4月第2週の市況

2020/4/6    月

米国では雇用統計が公表され、3月の非農業就労人口が約70万人減少し、失業率は0.9%上昇して4.4%となった。特に、レジャー・ホテル関連で約46万人の雇用減となった。米国株式指数はおおむね1.5%程度低下した。原油についてロシアとサウジの間で生産減で歩み寄りが見られたことから、エネルギー分野は上昇したが、公益関連は3.6%値を下げ、素材や金融関連も2%以上の軟化となった。欧州市場では、エネルギー関連は昨日の上昇分を吐き出す下落となり、ヘルスケア関連が上昇したものの、大手行の配当が中断される中、銀行株が2%以上下落した

2020/4/7    火

米国市場ではニューヨーク州の死亡者数が減少し、コロナウィルスの収束への期待から市場は上昇。主要3指数は8%以上の値上がりとなった。すべてのセクターで上昇したがテクノロジーと公益部門は8%以上上昇。銀行師数も8%以上値を上げた。ボーイングは19.5%の値上がり。Zoomは情報漏洩の問題から4.1%値を下げた。欧州市場ではドイツでコロナウィルスによる全国のロックダウンが解除されるのではという期待感から株式市場は上昇。5.8%値を上げた。特に、中心産業の自動車が9.5%の上昇。その他の欧州地域は5%以下の値上がり。欧州のリスク指数は最高値を示した3月中旬から比べて半分以下に下落

2020/4/8    水

米国市場では当初は全米各地のホットスポットでの患者数が落ち着いてきたことから株式市場は上昇したが、原油価格の下落のため、最終的には値下がりとなった。全米企業の第1四半期の利益は6.4%の減少となると予想されている。エクソンモービルは、多年度にわたるLNGや深海での原油採掘投資を抑制し1.9%株価は上昇。Haribburtonは労働者を解雇して1.6%上昇。欧州市場ではドイツ市場がけん引して上昇。スペインやイタリアでも2%以上の値上がりとなった。英国の映画館運営のCineworldは10か国787か所の映画館の閉鎖と配当の停止等を決め、株価が49%上昇

2020/4/9    木

米国ではサンダース上院議員が民主党の予備選から撤退し、ユナイテッドヘルスケア(8%)やAnthem(10.3%)などが値を上げた。トランプ大統領がコロナウィルスの感染者数がピークに近づきつつあるとコメントし、ニューヨーク州のクオモ知事は対策が効果を上げ始めているとコメント。エネルギー関連では、OPECの生産調整により原油価格が上昇し、株価も上昇。欧州市場では、ユーロ圏の金融相会合で効果的な支援策を打ち出せるかが焦点になっており、市場はほぼ横ばい。エネルギー、保険、鉱業、銀行などが値を下げた。英国の保険大手、Direct LineやAvivaは自社株買いの中止や配当の中止を公表し、それぞれ、7.9%、4.9%の値下がりとなった

2020/4/10    金

米国では、Fedが従業員10000人以下の企業に対して4年のローンを提供するスキームを公表し、併せて、地方の州や市の債券を買い上げるプログラムを公表。市場は金融株を中心に値上がり。JPモルガンは9%の株価上昇。ハイイールド債なども価格が上昇し、不動産や公益株といった分野でも4%以上株価上昇。OPEC等が減産に踏み切ったが、実需の減少ほど減産していないとみられ、原油価格は下落。欧州市場でもFedの新しいプログラムが好影響を及ぼし、フランスやスペインでコロナウィルス関連の統計が改善したこともあり、市場は上昇。Cineworldは昨日に続いて、コストを抑えたことが評価され、27%株価上昇。ドイツのSAPは顧客の注文が保留になることが多く、通年の収益見通しを引き下げたが、株価は5%弱上昇

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4月第1週の市況

2020/3/30    月

欧米市場で再び市場は下落。英国のジョンソン首相がコロナウィルスに感染していることが判明しFTSEは5.3%下落。米国市場ではムニューシン財務長官が航空産業に対する支援は補助ではなく返済が必要は貸付になるとコメントし、デルタ、アメリカン、ユナイテッドなどの航空会社は4~8%程度軟化。ボーイングも10%値下がり。イールドが低下しているため銀行株が下落し、エクソンモービルやシェブロンなどの石油大手も6%程度値下がり。欧州市場でも、銀行と石油・ガスのセクターが値下がり。フォルクスワーゲンは、CEOがパンデミックが収束しなければ雇用調整を行うと発言し7.3%株価下落

2020/3/31    火

米国では先週にトランプ大統領が自宅待機要請を出したが、同時に、2.2兆ドルの支援策を打ち出し、Fedは金融緩和に踏み切ったことが好感されて市場は上昇。ただし、JPモルガンは、米国のGDPについて第1四半期は10%、第2四半期は25%の下落になると試算を公表。原油価格が18年ぶりに20ドルを下回ったエネルギーセクターは唯一マイナスとなった。コロナウィルスのワクチン開発関連でジョンソン&ジョンソンとアボット・ラボラトリーは、それぞれ、4%、10%の値上がり。欧州市場では株式市場は低迷した。ECBが銀行に対して配当の支払いの停止を要請し、銀行株は2.7%の低下となった

2020/4/1    水

四半期が終了して米国市場では、ダウは四半期で23%下落し、1987年以来最悪の四半期になった。SP500は幾分下落幅が小さく、NASDAQはもう少し小さくなった。資金豊富なマイクロソフトなどのIT企業が安値狙いの投資家に買われたためである。ボーイングは50%以上値を下げ、シェブロンやエクソンモービルといった石油大手も40%ほど値を下げた。原油の指標となるWTIは70%弱値を下げている。欧州市場では、イタリアのコロナウィルス発症者数が低下して、独伊の市場でプラスになったが、四半期ベースでは18年来の悪い数字になった。ノキアタイヤはフィンランド政府が出資比率を引き上げたために18%の値上がり

2020/4/2    木

米国では、ISMが49.1%と下落幅は予想以下であったが、生産、新規受注、雇用で後退があった。さらにADPが公表した民間部門新規就労者数は27,000人の減少と2017年9月以来の減少となった。セクター別では不動産や公益といった高配当が売りの株式が高配当が維持できなくなるとの見方から6%以上の値下がりとなり、市場全体でも4%以上の下落となった。ユナイテッド航空やカーニバルは、それぞれ、18.7%、33%と大きく下落。欧州市場でも株式市場は3%程度の下落となり、HSBC、サンタンデール、ロイズなどの銀行株が大きく値下がり

2020/4/3    金

原油価格についてトランプ大統領がロシアとサウジに1日当たり1000~1500万バレルの減産を求めたことから原油価格はリバウンド。欧米で先物価格が20~25%程度上昇。エネルギー関連の株式も大きくリバウンド。米国ではOccidential Petroleumが19%値を上げ、Aparche Corpやハリバートンも10%以上の値上がり。欧州ではロイヤル・ダッチ・シェル、BP、Totalが3ないし6%の上昇。米国市場は、新規失業保険給付申請者が増加したが株式市場は上昇。ボーイングはペンシルバニアでの製造を一時中止し、従業員に対して早期退職の募集を始め、5.7%の値下がり。  

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トレンド・アロケーション・オープンの投資戦術と資産運用の推移⇒一歩先の視点

コロナウィルスの影響でリスク低減型のファンドがどのような投資戦術をとって、どのような成果を出したのか、また、将来どうなると見込まれるのかについてブログに描きました。