5月第2週の市況

2025/5/5    月

米国市場では、公表された雇用統計で新規雇用者数が予想を超えて17.7万人増となり、また、米中の関税戦争に緩和の兆しが見えていることを踏まえ、主要3指数はいずれも1.5%前後の伸びとなった。Appleは今四半期関税の影響で9億ドルの損失が生じると公表し、また、100億ドルの自社株買いプランを縮小させると公表したことから、株価は3.7%下落。Metaは4.3%、Nvidiaは2.6%株価上昇。エクソンモービルはガイアナでの石油・ガスの生産が収益に貢献し増益となったが、株価はわずかに上昇したのみであった。欧州市場でも、米国の堅調な雇用統計と関税問題の緩和を受けて株価上昇。ドイツのDAXは2.6%の株価上昇。オランダのINGは予想を超える利益を計上し、株価は7.4%上昇。同様に収益が堅調であったドイッチェバンクも株価が6%値上がり。石油メジャーのShellは減益となったもののアナリストの予想を超えたために株価は2.1%上昇

2025/5/6    火

米国市場では、主要3指数はいずれも下落。OPEC+が増産ペースを上げる決定をしたため原油価格が下落し、エネルギーセクターは2%値下がり。バフェット氏がCEOからの退任を公表したバクスシャーハザウェイは5.1%株価下落。ISMサービス指数は、支払った価格の上昇が大きく、上昇し、トランプ関税の悪影響を示唆する内容となった。欧州市場では、株式は10日連続の値上がりとなった。ドイツのDAXは1.3%上昇したが、フランスのCAC40は0.5%の下落。英国では銀行休日のため休場。保険や航空・防衛といったセクターは1%以上値を上げたが、原油価格が下落したためエネルギーは0.6%下落。ライバルのBPを買収することを検討していると報じられた、オランダのShellの株価は1.9%下落。オーストリアの銀行Erste Groupは、スペインのサンタンデール銀行との合意のもと、ポーランドの銀行Santander Bank Polskaの49%とSantander TFIの50%を買収すると公表し、Erste Group株は6.7%上昇

2025/5/7    水

米国市場では、米中の動きに材料が乏しかったことと、水曜日のFedの会合待ちの中、株式市場は値を下げた。3月の財・サービスの貿易赤字は拡大。トランプ関税の行方が不透明な中、自動車大手のフォードは2%以上株価上昇。AIデータ関連のPalantir Technologiesは、年間収益予想を引き上げたが、市場の高すぎる期待には届かなかったため、株価は13%の値下がり。英独での業績が大きく落ち込んだTeslaは、株価が2%以上下落した。ドイツでメルツ氏が2回目の投票で首相に選任され、ドイツ市場は当初大きく値を下げていたがメルツ氏の専任の後、マイナスを幾分取り戻した。欧州市場で見ても株式は値を下げた。Novo Nordiskが4%株価を下げたためにヘルスケアセクターは1%下落。第1四半期に予想外に利益を計上した、再生エネルギーのVestasは8.9%株価上昇。第1四半期の業績が好調であったドイツの小児透析のFresenius Medical Careは5.1%値を上げた

2025/5/8    木

米国市場では、上下動を繰り返したが、Fedが金利の維持を決めると、最終的に主要3指数はいずれも上昇。Fedは金利の維持は決めたがインフレの懸念と景気減速の懸念を指摘。トランプ大統領は中国に対する145%の関税は撤回するとコメントし、米中の関税戦争の終息への期待が膨らんだ。AppleがAIベースのサーチエンジンを公開したことから、競合関係にあるGoogleの親会社Alphabetは7%以上株価下落。Fedの政策会合前に市場が終了した欧州市場では、企業業績と米国の政策金利の行方を検討しながら、市場は値を下げた。3月の域内の小売販売が予想以上に下落したことで小売株が2%下落し、市場の下落をけん引した。米国のFDAがプラサード氏を主席ワクチン幹部に任命したことから、 AstraZeneca、GCK,Sanofiなどのヘルスケア関連が1.8%ないし4.3%値を下げた。一方でNovo Nordiskは第1四半期の利益が予想を超え、株価は1.3%上昇

2025/5/9    金

米国では米英で関税合意がまとまり、トランプ大統領が米中協議の進展をにじませたことを受けて、株式市場は上昇。また、ロールスロイスの航空機エンジンが課税対象から外れたことで、デルタ航空株は7.2%上昇。また、英国がボーイングの航空機を100億ドル購入することも公表され、ボーイング株は3.3%株価上昇。主要3指数はいずれも上昇したが、中小型株中心のRussell2000が、主要3指数以上に値上がり。英国のARMの米国預託株は第1四半期の利益が予想以下となったことから株価は6.2%下落。欧州市場でも米英の関税合意を受けて、株式市場は値を上げた。ただし、英国のFTSEは、イングランド銀行の利下げを受けて、値下がり。Rheinmetallはドイツ、ウクライナなどからの需要が増加したことから、業績が2025年の予想を超えることを公表し、株価は4.1%上昇。そのほか、Renk、Thyssenkrupp、Hensoldt’sなども株価上昇

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4月第4週の市況

2025/4/21    月

欧米市場は休場

2025/4/22    火

米国では、トランプ大統領がパウエルFRB議長に対して激しい非難を浴びせたことから、主要3指数はいずれも多くく値を下げた。特に、マグニフィセント・セブンと呼ばれる大型株の下落からNASDAQが最も大きく下落。セクター別では一般消費財とテクノロジーが最も下落した。Huaweiが中国の顧客向けにできるだ早くAI関連の半導体を大量供給することを計画している報じられ、Nvidiaは4.5%株価下落。Teslaは廉価版モデルの生産が遅延していると報じられ株価は5.8%下落。欧州市場はイースター・マンデーで休場

2025/4/23    水

米国市場では、四半期決算の集中し、ベッセント国務長官が米中の関税戦争の鎮静化に期待を示したことなどから、値を上げた。トランプ大統領は2026年5月までの任期のパウエルFRB議長の解任を含めた非難を続けている。3Mはオーガニック製品が好調だったこともあり四半期決算の業績が予想を超え、株価は8%上昇。新しいデータセンターへの投資を保留にしていると発表したAmazonの株価は4%上昇。欧州市場では、フランスのロレアルが第1四半期の売り上げが予想を超えたことを公表し株価が6.3%上昇。金融や金属資源の価格高騰により基礎資源といったセクターが値を上げ、市場全体も幾分値を上げた。IMFは米国の関税を理由に米中ほかの国々の成長予想を下方修正。スイスの保険会社HelvetiaとBaloiseは、合併する計画を公表し、株価はそれぞれ2.6%と4.7%上昇。ライバルのEli Lilly’sが減肥薬の実験に成功したことから、Novo Nordisk は株価が7.4%下落

2025/4/24    木

米国市場では米中関税戦争の緩和の兆しから、株式主要3指数はいずれも上昇。特に、NASDAQが上昇した。Teslaは第1四半期の利益が70%下落したことを受け、マスクCEOが政権での仕事を大きく減らすと発言し、株価は5.3%上昇。ボーイングは予想していたより多くの飛行機を出荷し、第1四半期の損失が予定より少なく済んだことから株価は6.1%上昇。General Dynamicsは防衛部門で堅調であったが、プライベートジェット部門が芳しくなく株価は3.3%の下落となった。欧州市場では米中の関税戦争が緩和する兆しがあったことで3週間ぶりの高値となった。特にドイツのDAXは3.1%の上昇。ドイツのSAPは第1四半期の業績がアナリストの予想を超え株価は10%を超えて上昇。米中関係の緊張緩和の兆しから銅価格が上昇し、基礎資源セクターも3.3%の大幅な上昇。また、銀行セクターも3.8%の上昇となった。ソフトウェア会社のTemenosは第1四半期の売り上げが予想以下となり株価は7.1%の下落

2025/4/25    金

米国市場では企業決算の動きを見ながら米中の関税戦争のサインを見る展開となり、テクノロジー関連が値を上げ、市場全体も値上がり。特に、AI関連のServiceNow’sが好調な決算であったことからNASDAQが上昇。P&G,ペプシコ、Chipotle Mexican Grill、アメリカン航空などが消費者の動向が見通せないとして業績の見通しを引き下げ、あるいは、公表しなくなった。欧州市場では自動車や素材などを中心に値上がり。フランスのルノーは第1四半期で売り上げが少し伸びたことから株価が4.4%上昇。BNPパリバは四半期決算の内容がまちまちで株価は2.1%下落。フィンランドのNokiaも四半期決算の結果が予想以下にとどまり株価は9.4%下落。一方で、ドイツのアディダスは予想を超える四半期決算となり株価が2.9%上昇

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