図1.9を参考にして、松永家の支出を見積もってみましょう。
表1.1 毎月の支出の見積もり
表1.1 にあるように松永様の自宅はマンションとし、すでにローンはないものと考えます。毎月の支出は22 万円ということになります。
ところで、正彦様がなくなった後は、支出金額が大きく変わることが予想されます。そこで、表1.2 のように、単身の時期の費用も見積もることにしましょう。
表1.2 単身の時期も含めた毎月の支出の見積もり
<つづく>
キャッシュフロー表、シニアライフ、相続、資産運用、投資信託、生命保険
のレポートを11月3日に配信しました。今月のレポートには、ピックアップファンドとして、「女性活躍応援ファンド(愛称:椿)」を掲載させていただきました。レポートに書かせていただいたことにプラスアルファして紹介しておきます。
このファンドは、日本株式を主要な投資対象としに投資するタイプのアクティブ運用ファンドです。テーマ型ファンドになっており、女性の活躍が期待できる企業や女性関連の商品・サービスを提供する企業に投資することを投資方針にしています。ファンドは、ファミリーファンド方式で運用されていますが、直近の決算における純資産額は、このファンドの純資産額とマザーファンドの純資産額に大きな差異はありませんので、ほぼこのファンドが単独で運用されていると考えてよいでしょう。
分配金については設定来1万口当たり2600円の分配金を支払っています。基準価額の水準を勘案して分配金を支払うと定めがありますから、運用が好調な時には分配金が支払われると考えるとよいでしょう。
このファンドは、「R&Iファンド大賞」において2年連続、優秀ファンド賞(国内株式部門)、最優秀ファンド賞(国内ESG部門)を受賞したファンドです。販売会社も多岐にわたっており、SMBC日興証券、伊予銀行、信用金庫、GMOクリック証券などが販売会社に名前を連ねています。
購入時手数料の上限は2.2%です。購入時手数料の上限は高い設定です。信託財産留保額はありません。信託報酬は1.595%ですから、アクティブ運用の株式ファンドとしては少し高めの費用設定になっています。
運用スタイルについて「ボトムアップアプローチ」を標榜していますので、ポートフォリオは銘柄選択の結果と考えるのがよいでしょう。日本株式に投資するファンドですので、ほぼ100%日本株式に投資しています。コーセー、ZOZO、ビジョン、花王などが主要投資対象になっています。総じて、中小型株・グロースに分類される銘柄に投資する傾向があるようです。
ファンドにベンチマークは設定されていませんが、月次レポートでTOPIXを参考指数として挙げていますので、実質的にはTOPIXと比較するとよいでしょう。設定来のパフォーマンスをシャープレシオと情報レシオで測ると、シャープレシオは0.65、対TOPIXの情報レシオは0.89といずれも素晴らしい数値になっています。アクティブ運用ファンドとして、そして、ESG投資ファンドとして評価を受ける理由が理解できます。ただし、中小型銘柄が中心ですので、リスク(値動きの幅)はTOPIXより大きくなっています。
月次レポート等でポートフォリオを確認すると、小型株の割合が6割弱に達しており、業種別でみると、サービス業、情報・通信業で約7割を占めています。
目論見書等に記載のある運用方針と資産運用の結果なのですが、このポートフォリオの運用成績が良かったのは市場環境が良かったことも一因だと思われます。
株式市場の運用環境が思わしくなくなったときに、市場よりも大きく値を下げる可能性があることがこのファンドのリスクのように思われます。
そういったリスクを認識して投資できている人はどの程度なのでしょう。