7月第3週の市況

2020/7/13    月

米国市場では、金融関連指数が3.5%と大きく上昇。バンク・オブ・アメリカが5.5%、シティグループが6.5%、JPモルガンチェースが5.5%と、来週の第2四半期決算の公表を前に大きく上昇した。Gilead Scienceはレムデシビルの追加検証データを公表し同株は2.2%上昇。クルーズ会社のカーニバルは段階的に運航を開始すると公表し10.8%の上昇。NetfliexはGSが目標株価を引き上げたために8.1%の上昇。欧州市場でもイタリアやフランスで工業生産が回復し株価上昇。銀行、自動車、食品・飲料のセクターがけん引。個別企業ではデンマークのカールスバーグが第1四半期の利益の落ち込みが予想以下であったことを公表し株価は6.4%上昇。英国のグラクソスミスクライアンはFDAが多発性骨髄腫新薬の副作用に懸念が残ると判断し、株価は1.1%下落

2020/7/14    火

米国市場では最近値を上げていたIT関連の大型銘柄、マイクロソフト、Facebook、Amazon、Nvidiaなどが2%以上値を下げることになり市場全体も値下がり。Teslaは3.1%値を下げる。カリフォルニアでは知事が、経済活動の制限を求める。FDAはファイザーとBioNtechによるコロナウィルスワクチンの開発について、”ファストトラック”を認め、それぞれ株価を4%、10%引き上げた。欧州市場では、ファイザーとBioNtechによるワクチン開発に期待して上昇。ノルウェーの銀行DNBは収益が予想を上回り9.9%値を上げ、セキュリティ会社のG4Sも利益が予想を超え9.3%の値上がり。スウェーデンのAlfa LavelはバルブメーカーのNeleに17.3億ユーロの現金での買収を提案し、Neleは37.6%値上がり

2020/7/15    水

米国市場ではエネルギーと産業株が堅調で全体では上昇した。JPモルガンの決算は予想ほど利益が落ち込まなかったので0.6%株価が上昇したが、シティやウェルズ・ファーゴは、決算が低調で、それぞれ3.9%、4.6%値を下げた。欧州市場では、米国のカリフォルニア州がロックダウンを再開したことからテクノロジー株が軟化し、欧州内のIT銘柄、SAP,ASML、Prosus、Infinion Technologiesなどが2.6%ないし5%の値下がりとなった。旅行・レジャー関連も軟化。ジョンソン首相が、Huawei機器の使用を禁止した英国では、BTやボーダフォンが値を上げた。ドイツのZEWは大きくかわることはなくDAXは0.8%軟化

2020/7/16    木

米国市場では、カーニバルやマリオットインターナショナルなどの旅行・レジャー関連の銘柄が大きく値を上げ、航空関連指数も10%以上値を上げた。一方で、Amazon、Netfliex、マイクロソフトなどが値を下げたためにNASDAQは値を上げたものの上値は重かった。コロナ関連ではModernaのワクチンの実験で良好な結果を得られたことから、同株は6.9%上昇。ゴールドマンサックスは良好な決算を公表し1.4%値を上げ、決算前のモルガンスタンレーやバンク・オブ・アメリカは2%ほど値を上げた。欧州市場でも株価は上昇。IAG、ライアンエアー、ルフトハンザなどの航空銘柄は10%前後値を上げる。オックスフォード大学でのワクチンが同社にライセンスされたとアナウンスし同株は5.2%上昇

2020/7/17    金

米国では、新規失業保険申請者数が130万人と予想より少し悪くなり、小売販売は5%増と予想とおりとなった。株式市場では、利益確定の売りもあり市場は軟化。決算を公表したバンク・オブ・アメリカは利益が半減し2.7%株価を下げたが、モルガンスタンレーは債券取引が好調で2.5%の株価上昇。コロナウィルスの拡散によりウォルマート、Krogerなどでも、マスクの着用が求められることになった。欧州市場では、中国の国内諸費が芳しくなかったため、Richmont、LVMH、Keringなどの高級品銘柄が値を下げた。市場全体も値下がり。ただし、イタリアではテレコムイタリアが4.4%、Intesa Sanpaoloが1.4%値を上げ、市場全体も値を上げた

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7月第2週の市況

2020/7/6    月 

米国市場は独立記念日で休場。欧州市場では、米国でのコロナウィルス新規感染者数が増加したことを懸念して、株価は値下がり。フランスのマカロン大統領はカスティックス氏を首相に任命したが、フランスの株価指数CAC40は0.8%の下落となった。ドイツの食品配送のDelivery Heroは第2四半期の成長が予想の倍のペースであったと公表し株価は4.7%上昇。フランスの公益企業のEDFは原子力発電のターゲットを引き上げたことから5.6%株価上昇。英国のNEXTとPrimarkの親会社のAB Foodsはいずれもブローカーの格下げで株価下落

2020/7/7    火

米国市場ではISM非製造業指数がコロナウィルスの拡散前の水準にまで戻り市場は大きく上昇。中国株式が5%値を上げたことも追い風。個別企業ではAmazonが初めて3000ドルを超え株価は5.8%上昇し、Teslaはブローカーが目標株価を引き上げたことから13.8%の上昇。食品配送のPostmatesを買収することになったUber Technologiesは6%上昇。欧州市場でも中国経済の堅調さと米国のISM指数が追い風となりここ1か月で最高の上昇となった。HSBCは6.6%株価上昇。ユーロ圏の5月の小売販売は大きくリバウンド。センサーメーカーのAMSはドイツのOsramの買収に承認が与えられ4%株価上昇。スイスの化学メーカーClarientは配当前で12.6%の株価下落

2020/7/8    水

米国でコロナウィルスの感染者が拡大し、NYでは旅行者の隔離対象とする州を3つ追加した。利益確定の動きもあり、市場は軟化。Amazonのプライムサービスに対抗したサービスを間もなく開始するウォルマートは6.8%値を上げる。コロナウィルスのワクチン開発に政府が16億ドルを拠出するtことになったNovavaxは31.6%株価上昇。米国のコロナウィルス感染者増のニュースが欧州市場にも影響。銀行株が1.4%値を下げたほか、不動産、テクノロジー、テレコムなどのセクターも1%ないし1.8%の下落。ラウンドアップの長期化した訴訟で米国の裁判所から和解を勧告されたBayerが5%値を下げる。EUは2021年の成長率を-6.7%から-8.7%に下方修正

2020/7/9    木

米国では新型コロナウィルスの感染者が3百万人を突破したが、市場ではアップルやマイクロソフトが2%以上値上がりし、市場は上昇。Amazonは今月に入って4回目の史上最高値の更新となった。投資家はすでに公表されているISM指数や雇用統計を好感しており、FedのBullard理事は失業率が8%を下回るだろうとコメント。欧州市場では、Nokiaについて評価が引き下げられたことから株価が6.7%下落し、米国が香港ドルの米ドルペッグを弱めるとコメントしHSBCは3.5%値を下げる。市場はこれらに引きずられる形で下落。英国では金融相が失業者などの給付で300憶ポンドの対策を公表

2020/7/10    金

米国ではコロナウィルスの新規感染者数が9万人を超え、欧米市場は経済の再停止を懸念。米国市場ではSP500やダウは値を下げるが、マイクロソフト、アップル、Amazon、Nvidiaが上昇し、Teslaも値を上げたためIT銘柄中心のNASDAQは市場最高値を更新。IBESのデータによればSP500採用企業の今期の収益は40%下落する見通し。欧州市場でも市場は下落し、原油価格が下落したためBPやRDSが4%前後値を下げ、そのため、英国市場はより大きく下落した。SAPは通年の収益見通しを変更せず株価は4.6%上昇。テクノロジー株は唯一上昇したが、銀行や公益部門は2%以上の下落
 

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