8月第2週の市況

2023/8/7    月

米国市場では、アップルが販売の低下が続くと予想を公表し株価は4.8%下落。一方、Amazonは楽観的な第3四半期の見通しを公表し株価は8.3%上昇。労働統計は18.7万人の就労者でほぼ前月と同じで予想を下回ったが、賃金の上昇は堅調。イールドは低下。Amazonのクラウドサービスが好調であったのでマイクロソフトやSnowflakeなどの同業他社も値を上げた。株式市場は全体としてみれば主要3指数ともに値下がり。欧州市場では、フランスのクレディ・アグリコルが好調な四半期決算を公表し株価が6.1%上昇。イタリアの公営銀行のMonte dei Paschi di Sienaも第2四半期の決算が予想を超えて株価が2.8%上昇

2023/8/8    火

米国市場では投資家が木曜日の消費者物価指数の公表の前にポジションを取ったことから株式市場は上昇。アップルは先週公表された販売減速に対する不安から値を下げたが、MetaやAlphabetは値を上げる。バクスシャーハザウェイは保有する保険会社株の値上がりから好業績を公表し株価は3%以上上昇。米国のイールドカーブは、金利のソフトランディングを見越して急勾配化。欧州市場では、独、米、中国の市場で長期イールドが上昇しそうなことを受けて市場は少し上昇。欧州最大の銅生産の Aurubis AG は今年の見通しが堅調であることを繰り返したにもかかわらず株価は9.5%の下落。防衛関連ではイタリアのレオナルド、英国のMelroseが3%前後値を上げた

2023/8/9    水

米国市場では、ムーディズがバンク・オブ・ニューヨークメロン、USBancorp、ステートストリートなどを含む中小の銀行10行について格付けの引き下げ行ったことから広く売りが入り市場は値を下げた。ゴールドマンサックスやバンクオブアメリカなども値下がり。素材やテクノロジーのセクターも値下がり。デンマークのNovo Nordiskは肥満薬が心臓病のリスクを低下させると公表し株価が上がったほか、Eli Lillyは四半期利益が予想を超えたこともあり株価上昇。欧州市場では、イタリア政府が節税効果のある商品に関する利益について銀行の課税を強化することを打ち出し、銀行株は値を下げたこともあり、市場全体も値下がり。米国での銀行株の格下げもあり、ユーロ圏全体の銀行指数は3.5%値下がり。中国の輸出入が7月に予想以上に下がったことから、鉱業株も値下がり

2023/8/10    木

米国では、木曜日のインフレ統計の公開を前に、市場ではFedが次期会合では利上げを行わないと予想されている。市場では、バンクオブアメリカやウェルスファーゴなどの大手行が値下がりし、株式市場は下落。原油価格は値上がりしたので、エネルギー株は値上がり。カジノ運営のPenn Entertainment’sはウォルトディズニーのESPNとスポーツくじの事業を立ち上げたことから、株価が9.1%上昇。ウォルトディズニー株はわずかに下落。欧州市場では、銀行部門への課税を強化することを打ち出していたイタリア政府が軟化し、銀行株がリバウンドして1.5%上昇し、市場全体も値上がり。石油・ガスセクターに関しては2.3%上昇。ドイツのフードデリバリーのDelivery Heroは通年の売り上げ予想を上方修正し4.7%の株高

2023/8/11    金

米国では7月のインフレがコア指数で年率4.7%の上昇となり予想していたより低い数値になった。市場ではFedが来年早々に利上げを停止するのではとの観測から当初は1%以上値を上げたが、最終的には小幅な値上がりにとどまった。セクター別ではコミュニケーションサービスが値を上げたが、不動産と産業は値を下げた。ウォルトディズニーは予想を超える四半期利益を計上し4.9%の値上がり。米国上場のアリババは四半期の売り上げが予想を超え、センチメントが改善したことから4.6%の株高に。欧州市場でも米国の消費者物価指数の上昇が緩やかであったことから、Fedの利上げが早期に止まるとの期待感から、株式市場は上昇。中国が団体旅行の解禁をしたことも好影響。LVMHは3.4%の株価上昇。旅行・レジャー指数は1.5%上昇

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8月第1週の市況

2023/7/31    月

米国ではPCE指数が6月に顕著に減速(対前年比3.0%)し、市場が利上げの終焉が近いと予想したこともあり、株式市場では主要3指数がいずれも上昇。インテルは業績・予想ともに堅調で株価が6.6%上昇。同業他社のNvidia、Marvell Technologyも値を上げた。P&Gも業績が予想を超えたために株価が2.8%上昇したが、フォードは電気自動車の開発費を抑える計画を公表し、株価は3.4%の下落。エクソンモービルは四半期利益が半分以上減少し株価は1.2%下落。欧州市場では株価は下落。ドイツではインフレが下落する兆候を見せているが、経済成長も予想を下回った。スペインではインフレは予想以上の上昇となった。エルメスは第2四半期の業績が好調で株価は3.9%上昇。AstraZenecaも売上・利益ともに予想を上回ったために株価が3.3%上昇

2023/8/1    火

米国市場では主要3指数はいずれもわずかに上昇。エネルギー株が2%と大きく上昇し、11のセクターのうち8セクターで値上がり。金融サービスのSoFi Technologiesは四半期の売上が予想を超えたために株価は19.9%上昇。半導体のON Semiconductorは第3四半期の売上が市場の予想を超えると見積もり、株価は2.5%上昇。Adobeはモルガンスタンレーが評価を引き上げたために3.3%上昇。欧州市場では7月のインフレ上昇が5.3%と前月を下回ったことや、ヘルスケア株が市場をけん引したことから市場は上昇。英国上場のHarbour Energyは英国政府が北海での新たなライセンスを交付したことから1.2%上昇。ヘルスケア株では Novo Nordiskがドイツで減量薬のWegovyを発売開始し3.4%株価上昇

2023/8/2    水

米国市場ではSP500とNASDAQは値下がり、ダウは値上がりとなった。第2四半期の増益を報告したキャタピラーが8.9%値を上げた。Uberは第2四半期の売上が予想に達しなかったことから株価は5.7%下落。コロナ関連の売上が落ちて四半期の売上が市場の予想以下となったファイザーも1.2%値下がり。新規受注が回復したが、雇用が下落するとみられているため、ISMビジネス指数は弱い水準で横ばい。イールドが上昇したことで、AmazonやTeslaといったMegacapは値を下げる。欧州市場では、自動車、金融、鉱業などのセクターが値を下げ市場全体も値下がり。ドイツの株価指数DAXはユーロ圏の工業活動が縮小したことを受けて、史上最多い姉の水準から下落

2023/8/3    木

米国ではフィッチが米国をAAAからAA+に格下げしたこと、半導体のAMDが第2四半期の売上・利益ともに前年を下回ったことから株価が7%下落したこともあり、主要3指数はいずれも下落。NASDAQが2%の下落と最も大きかった。Nvidia、Marvell Technologyなどの半導体の他社も株価は大きく下落。スターバックスは米国での売り上げの伸びは予想以下となったが、第2四半期の利益は予想を超え、株価は1.2%の上昇。ADPの雇用統計では6月より就労者数は下落したが、予想より多い数となった。欧州市場でも、米国の格下げが影響して、株式市場は下落。ドイツでは、株価指数のDAXは上昇。ライバルのボーダフォンが1&1とローミングの締結をしたことを公表したためTelefonica Deutschlandは17.9%の株安に

2023/8/4    金

米国市場では、方向性のない取引の中、ダウとSP500がわずかに下落、NASDAQがわずかに上昇した。イールドは11月以来の最高となる水準に上昇した。11のセクターのうち8セクターが値を下げたが、金利感応度の高い公益と不動産は、それぞれ、2.3%、1.4%の値下がり。スマートホン半導体大手のQualcommは見通しが芳しくなく株価は8.2%下落した。利益率が大きく下がったPaypalは12.3%株価下落。欧州ではイングランド銀行が予想とおりの利上げを行い英国株式は値下がりとなったが、欧州の市場も3週間来の低水準に値下がり。半導体のInfineonは予想を下回る見通しを公表し株価は9.3%下落。その他の半導体関連も値下がり。ドイツのルフトハンザは需要の回復を見越して見通しを引き上げたが、市場ではコストが利益を圧迫すると見て株価は5.5%の下落

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