3月第1週の市況

2020/3/2    月

欧米市場では引き続き株式市場は下落。ただし、米国市場では下落幅が縮小。米国では株式指数が7日連続の下落となり、VIX指数は一時期50を超えたが最終的には40少しと昨日より微増となった。金利感応度の高い、金融、公益、不動産などのセクターでは値を下げたが、テクノロジー、コミュニケーション、エネルギーなどのセクターでは下げ止まり。欧州市場は大きく下落。ドイツのBASFは今年の利益が下落するとの見通しを公表し4.9%株価が下落。ブリティッシュエアウェイズの親会社のIAGやエールフランスKLMは、それぞれ、-8.4%、-6.4%の値下がり。ミュンヘン再保険は第4四半期が減益となり5.7%の値下がり。ドイツ、フランスなどの株式指数は3%以上の下落

2020/3/3    火

米国市場では先週末の急落からリバウンド。SP500、NASDAQともに4%以上の上昇になった。先週末にFedのパウエル議長がコメントを残し、市場はFedは0.5%の利下げに踏み切ると期待している。月曜日には日銀の黒田総裁も必要であれば措置をとると言明。アップルは9.3%値を戻した。欧州市場では市場はほぼ横ばい。イタリアでは政府がGDPの0.2%に相当する36億ユーロの資金投入を決めたが株式市場は1.5%の下落。旅行・レジャーセクターは2.7%の下落

2020/3/4    水

Fedが緊急会合を開催し0.5%の利下げを決めた。欧州市場では、Fedの利下げのほかに、英国、フランス、日本の各中銀が金融緩和の姿勢を見せていることを好感し株価上昇。旅行・レジャーのセクターも9日ぶりにプラスになった。スペインではモーゲージ関連の訴訟が国内の裁判所で判断されることとなり銀行株が上昇。Caixabank、Bankiaはそれぞれ3.7%、0.6%値を上げる。ドイツのMetroは米国のSyscoが買収する姿勢を見せ19.2%株価上昇。米国市場では当初株価は上がったが、金融緩和がコロナウィルスの問題の解決につながるのか疑問視され、株式指数は3%前後の下落となった。金融株は3.7%の下落。10年物イールドは1%を切る水準に低下

2020/3/5    木

米国では民主党の予備選でバイデン候補が14州中10州で勝利をおさめ株価は4%以上上昇。ヘルスケア関連の指数は5.8%の上昇。30年のモーゲージレートは7年来の低水準にまで下落。小売りのDollar Treeは売り上げ・利益の予想が芳しくなく3.6%株価下落。欧州市場では、コロナウィルス拡散の懸念と各国の景気刺激への期待が相殺され、公益。テレコムなどのディフェンシブな銘柄を中心に市場は上昇。ECBは金利を現在のマイナス0.5%から、さらに、0.1%引き下げるとみられている。中国当局がコロナウィルス対策に薬を使用すると公表したスイスのロッシュは3%以上値を上げる。イタリアでは政府が新たな緊急措置を行うと明言し株式指数は0.9%上昇

2020/3/6    金

欧米市場では、各国の中央銀行の対策の効果よりコロナウィルスによる経済的な損失が大きいと判断され、市場は下落した。欧州市場では、旅行・レジャー関連が続落したほか、BHP Biliton、Rio Tintoといった鉱業大手がそれぞれ6%、7%値を下げ大きく下落。英国では航空会社のFlybeが破綻。ドイツでは自動車部品のContinentalが2019年に12億ユーロの赤字を計上し12.4%株価下落。米国市場でもコロナウィルスが拡大し、主要株価指数は3%以上の下落。10年物イールドはさらに下落し、金利に感応度の高い金融株も大きく下落。JPモルガンは4.9%、バンクオブアメリカは5.1%の下落。アメリカン航空は13.4%株価下落

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2月第5週の市況

2020/2/24    月

コロナウィルスに対する懸念と米国でのサービス部門の購買担当者指数が低下し欧米の株式市場は軟調な展開になった。米国では、マイクロソフト、Amazon、アップルなどが2%以上の下落となり、VIX指数も上昇。フィラデルフィア半導体指数は3%以上の下落。Dropboxは収益見通しが堅調で株価は20%上昇。T-Mobileとの合併でソフトバンクの出資比率が下がるSprintは6%上昇。T-Mobileは0.6%の下落。欧州市場では自動車関連が2%近くの下落となり、ドイツのDAXも0.6%下落。AMS、STMroelectoronics、ASMLなどのIT関連も1%前後の下落

2020/2/25    火

米国では株式市場が軟調。民主党の大統領候補サンダース上院議員がすべての国民にMedicareを適用するように主張し、ヘルスケアのセクターは7%の下落。大手のユナイテッドヘルスケアは7.6%、Centere Corpも9.4%下落。欧州市場では、イタリアでコロナウィルスの死亡者が6名観測され株式市場は5.4%の下落。2016年6月のBrexit決定以来の大幅な下落となった。Easyjet、エアフランス、ルフトハンザ、ライアンエアーなどが少なくとも7.4%値を下げる。ドイツではIfo指数が予想外に上昇したが、株式指数のDAXは4%下落

2020/2/26    水

米国市場では、コロナウィルスの拡散への懸念からダウとSP500が3%以上値を下げた。10年イールドは1.332%に下落史上最低の水準。30年イールドも史上最低。欧州市場でもコロナウィルスへの懸念から市場は軟化。VIX指数は引き続き上昇。中国便を4月まで運航停止にしたデルタが6%下落するなど航空株がセクターとして5%以上値下がり。マリオットは8%、トリップアドバイザーは4.7%下落。ドイツのDAXは1.9%、イタリアのFTMIBは1.4%値を下げた。昨日に引き続き航空関連が値を下げたほか、銀行や保険が大きく値下がり。ドイツのコメルツバンクは5.8%の値下がり。また、ドイツの車部品のLeoniも6%値を下げ、英国のエンジニアリング会社のMeggittはコロナウィルスとボーイング737MAX問題で5%値下がり

2020/2/27    木

米国市場はコロナウィルスへの警戒感から株価下落したが昨日まで程ではなくなった。エネルギー関連が3%と大きく下落したが、テクノロジー株は0.4%の上昇。取引量は多くなっている。イールドは引き続き下落し史上最低を更新。米国とドイツ当局はコロナウィルスのパンデミックに警戒するよう伝える。欧州市場では、引き続きコロナウィルスへの警戒感から市場は4か月来の低水準に下落。旅行、金融、化学、テクノロジーの各セクターは3~4%下落。英国の酒造メーカーDiageoは利益の減少を予想し3%株価下落。フランスの食品メーカーダノンも、2020年の減収減益を公表したが株価は1.4%上昇

2020/2/28    金

欧米市場で、コロナウィルスの懸念が拡大し、株価は大きく下落。米国市場では、SP500が4.4%、NASDAQが4.6%と大きく下落。一方で、市場ボラティリティに連動するVIX指数はさらに上昇。航空関連株の指数は5.7%値を下げ、中国の関連の深いフィラデルフィア半導体指数も4.7%下落。マイクロソフトはサプライチェーンの崩壊からPCビジネスが影響を受けると公表し株価が7%下落。3Mはパンデミックにより利益を被るとして株価が0.8%上昇。欧州上でも株価は下落。中国や香港のウェイトの高いスタンダード・チャタード銀行は3.7%値を下げ、ベルギーのビール大手InBevは2020年の成長予想を下方修正し8%株価下落。さらに、旅行・レジャー関連の指数は3.2%の軟化

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