アカウント型保険の功罪

日本の大手保険会社ではアカウント型保険という保険を販売しています。毎月支払える保険料はそれほど多くないという消費者の制約をくみ取り、保険料を抑えてたくさんの保障を付加することができるのが特徴です。

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必要保障マップの考え方とアカウント型保険の考え方はかなり似ています。

ただし、気をつけてほしいことがあります。若い世代がアカウント型保険に加入すると、どうしても死亡保障や医療保障にコストを割いてしまいます。保険料を一定とすると、老後保障のために充てられる金額は多くありません。そして、アカウント型保険の積立部分の利回りは、思っている以上に低いのが現実です。

ニーズを分解する

終身保険で必要な機能は2つに分解できました。それは壮年期の死亡保障高年期の老後保障です。まだ現役世代で働いているので資産を取り崩す必要がなく、こどもがある程度の年代になり死亡保障がそれほど必要でなくなった、中年期には終身保険は一時的に不要になります。

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分解された壮年期の死亡保障と、高年期の老後保障は、それぞれ別々の金融商品でカバーするのがかしこいやり方かもしれません。

かつては、終身保険というすべてのニーズを満たすオールマイティの存在であったのですが、今では、ニーズごとに商品を割り当てることを考えるとよいでしょう。