保険の見直しの見直し(4)

保険以外の話

保険以外の話ができるのかは大きなポイントです。「伝統的手法」を取る立場の人と、その亜流である「妙に自分に自信がある人」は、保険以外の話ができると思っています。でも、話が進むとすべて保険中心で話が展開していくことがわかります。

たとえば、相続の話をするとき、ひとしきり話しを聞いた後、『保険は相続ととても相性がよいのです』といって相続税の話をし始めるがいます。本当は、相続税の話の前に、相続の話が必要です。エンディングノートの話が必要かもしれませんし、企業の後継者の話が必要かもしれません。

死亡保障の話でも、保険金を受け取った後の資産運用の話ができるのであれば、保険金額そのものを抑えることができます。資産運用といえば、変額保険しか頭にないようでは、まっとうな相談はできません。

保険募集人が保険以外の話にどのような対応をするのかチェックしたいときには、不動産の話を相談してみるとよいでしょう。適当にごまかして保険の話に戻ってくるようであれば「伝統的手法」を取る人、そうではなく、例えば、「自分はわからないけど必要であれば知り合いの不動産会社の人に聞いて答えを用意します」というような対応をしてくれるのであれば「新しい手法」を採る人と判断できるのではないでしょうか。

分散投資は弱者の戦略

【POINT】

資産運用は将来の予測に自信が持てるのであれば資産運用は難しくありません。しかし、多くの人は予測をしても自信が持てません。そういったときに、特別な知識がなくても、最悪のシナリオを回避するための手段が分散投資なのです。分散投資は弱者の戦略といえるでしょう。

 ◎資産運用は将来の予測

個人がポートフォリオを考えるときに問題となるのは、これから先のことを考えないといけないということです。将来の資産クラスごとの騰落率の比較があらかじめできるのであれば誰も苦労をすることはありません。問題はこれから先どうなるかわからない市場をどう組み合わせるのが良いのかわからないということです。

もし、投資家が自信に満ち溢れており、たとえば、「日本株式が絶対もうかる」と断言できるのであれば全く問題ありません。すべての資産を絶対もうかると思う資産に投資してしまえばよいのです。

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