8月第3週の市況

2020/8/17    月

米国市場では材料の乏しい市場になった。市場はおおむね横ばい。小売販売高は上昇したが予想以下の水準。工場生産高は予想以上に上昇した。第4四半期に需要が回復すると見積もったApplied Materialは売り上げ予想が市場の予想を上回り3.9%の株高。ドイツのバイオテクノロジー企業Cure Vac BVがNASDAQに上場。欧州市場では、英国が新たに検疫の国を追加したことから旅行関連株が下落し、市場全体も下落。英国のTUI、EasyJet、IAGなどは7%前後の下落。フランスでもエールフランスKLMが5.9%の下落。欧州域内の第2四半期のGDPは史上最大の下落になったことが確認された。ドイツのコンテナ輸送のHapag Lloydは利益がほぼ倍増し株価は10.3%の上昇。ダイムラーは米国当局から30億ドルの査察の費用を求められ株価は1.3%下落

2020/8/18    火

米国ではダウは値を下げたが、SP500は史上最高値付近まで値を上げ、NASDAQは史上最高値を更新。Nvidiaは水曜日に決算を公表するが、アナリストが巣ごもり消費の恩恵を受けるとして予想株価を引き上げ、株価が6.7%上昇。Lowe’sやホームデポも同様の理由から2%以上株価が上昇。Rackspace TechnologyはAmazonが投資を行いと報じられ10%株価上昇。Principia BioPharmaはフランスのSanofiが37億ドルで買収すると報じられ株価が9.3%上昇。欧州市場では、中国の新たな景気刺激策に鉱業銘柄が反応して値を上げる。ただし、英国がフランスなどの渡航に対して検疫を行うようにしたことからIAGが5.3%値を下げ、インターコンチネンタルホテルズも2.4%値を下げた。EasyJetは英国の3つの拠点の閉鎖を公表し4.6%株価が下落。半導体やLVMHなどの高級品銘柄は株価上昇

2020/8/19    水

米国市場では景気刺激策がまとまっていないものの、Amazonやアップルにけん引されて市場は上昇。SP500は史上最高値を付ける。一方、決算で売り上げが好調であったHome Depotは売り上げがピークになったと見込まれ株価は1.1%下落。オンラインでの販売は堅調だったウォルマートも0.9%価格は下落。住宅の新規着工は7月にここ4年で最大の伸びとなった。欧州市場では、米中の緊張の高まりを受けて銀行やエネルギー関連を中心に値を下げる。英国のBHPは年間の利益が4%減となり、市場の予想より悪かったことから2.6%の株安になり、デンマークの宝飾品Pandraは売り上げが5分の1程度に落ち込み7.5%の株安。英国のMark&Spencerは7000人の人員削減印踏み切り、株価は4.9%の下落

2020/8/20    木

米国市場では、Fedが議事録を公開し、コロナウィルスによる不況からの脱出の道のりが厳しい見通しを示す。米国では3つの主要株式指数ともに下落。アップルは時価総額が初めて2兆ドルを超える企業になった。欧州市場では、前日の米国市場の好調さを受けて株価は上昇。英国では海外からの渡航者の隔離期間が短縮され、IAGが7.6%、easyJetが3.3%など航空関連株が上昇。デンマークの海運会社のMaserskは通年の収益予想を上方修正し5.0%株価上昇。ドイツの公益銘柄のRWEはNordexのプロジェクト買収のために新株を発行して株価は4.6%下落

2020/8/21    金

米国市場では、アップル、マイクロソフト、Amazonなどの大手銘柄が上昇し、テクノロジー株中心のNASDAQは史上最高値を更新。ダウもSP500も上昇したが、新規失業保険申請者数は再び100万人を突破。フィラデルフィアのビジネス指数も予想外に下落。インテルは100憶ドルの自社株買いを公表し1.7%株価上昇。L Brandsは四半期で増益となり株価が3.8%上昇。欧州市場では、前日のFedの暗い経済見通しが影響して下落。景気に感応度の高い、鉱業、銀行、自動車などが下落。アントファガスタは四半期のコア利益が22.4%下落し、株価も5.6%下落。インターコンチネンタルホテルズとフランスのAccorは仏紙に合併を報じられ、株価が上昇

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8月第2週の市況

2020/8/10    月

米国市場では、労働統計が公表され176万人の非農業就労者数増であった。6月の数より大きく少ないが、予想は超える水準。民主党と共和党の間でコロナウィルス対策の景気刺激策はまとまらなかった。SP500とダウは横ばい。昨日史上最高値を更新したNASDAQは値を下げる。T-Mobileは月間の契約者数が堅調で、AT&Tを抜いて全米第2位になった。株価は6.5%上昇。Uberはコロナウィルスのロックダウンの影響から需要が回復せず5.2%の値下がり。トランプ大統領が、中国のメッセージアプリのWeChartと動画シェアアプリTikTokを禁ずると発言したことから、Baidu、Alibabaなどの中国系企業が値下がり。欧州市場では株価上昇。シンセンのTencentに投資しているオランダのProsusは4%株価が下落。レムデシビルの製造を開始したHikma Pharmaceuticalは10.9%上昇。また、T-Mobileの親会社であるドイッチェテレコムは2.7%の株価上昇

2020/8/11    火

米国市場では、最近値を上げていたテクノロジー株が値を下げ、バリュー株が値を上げた。その結果、NASDAQは値下がり、SP500は幾分値を上げ、ダウは1%の値上がりとなった。トランプ大統領は失業給付を強化する大統領令に署名し、ムニューシン大統領は議会で景気対策策の合意がなされる見通しを示す。イーストマン・コダックは政府からの借り入れに不正があったとこが判明し株価は3割弱下落。Tik Tokの買収に難航しているマイクロソフトは2%値を下げた。中国の工場稼働率が戻りつつあり、原油価格が値を上げたことから、欧州市場は幾分値を上げた。BP、RDS、Totalの石油メジャーは1.3%~3%上昇。銀行セクターも2%値を上げた。カーニバルは9月からクルーズを再開すると公表し、株価は9.3%上昇

2020/8/12    水

米国では共和党と民主党で景気刺激策の合意が進展せず、株式市場は下落。アップル、マイクロソフト、Amazonなどが下落したためにNASDAQは1%以上の値下がりになった。欧州市場では、成長ベースの景気循環株にけん引されて市場は3週間来の高値になった。中国の8月の自動車販売が16.4%と大きく上昇したために自動車会社の指数は4.4%上昇。旅行・レジャー、ガス・石油、銀行などのセクターも上昇。ドイツの景況感指数ZEWも予想以上に改善

2020/8/13    木

米国市場では、昨日値を下げた、マイクロソフト、アップル、Amazonが値を上げ、Teslaは1株を5株に分割することを公表し13.1%値を上げた。消費者物価指数は予想以上に上昇。民主党のペロシ上院議員はトランプ政権との間に景気刺激策についてかなりの差異があるとコメントしたが、市場は大きく値を上げた。SP500は史上最高値に迫る水準まで値を上げ、NASDAQ、ダウも大きく上昇。欧州市場では、米国のLiberty Globalがスイスのサンライズ・コミュニケーションを74憶ドルで買収を提案。サンライズは26.8%値を上げ、サンライズの大株主のドイツのFreenetも16.8%値を上げる。英国では経済が6月に予想以上に上昇し、株式指数であるFTSEは2%の上昇。オランダの銀行ABNアムロは北米やアジアからの撤退を公表し、株価は8.1%の上昇

2020/8/14    金

米国市場では市場はわずかに下落した。シスコシステムズは第4四半期の売り上げ・収益ともに予想以下となる見通しで11.2%株価を下げた。アップルが1.2%株価を戻したことが市場の下落を限定的なものにした。失業者に対する給付の効果もあり、新規失業者保険申請者数は5か月ぶりに百万人をしたまわる。欧州市場では、英国のFTSEが、BP、アストラゼネカ、グラクソスミスクライアンなどの大手銘柄が配当落ちとなり、また、ポンド高を要因に、1.5%下落したこともあり、市場全体も下落。銀行、石油・ガス、鉱業、自動車などが0.8%~1.9%の下落。ドイツのティッセンクルップは主力の製鉄部門で10億ユーロの赤字となることを公表し、株価は16.3%下落  

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