これまで障害年金、介護保険、障害福祉と3つの公的分野を紹介してきました。これらの制度は、重複する部分はあるものの、全体として考えれば、より広範な範囲を公的に保障するものです。
私たちは、「要介護状態になったときに考えたいこと(不安に感じていること)」を、もう一度、考え直す必要があります。高年期では、「要介護状態から仕事ができるように回復する」というニーズより、「要介護状態になったとき延命措置を取らないでほしい」というニーズの方が高いのではないでしょうか。
高年期のニーズをもう一度洗い直すこと、そして、その中で公的な保障がカバーしてくれる部分を明らかにすると、自ずと民間の介護保険に求められるものが絞り込まれるのではないでしょうか。