5月第2週の市況

2024/5/6    月

米国では公表された労働統計が予想より弱かったことから、Fedによる利下げへが9月にも実施されるのではないかとの期待感から、株式市場は大きく上昇。アップルは、史上最高の自社株買いを公表し、株価が6%弱上昇。そのためNASDAQも2%の上昇となった。製薬会社のAmgenは体重低下の製薬 MariTideの中間試験結果が好調であったことなどから株価は11.8%上昇。旅行会社のExpediaは年間の収益予想を引き下げ、株価は15.3%下落。欧州市場でも、米国のAppleに連動して値上がりしたテクノロジー株がけん引して1週間来の上昇となった。ソシエテ・ジェネラルは業績予想が低迷し株価は5.2%下落。そのため銀行株全体も値下がり。ライバルの米国のAmgenが肥満薬の実験に成功したことを受け、デンマークのNovo Nordiskは2.5%の株安

2024/5/7    火

米国市場では、Fedの利下げへの期待感から市場は上昇。リッチモンドのバーキン地区連銀総裁は現在の金利水準を維持する政策を肯定するとコメントした。セクター別ではエネルギーが最も値を上げた。Micron Technologyは投資会社のBairdが評価を引き上げたことから株価が上昇。そのほか、Advanced Micro DevicesやSuper Micro Computerも先週の決算で落ちた株価がリバウンド。Skydance Mediaと排他的な協議を行っているParamount Globalは3.1%値を上げた。欧州市場では、中央銀行の金利引き下げへの楽観論が支配し、株価は上昇した。ゴールドマンサックスは2024年の欧州株式市場の予想を3%から6%に引き上げた。サウジアラビアが原油価格を引き上げたおかげで、資源のウェイトが大きいノルウェー市場では株価上昇がほかの市場を上回った。テクノロジー株のIndraは第1四半期の利益が40%上昇したことから、株価が8.8%上昇

2024/5/8    水

米国市場では、Fedの金利引き下げへの期待感から、イールドは軟化したが、ドルは高いままで推移した。ダウとSP500は値を上げたが、NASDAQはわずかに下落。欧州市場では、スイスのUBSがクレディスイス買収後初めて四半期の黒字を計上し株価が7.6%上昇、イタリアのウニクレディも3.6%株価が上昇し、金融株がけん引し史上最高値を更新した。ドイツのInfineonは第2四半期の収益が予想以上となり株価は12.9%上昇し、ドイツのDAXも1.4%の上昇となった。酒造メーカーのRemy Cointreauと Pernod Ricardについては中国の習主席がフランスのコニャックの輸入を容認する考えを示し、両社の株価は上昇

2024/5/9    木

米国市場ではダウが1週間ぶりに39000を超える上昇。SP500は横ばい。NASDAQは値を下げる。10年物国債の売り出しによりイールドは上昇。Uberは予想外に四半期の損失を公表し株価は5.7%下落。自動運転装置で投資家をミスリードする動きがあったとして当局が捜査に乗り出したと報じられたTeslaは株価が1.7%下落。Amazon、NVIDIA、Alphabetなどはイールドの上昇により株価は0.2%ないし1.1%下落。電力会社のVistra Corpが好調な決算を公表し、公益セクターが堅調

2024/5/10    金

米国市場では主要3指数ともに上昇。ダウは7日連続の上昇になった。新規失業保険申請者数は予想外に上昇。イールドが下落したことも株式市場の値上がりの要因になった。アップル、Amazon、Metaはイールド低下の恩恵を受け0.6%-1%の値上がりとなった。デジタルインフラのEquinixは第1四半期の業績が好調で株価は11.5%上昇。そのため、不動産セクターは2.3%上昇。欧州市場では個別銘柄の値上がりの恩恵を受け市場全体は史上最高値まで上昇。スペインの銀行Sabadellは同業のBBVAから買収提案を受け、Sabadell株は3.1%上昇。BBVA株は6.7%の下落。メルセデスベンツが配当落ちで株価が5.8%下落したおかげで自動車セクターは値下がり。シーメンス、ABB、Schneider Electricなどが1%以上の株高

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5月第1週の市況

2024/4/29    月

米国市場では大手IT銘柄がけん引して市場は上昇。Alphabetは、700億ドルの自社株買いを公表し、第1四半期の好調な決算も相まって株価は10%上昇。マイクロソフトもAI関連の貢献で第1四半期の売上・利益はともに予想を超え、株価は1.8%上昇。その他、Amazonが3.4%、Nvidiaが5.8%値を上げた。ソーシャルメディアのSnapは第1四半期の売上・利益がともに予想を超え株価は28%近く上昇。Pinterestも4%株価上昇。エクソンモービルは第1四半期の利益が前年同期比で28%下落し、株価は約3%下落。欧州市場では、銀行株と産業株がけん引してここ3か月で最高の上昇となった。銀行株は英国のNatWestが6.1%上昇するなど、銀行セクターは9か月来の高水準になった。Wartsilaは第1四半期の受注やコア利益が予想を超えたことから株価は11.4%上昇。テクノロジー関連は米国のAlphabet等にけん引される形で上昇

2024/4/30    火

米国市場では、TeslaとAppleがけん引して市場は上昇。Teslaは中国で運転支援技術について安全証明を取得し株価は15.3%上昇。アップルはOpenAIとAI関連の対話を再開し、ブローカらの評価も引き上げられ、株価は2.5%上昇。そのほかのAlphabet、Meta、マイクロソフトなどのメガキャップは株価下落。第1四半期の売上が予想を超えたドミノピザは株価が5.6%上昇。欧州では株式市場は少しだけ値を上げた。ドイツではインフレが4月に比べて上昇したことが報じられ、また、ドイッチェバンクはポストバンクの買収に関する訴訟費用の引当金により収益性が悪化することが予想され、株価が8.6%値下がり。スウェーデンの不動産会社SBBの一部を保有しているノルウェイのPublic Property Investは新規上場で株価は1.4%下落

2024/5/1    水

米国では、労働コストが予想以上に上昇し、一方で、消費者信頼感が1年半以上来の低水準になったことから株式市場は軟化。セクター別ではエネルギー、一般消費財、素材、産業、テクノロジーが軟化。Amazonは第1四半期の業績が予想を上回り、時間外取引で3.1%上昇。 GE HealthCareは第1四半期の売上が予想以下となり株価が14.3%下落したが、3Mは四半期決算が堅調で株価は約5%上昇。製薬会社の Eli LillyやPaypalは通年の利益予想を上方修正し、株価上昇。欧州市場では、フォルクスワーゲン、メルセデスベンツ、Stellantisなどが4%から10%値を下げ、市場全体も下落。スペインの銀行BBVAとSabadellは合併の検討に入り、BBVAの株価は下落し、Sabadellの株価は上昇

2024/5/2    木

米国ではFOMCが金利を維持し、ADPレポートでは4月の雇用が強いことが確認された。株式市場ではダウは値上がり、SP500とNASDAQは値下がり。パウエルFRB議長は、インフレを2%にまで引き下げることに注力していることを説明し、差し迫った利上げを否定した。AI関連では半導体製造の Advanced Micro DevicesはAI関連半導体の売り上げ見通しが芳しくなく株価は9%下落。Super Micro Computerは四半期の収益が予想を下回り株価は14%下落。Amazonはクラウドコンピューター部門が好調で株価は2.2%上昇。Johnson & Johnsonは訴訟関連で進展があり株価は4.6%上昇。欧州市場は祝日

2024/5/3    金

米国市場ではFedが、金利政策についてよりハト派的な対応を示した一方で、金利の引き下げについてかなり先になるとの見通しを示した。Qualcomの四半期の業績が予想を超えたことから株価が10%近く上昇し。NASDAQは1.5%値を上げる。ダウやSP500も上昇。米国経済が堅調なことを受けてOECDは世界経済の成長見通しを上方修正した。市場終了後、アップルは四半期決算を公表し収益の下落は予想以下となった。欧州では株価はわずかに下落した。中東地区の紛争、6月以降のECBの政策動向、企業の業績などの材料を前に市場のセンチメントは冷え込んでいる。デンマークの製薬会社 Novo Nordiskは2024年の目通しを上方修正したが、ライバルのEli Lillyとの競争で薬価を引き下げていることから Novo Nordiskの株価は3%近く下落。金融関連ではオランダのINGが自社株買いを公表し株価は6.4%上昇。英国のStandard Charteredは第1四半期の業績が予想を上回り8.8%の株高

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