2月第4週の市況

2024/2/19    月

米国では、サービス価格の上昇が原因となって生産者物価指数が対前年比0.9%増と予想以上の増加となり、Fedの利下げ予想を打ち消す形となり、株式市場は下落。Metaは2.2%株価が下落し、そのほかのメガキャップも値を下げてコミュニケーションサービスセクターは値下がり。AI関連が好調な半導体製造機器のApplied Materialsは第2四半期の業績が予想を超える見込みとなり、株価は6.4%上昇。欧州市場では鉱業部門がけん引する形で、株式指数は上昇し2年来の高値を更新。独仏の市場では前日に引き続き史上最高値を更新。小売販売が堅調であった英国では、株式指数のFTSEが1.5%増と他の地域より抜き出て上昇。フィンランドの鉱業関連機器製造のMetso Corpは堅調な第4四半期の業績を公表し、さらに、明るい見通しも公表したことから株価は9%上昇。決算が好調だった英国の銀行NatWestも7.1%増となった

2024/2/20    火

米国市場は休場。世界的に薄商いとなった中、早期の利下げの期待感が後退し、春節明けの中国市場は緩やかな上昇にとどまった。欧州市場では独仏市場が下落したものの、市場全体としては上昇。米当局からがん製薬の認可を受けたアストラゼネカは3.2%株価上昇。中国が中期金利を据え置いたことから銅価格が下落し、基礎資源関連は下落。フランスはGDP成長の予想を引き下げ、ドイツの中央銀行は外需の減少に伴いドイツ経済が後退期に入った可能性があるとコメント

2024/2/21    水

米国市場では、Nvidiaが6%近く値を下げ、フィラデルフィア半導体指数も2.5%低下し、株式市場全体も値下がりした。また、AI関連で数週間で値を上げていたSuper Micro Computerが7%株価が下落した。一方で2025年の利益が予想を超える見通しになり、配当を9%にすると公表したウォルマートは3.9%株価上昇。欧州市場では基礎資源やエネルギーといったセクターが値下がりして、株式市場全体も値下がり。中国経済の成長が限定的で銅価格が抑えられていること、原油価格も低迷していることが原因。ソフトウェア会社のTemenosが2024年の利益成長の鈍化を予想し、株価が5.6%低下し、テクノロジーセクター全体も値下がり

2024/2/22    木

米国市場では、SP500もダウも少しだけ値上がり。Nvidiaは第1四半期の売り上げが予想を超え、株価は市場終了後6%上昇。Fedが公表したFOMCの議事録では多くの理事が早期の利下げに対する警戒感を示していることが判明。市場では6月前にFedが利下げに踏み切ることはないと見ている。サイバーセキュリティのPalo Alto Networksは第3四半期の売上が予想以下となり28.2%の株安になり、同業のFortinetなども値下がり。欧州市場では、HSBCが中国の銀行関連で30億ドルの積立金を計上したことから、2020年以来の最大の下落幅となる8.4%下落し、銀行部門も値を下げ、市場全体も値下がり。フランスのプリペイド式のバウチャーを取り扱うEdenredはイタリアの部門が当局の査察を受けたことから株価が11.5%下落。 Fresenius Medical Careはドイツにおける人工透析患者の減少が予測されることから株価が5.5%下落。鉱業株のGlencoreは減益と配当の引き下げを報告し株価が0.8%下落し、同業のリオティントも減益となり1.5%の株安

2024/2/23    金

米国市場ではダウとSP500が史上最高値を更新し、NASDAQも史上最高値にわずかなところまで上昇。NvidiaはAI関連の需要増で収益が約3倍になり株価は16.4%上昇。セクター別ではテクノロジーが4.4%増と大きく値を上げた。AI関連で恩恵を受けるAdvanced Micro DevicesやSuper Micro Computerもそれぞれ、4.2%、32.9%と値を上げた。半導体製造向けのソフトウェア会社Synopsysも予想以上の利益と見通しを公表し、株価は6.9%上昇。Alphabet、マイクロソフト、Metaなども1.1%~3.9%値を上げた。欧州では、日本の日経平均が史上最高値を更新するなどの世界的な株高の影響を受けて、株式市場は上昇。ドイツの半導体機器BESI semiconductorはAI関連の需要のおかげで四半期の目標を超えることを公表し株価は4.9%上昇。Nestleはオーガニック関連のセールスが予想以下となり、また、値上げにより消費者が他ブランドに流出したことから株価は4.9%下落

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2月第3週の市況

2024/2/12    月

米国では12月の消費者物価が予想以下の上昇となったこと、Nvidiaなどのメガキャップが上昇したこともあり、SP500は2回目の5000超えとなり、NASDAQは16000を超えた。NvidiaはAI関連向けのカスタマイズ化された半導体のユニットを作成すると公表し3.6%株価上昇。マイクロソフト、Amazon、Alphabetなどがけん引して市場は上昇。ペプシコは、相次ぐ値上げが需要を押し下げ、第4四半期の収益が予想以下となったことから株価下落。Pinterestも第1四半期の収益予想が大きく下回る見通しとなり株価下落。欧州市場はイールドが上昇する中、株式市場は幾分下落。フランスの化粧品会社ロレアルはアジア地区での販売不振から、収益成長が予想以下となり、株価が7.6%下落。BNPパリバはブローカーからの評価引き下げのため株価2%下落。デンマークの医療機器会社Coloplastは第1四半期の業績が予想以上となり株価は9.7%上昇

2024/2/13    火

米国市場では、市場は幾分低下した。AI関連で堅調なNvidiaは0.1%株価が伸び、株価が1%下落したAmazonの時価総額を超えた。小売り株中心のRussell2000は上昇。Diamondback Energyは、Endeavor Energy Partnersを260億ドルで買収し、株価が9.2%上昇。Joby AviationはUAEで電気エアタクシーサービスを立ち上げることで合意し、株価は6.6%上昇。欧州市場では、市場が堅調だった米国の前場に連動して株価は上昇し2年来の高値となった。不動産や小売りといったセクターが市場をけん引。イタリアの靴・革製品のTod’sは、プライベートエクイティから買収提案を受け株価が18.4%上昇

2024/2/14    水

米国市場では、消費者物価指数が予想より高い水準であったことから、主要株価指数は下落し、ダウは11か月来で最大の1日の下落となった。金利感応度の高い、マイクロソフト、Alphabet、Amazon、Metaなどが1.6%-2.2%の下落となった。Micron Technologyなどの半導体関係も安く、フィラデルフィア半導体指数は2%の下落。小型株中心のRussell2000も4.3%と大きく下落。欧州市場でも、米国の消費者物価指数が予想以上に高かったことから、Fedが利下げを行うという観測が遠のき、ドイツのイールドは2か月来の高水準となった。テクノロジー株は20年来の高値水準から値を下げ、ドイツの半導体製造のSiltronicは年間の販売が16%下落したことから株価は4.1%値下がり。ASML,BE Semiconductor、Infinionなども3-5%値を下げた

2024/2/15    木

米国市場では、LyftとUberが大きく伸びて、株式市場は上昇。Lyftは、利益が予想を超え、2024年に初めてプラスのキャッシュフローを達成する見通しとなり株価は30%上昇。Uberは70億ドルの自社株買いを公表し12%株価上昇。セクター別では産業とコミュニケーションサービスが上昇。欧州市場では、英国のインフレ統計が予想以上に緩やかだったことから、イングランド銀行の早期の利下げに期待感が高まり、好調な企業業績と相まって株式市場は上昇。2023年の第4四半期のGDP成長率は対前年比で0.1%増となった。セクター別ではテクノロジーがリバウンドしたが、鉱業は下落し4か月で最低の水準となった。Delivery Heroは株価は19.6%上昇し、2019年12月来の高値となった。Heinekenは2024年の利益が予想を大きく下回るとコメントし、株価は6.4%下落

2024/2/16    金

米国では12月の小売り統計が予想以上に下落し、Fedの早期の利下げに期待が膨らむ中、株式市場は上昇した。Alphabetは投資会社が投資を縮小したため株価が2.5%下落。バクスシャーハザウェイが投資比率を下げたアップルも1%株価下落。不動産会社のCBRE Groupは利益が予想を大きく上回り、株価は9%上昇。最近調子が悪かった、公益、素材、エネルギーといったセクターが値を上げた。欧州市場では、堅調な企業業績を背景に、独仏で史上最高値を更新した。コメルツバンクはここ15年で最大の利益を計上し5.5%株価上昇。自動車会社のStellantisは30億ユーロの自社株買いプランを公表し株価が5.5%上昇。そのほか自動車株全体でも6.5%上昇

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