9月第5週の市況

前週の市況はコチラ

2017/9/25 月

北朝鮮関連の緊張感の高まりが株式市場にマイナスの影響。SP500はわずかに値を上げたがDOWは値下がり。国債と金は値上がり。OPEC参加国の会合がウィーンで開催されるということで原油価格は上昇。金属価格は北朝鮮の問題と中国の格下げから値を下げる。欧州市場では日曜日にドイツの総選挙を控えてDAXは横ばい

2017/9/26 火

北朝鮮問題の緊張からVIX指数が上昇。安全資産として国債や原油が上昇。株式市場ではアップル、FB、マイクロソフトなどのテクノロジー関連が軟化し市場全体も軟調。欧州市場ではドイツのメルケル政権が勝利したものの極右勢力の勢力の拡大によりユーロは軟化。ドイツ株式は上昇。フランス市場では幾分軟化。金融株が弱く、ヘルスケア、エネルギー、産業株が強かった

2017/9/27 水

米国では安全資産から資金が戻ってきて、国債、金、日本円などが低下。イエレンFRB議長は、金融引き締めは極めて緩やかと発言。市場は好感し小型株を中心に価格上昇。テクノロジー株もリバウンド。欧州では、原油価格の上昇からロイヤルダッチなどの大手石油関連株が上昇。ネスレは株主からの要求もあり初めて利益率の目標を設定。株価は上昇。

2017/9/28 木

米国ではトランプ政権の減税プランが年内に法制化される見通しとなり、イエレンFRB議長も12月に利上げに前向きな発言をしたことから、米ドルが上昇しイールドは低下。株式市場は景気の好転に伴い収益が期待できる銀行株・テクノロジー株を中心に値を上げた。SP500は史上最高値を更新し、小型株も堅調。欧州でも、金利高、インフレ高、証券化価格高を目指す、”トランプフレーション”が好感され、銀行株がけん引して市場は上昇

2017/9/29 金

投資家はトランプ政権の減税プランを様子見ではあるが、小型株を中心に市場は値上がりし、Russell2000は0.5%上昇し、SP500も史上最高値を更新。ただし、PEレシオで見るとSP500もRussell2000もすでに割高感がある。セクターではヘルスケアが、銘柄ではマクドナルドが上昇



月次レポートを活用する

ファンドマネージャーからのメッセージ

公募型ファンドでは月次レポートが発行されています。これは、ファンドマネージャーが投資家に向けて発信している貴重なメッセージです。そして、このメッセージを理解することができて初めて、投資家として安心して投資を続けられるのです。

ファンドマネージャーにとってコミュニケーションの確立が大切

誤解を招くかもしれませんが、ファンドマネージャーといわれる人たちの最も大切な仕事は、お客さまに向かってレポートを書くことです。数年前に、資産運用の入門書を執筆した時、ファンドマネージャーにインタビューさせてもらいましたが、彼らの大半はレポートを書くことがとても大切な仕事であると話してくれました。

レポートを書くというと少し範囲が限定されているようですが、投資家とのコミュニケーションといったほうがよいでしょう。投資家とコミュニケーションを採ることは、運用することと同じくらい、あるいはそれ以上に大切なことなのです。

月次レポートを継続して読んでおこう

公募型ファンドは月次レポート

ファンドマネージャーたちにとって年金基金や保険会社などの機関投資家が顧客である場合、コミュニケーションの確立は比較的簡単です。誰が投資家であるのかわかりますから、直接説明に出向くことも可能です。

ところが、公募型のファンド(一般の個人投資家に販売している投資信託)になると、コミュニケーションの確立は容易ではありません。なぜなら、誰が投資家であるかわからないからです。仮に投資家がすべてわかったとしても、大きなファンドになるとすべての投資家とコミュニケーションをとることはできません。そこで、ファンドマネージャーはレポートを書くのです。『私たちのファンドは、こういう方針で運用されています。今月の運用の結果はこうなりました。運用がうまく行った理由、うまく行かなかった理由はこうです』

ほとんどのファンドでは月次レポートを発行しています。月ごとの運用の成果を書いたレポートです。だから、この月次レポートを大切にしましょう。月次レポートは、ファンドマネージャーからのメッセージなのです。

この続きはこちら(46ページ)でご覧いただけます。