3月第3週の市況

2021/3/15    月

米国市場ではダウは小幅に上昇して5日連続の高値を更新したが、NASDAQはイールドの上昇の余波を受けて下落。10年物イールドは1.642%になった。ボーイングが6.8%と大きく値を上げ、ミシガン大学消費者信頼感指数も改善。スティホームの時期に値を上げたコミュニケーションサービスや一般消費財関連が値を下げ、銀行は値を上げた。Ulta Beautyは通年の売り上げが予想以下と見込まれ株価は8.4%下落。欧州市場でもイールド上昇により株価下落。テクノロジー、自動車、鉱業が値を下げる。中国のTencentの株主のProsusは、Tencentが中国当局から独占禁止に抵触する取引を見つけられ、Prosusは6.7%の株価下落。ルノーが保有株式を売却したダイムラーは1.9%値を下げ、BMWも1.3%値を下げた

2021/3/16    火

米国市場ではSP500とダウが史上最高値を更新。FOMCの会合を前に期待感が上昇。デルタ航空、サウスウェスト航空などは予約状況が改善してきていて、カーニバル、Wynn Resorts、MGM Resortsなどのレジャー関連が2~5%上昇。公益、不動産以外の部門は各セクターとも値を上げる。10年物イールドは1.6%と高い水準を維持したまま。欧州市場では市場は横ばい。基礎資源やエネルギーが1.5%値を下げた。英国のFlutter Entertainmentは6.8%株価上昇。フランスのダノンは、株主からの圧力により会長と社長が辞任し、株価は2.9%上昇。中国では、2か月連続で工場と小売りのビジネス環境が予想以上に好調

2021/3/17    水

米国では、Fedの会合を前に方向性のない市場となった。原油価格が下落したためにエネルギーが値を下げ、工業株も値を下げたことからダウとSP500は値下がり。ブローカーの評価が上がったアップルは1.3%値を上げ、NASDAQは指数が上昇。10年物イールドは上昇し1.62%になった。欧州市場では好調な企業業績等を背景に上昇。フォルクスワーゲンはコスト削減によりここ数年で利益率が上昇すると公表し株価は6.7%の上昇。ドイツのオンラインファッションZalandoは売り上げ予想が予想を超えたために株価は5%上昇。さらに、ドイツの景況感指数であるZEWも予想以上に改善した

2021/3/18    木

米国市場ではFedがコロナウィルスからの急回復を予想し、金利をゼロ付近で維持する政策を継続することを表明し、株式市場は上昇。SP500とダウは史上最高値を更新。Amazonは1.4%、Teslaは3.7%値を上げ、産業銘柄、一般消費財銘柄が1%以上上昇。ドイッチェバンクが評価を引き上げたマクドナルドは1.9%上昇。欧州市場では、Fedの政策決定公表前で様子見の市場となり株式市場は下落。ただし、BMWは堅調な2021年の収益予想を公表し株価が6.2%上昇。フォルクスワーゲンも2021年に出荷・販売・利益のいずれもが2020年のレベルを上回ると公表し、株価は11%上昇。オーストリアの水力発電Verbundは2021年の利益が下落すると予想し株価は7.9%の下落

2021/3/19    金

米国市場では、10年物イールドが1.75%まで急拡大したこと、パリが1か月間のロックダウンに入るなど欧州でのパンデミックの懸念があることを背景に株価下落。Amazonやアップルが3%以上値を下げたことからNASDAQは3%下落。エネルギー株も原油価格の下落から値下がりしたため、バリュー指数もグロース指数も下落した。ただし、グロース指数の下落率が大きく2%以上の下落。アクセンチュアは決算結果や来年の見通しが好調で1%の株高。欧州市場では、フォルクスワーゲンが前日に引き続き大きく値を上げ、自動車がけん引したDAXは1.2%値を上げた。フランスの株価指数CAC40は横ばいで、イングランド銀行が英国の景気回復は少しずつとコメントしたことから、英国の株価指数FTSEは値下がり。市場全体としては自動車、銀行、鉱業といったセクターがけん引した
 

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3月第2週の市況

2021/3/8    月

米国市場では値動きの大きい市場になったが株価は上昇。前日、パウエルFRB議長が金利の上昇を容認する発言をしたことから欧米市場で金利が上昇。米国では10年イールドが1.626%と1年ぶりの高水準になった。一方、労働省が公表した統計では非農業就労人口は約38万人増加し予想を大きく超えた。株式市場では低調であったテクノロジー関連が値を上げた。マイクロソフトは2.15%値を上げ、アップル、alphabetなども値を上げ、ブローカーが評価を引き上げたオラクルは6%以上の株高になった。欧州市場ではイールド高を背景に株安の展開になった。原油価格は7か月来の高水準となり石油関連銘柄は値を上げた。フランスのダッソーは、四半期利益が下落したことにより3%の株価下落

2021/3/9    火

米国では、1400ドルの直接給付を含むバイデン政権のコロナ対策法案が今週にも可決される見通しで、期待感からダウは上昇。10年物イールドは約1年間で最高の水準に上昇。恩恵を受けたのは銀行株、航空株も5%程度上昇。テクノロジー株は株価評価の割引率が高くなるため評価が下落し、株価下落。カリフォルニア州では、ディズニーランドなどの再開を4月から認める方針で、ウォルトディズニーは6%株価上昇。欧州市場では、パンデミックからのリバウンドへの期待感から、保険や自動車が3%株価上昇。銀行は大きく値を上げ、スペインのSababellは7.1%株価を上げ、HSBC、サンタンデール、INGといった各国の大手銀行が2%以上値を上げた。また、ドイツのIfoが公表され、製造の分野の景況感が改善した

2021/3/10    水

米国ではイールドが低下して銀行株が1.7%軟化したが、昨日値を下げたテクノロジー株が急上昇して市場全体も上昇。NASDAQは約4%の上昇となった。Amazonやマイクロソフトが値を上げ、グロース株がバリュー株を上回る市場となった。OECDは2021年の世界経済について12月の予想から1.4ポイント引き上げ5.6%と上方修正した。欧州市場でも市場は上昇。石油関連と公益株が上昇。中国の天津での大気汚染規制により大連での鉄鉱石先物の価格が10%値下がりし、Rio Tionto、Anglo American、BHP Bilitonといった鉱業関連が2.4%~4.4%の値下がり

2021/3/11    木

米国市場ではダウは史上最高値を付けSP500も値を上げたが、NASDAQは値下がり。2月の消費者物価指数は予想とおりの上昇となった。ガソリン価格が上昇して引き上げられたが、航空・旅行などの需要が弱くインフレ懸念はほどほど。ただし、大手テクノロジー株は下落し、小型株が上昇。欧州市場は株価は横ばい。アディダスは2025年までにe-commerceの割合を2倍にするという計画を打ち出し株価は2.8%上昇。テレコムとヘルスケアが値を上げ、鉱業・旅行などが値下がり。ここ数日、テクノロジー株とバリュー株が交互に値を上げる市場になっている

2021/3/12    金

米国市場は株価上昇。ダウとSP500が史上最高値を更新。失業保険の新規申請者数は予想以上に下落。バイデン大統領は1.9兆ドルの景気刺激対策に署名し、アップルやマイクロソフトなどの大手テクノロジー銘柄も値を上げる。AMGエンターテイメントはワクチンの普及などを追い風に株価が4.36%上昇。オラクルはクラウドサービスがマイクロソフトなどの競合により予想を下回り6.5%の値下がり。ECBが金融緩和のスタンスを示唆した欧州市場でも株価は上昇。テクノロジー、鉱業、旅行・レジャーなどが2%以上値を上げたが、HSBCが4.7%値を下げるなど銀行は値を下げた
 

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