を出していることがわかり、ファイザーは3%以上、BioNTechの米国上場株は18.9%の値上がり。ワクチン開発に対する明るい見通しが欧米市場を引き上げた。米国ではボーイングが前日に引き続き1.6%の下落となりダウは値を下げたが、SP500とNASDAQは値上がり。ISMは6月に50以上に回復し、ADPレポートでは非農業部門の就労者数は予想以下であったが236万人増加。リウマチ薬を開発していたAmgenは裁判所から2つの特許を認める判決があり8.2%値を上げる。欧州市場でも、MarkitのPMI指数が50付近にまで回復したことから市場は上昇。スイスの化学会社クラリアンはマスターパッチ部門を売却することが判明し7%株価上昇。原油価格の値上がりから、BP、RDSも高い

2020/7/3    金

米国では、労働統計が公表され予想以上の就労者増となったことから市場は上昇。フロリダでは1万人を超える新規感染者が発生。コロナウィルスのワクチン開発では、これまで株価が大きく上昇してきた中小のModernaやInovioが、それぞれ4%、25%と株価を下げ、ファイザー、ジョンソン&ジョンソン、Merckなどの大手製薬関連株が堅調になってきた。第2四半期の新車出荷が予想を超えたTeslaは8%株価を上げ、マイクロソフトも0.8%上昇し、市場の上昇に貢献。欧州市場でも、米国の雇用統計が好影響を与え市場は上昇。個別銘柄では、子会社のプリマークが販売を再開したABFが7.1%値を上げた。会計スキャンダルに見舞われているドイツのWirecardはミュンヘンの本社がドイツとオーストリアの当局によって捜査を受け株価は25%下落
 

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