9月第2週の市況

2021/9/6    月

米国市場では、公表された雇用統計が思わしいものではなく、産業株や金融株を中心に値を下げた。銀行株は0.6%値下がり。そのためダウとSP500は値を下げた。イールドが低下したおかげでテクノロージー株が恩恵を被りNASDAQは値上がり。中国当局がアプリでのタクシー配車を手がけるDibi Globalの事業を国営化することを検討しており、同株は1.8%値上がり。Biosciencesはアトピー性皮膚炎の治療実験が失敗に終わり株価は81.4%下落となった。欧州市場でも米国の雇用統計が影響を及ぼし、小売りや旅行は1%前後の値下がりとなった。イタリアでは、決済関連を手がけるNexiがライバルのSIAと合併することについて当局の不正競争防止の検査が入り、Nexiの株価は0.8%下落。スペインのファンド販売のAllfundsは上半期の決算が好調で株価が11.7%上昇

2021/9/7    火

米国市場はレイバー・デーで休場。欧州市場では、薄商いの中、史上最高値付近まで上昇。ドイツの工場受注が予想外に上昇し、株価が2000年12月以降最高値に上昇したテクノロジー株が主導。ドイツ株は1.0%上昇。ECBが今秋に予定している会合では債券購入プログラムを縮小するのではないかと注目を集めている。イタリアの防衛関連のレオナルドは、米国部門のDRSを通常の市場環境の下で上場することを検討しているとトップがコメントし、株価が2.3%上昇。フランス当局が、大規模ショッピングセンターの足かせとなっていた規制を緩和する見通しとなったことから、スーパーのカルフールは1.9%株価上昇

2021/9/8    水

米国市場では多くのセクターが値を下げSP500も値下がり。ただし、アップルが1.5%、Netfliexが3%、Amazonが1.3%値を上げたことからNASDAQは史上最高値を更新。製薬関連のAmgenとMerck&Coは、モルガンスタンレーから評価を引き下げられ、それぞれ、2.3%と1.6%値下がり。景気感応度の高い産業、不動産、素材などのセクターも低下。ライアンエアーが10機の737MAXの購入を断念したことからボーイングは1.8%の株安に。欧州市場では、史上最高値付近で株価は横ばい。メディアと公益は値を下げたが、ソフトバンクが米国子会社のT-Mobileの株を買いましたためにドイッチェテレコムが2.5%値上がり。また、Tele2はドイツ部門をプライベートエクイティに売却し株価が2%上昇

2021/9/9    木

米国市場では、テクノロジー株がけん引する形で株価が下落。アップルとFacebookはおおむね1%下落した。Fedが公表したベージュブックではデルタ株の影響で米国経済が停滞していることを指摘。素材、エネルギーのセクターが最も下落した。Perrigo CompanyはHRA Pharmaを18億ユーロで買収することを公表し、株価は9%上昇。暗号資産の貸し付けを始めると当局が訴訟する構えを見せたCoinbase Globalは3.2%下落。日本のPaidyを27億ドルで買収することを公表したPaypalは2.7%株価下落。欧州市場では、ここ3週間で最も大きな下落となった。フィンランドのタイヤメーカーNokian Tyresは利益目標が低すぎて株価は4.4%下落した。景気に感応度の高い、金融サービスや銀行、石油・ガスなども大きく下落。ECBは債券の購入プログラムの規模を縮小するとみられている

2021/9/10    金

米国市場では、失業保険新規申請者数が18か月ぶりに低水準となったが、株式市場全体は値を下げた。Amazonやマイクロソフトも1%程度下落。ヘルスケア、不動産は最も下落した。一方で、債券イールドが上昇したこともあり、JPモルガン、ウェルズ・ファーゴ、シティ、モルガン・スタンレーなどが上昇。Lululemon Athleticaは収益予想が好調で株価が10%上昇。欧州市場では株価は横ばい。ECBはPEPPと呼ばれる債券買い上げプログラムを少しだけ縮小することを示唆。不動産や銀行は少し上昇。easyJetはWizz Airから買収提案を受け、easyJetは10.2%下落。Wizz Airは1.2%下落。中国の新たな規制のプレッシャーから、Prosusは5.2%の株価下落
 

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世界経済インデックスファンド

ファンドの特徴

このファンドは、三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社が運用するファンドです。目論見書は、国内外の株式、債券に投資するファンドです。ファンドは、ファミリーファンド方式を採用しており、アセットクラスごとのマザーファンドの運用はパッシブ運用になっています。アセットアロケーションは、戦略的なアロケーションを決め、1年に1回、運用比率を見直す旨が記載されています。戦略的なアロケーションは、世界の市場規模を参考に比率が決められています。日本を除く先進国:新興国:日本=6:3:1の比率になっています。株式と債券の割合は等分になっています。

運用比率の見直しは1年に1回となっていますが、現在のところ、ファンドには月当たり数十億の資金が流入していると予想され新規資金を振り分けることで、リバランスができていると推定されます。

運用パフォーマンスについては、過去5年間のデータからリターンとリスクを推定すると、それぞれ、8.48%、9.66%(いずれも年換算)となっています。東証株価指数(TOPIX)よりリスクが低く、リターンが高くなっています。ただし、同じような性質を持つセゾン・バンガード・グローバルバランスファンド(セゾン投信)よりリスクが高く、リターンが低くなっています。

※ 2021年8月末時点の情報で記入しています

ポートフォリオ

2021年7月末時点のポートフォリオは、外国株式31.9%、新興国株式14.7%、日本株式5.1%、外国債券29.7%、新興国債券14.1%、日本債券3.6%の投資比率になっています

運用体制

三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社

アクティブ/パッシブ

パッシブ運用

販売会社

SMBC日興証券、野村證券、北海道銀行、静岡銀行、紀陽銀行、京都信用金庫など

資産残高の推移

ファンドは2009年1月に設定。資産残高は右肩上がりで増加しています。2021年8月末時点での資産残高は1,127億円に達しています

購入時手数料等

購入時手数料:3.3%(上限)【例 1.65% 紀陽銀行  ノーロード SMBC日興證券】

信託財産留保額:0.1%

信託報酬

年0.55%

収益分配金

目論見書には、「年1回、毎決算時に委託会社が基準価額水準、市況動向などを勘案して分配金額を決定」とありますが、設定来、収益分配金は、通算で1万口当たり60円支払われています。つみたてNISAの投資対象ファンドです

このファンドに対するコメント

このファンドの一番の特徴は、戦略的ポートフォリオの構築にあたって、市場規模をベースに行っている点です。したがって、日本のウェイトは大きくなく、全体の1割程度になっていることです。ファンドに資金が流入している状態で、その金額が、相応の額に達しているため、戦略的ポートフォリオから実際のポートフォリオが大きく乖離することなく運用できています。
なお、戦略的ポートフォリオが似通っているという理由で、比較すべき競合ファンドは、セゾン投信の運用する「セゾン・バンガード・グルーバルバランスファンド」です。過去5年の運用成績を比較すると、「セゾン・バンガード・グルーバルバランスファンド」のほうが、「世界経済インデックスファンド」より優れています。ただし、運用の優劣をつけるほどの差ではないのかもしれません。

つみたてNISAの対象ファンドにもなっているように、中長期的に資産を安定して形成させるときのコアファンドとして使えるファンドだと思います。

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マネックス資産設計ファンド<育成型>

JP4資産バランスファンド 成長コース

ピクテ・マルチアセット・アロケーション
・ファンド(クアトロ)

グローバル財産3分法ファンド(毎月決算型)

GW7つの卵

結い2101

アライアンス・バーンスタイン・財産設計 2040

投資のソムリエ

たわらノーロード バランス(8資産均等型)

リスク抑制世界8資産バランスファンド
(しあわせの一歩)

野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信
(通貨選択型)米ドルコース(毎月分配型)

eMAXISバランス(8資産均等型)

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トレンド・アロケーション・オープンの投資戦術と資産運用の推移