3月第3週の市況

2022/3/14    月

米国市場では、テクノロジー関連とグロース株関連を中心に値下がりした。SP500のすべての11セクターが値下がり。コミュニケーションサービスが1.9%、テクノロジーが1.8%値を下げる。個別銘柄ではアップルが2.4%、Teslaが5.1%の値下がり。Facebookがロシアの侵攻に対するヘイトスピーチを許容する方針にしたことに対してロシアが法的な対応をすることを公表し、親会社のメタ・プラットフォームズの株価は3.9%下落。10年物イールドが2%程度になっていることもグロース株の軟化につながっている。欧州市場では、プーチン大統領がウクライナとの対話に前向きになっていることを好感して上昇。英国では経済のリバウンドが確認され株価指数のFTSEは0.8%の上昇。個別銘柄ではイタリアのTod’sが2022年の好調な見通しを公表し株価が7.6%上昇。ドイツの最大手の電力会社のRWEの大口投資家は石炭部門の子会社化の要求を却下し株価は1.8%下落した

2022/3/15    火

米国市場では、金利の引き上げが予想されるFedの政策会合を前にNASDAQが2%以上下落するなど下落した。イールドが2年半ぶりの高値水準になったため金融関連は1.3%値上がり。サプライヤーのFoxconnがコロナの影響でシンセンでの生産を停止したことからアップルは株価が2.7%下落。ブレンド原油が1バレル当たり110ドルを下回ったことからエネルギー関連株は2.9%の下落。ウクライナ問題の解決への期待に加えて、フォルクスワーゲンが営業利益を倍増させ株価が4.4%値を上げたことから、欧州株式は上昇。中国に依存度の高い鉱業株は、コロナの影響から2.6%の下落。LVMHやRichemontといった高級品ブランドも中国への依存度が高く値を下げた。テレコムイタリアは米国のファンドKKRからの108憶ユーロの買収提案を正式にスタートさせ株価は5%上昇

2022/3/16    水

米国市場では、ブレント原油が100ドル以下になったことや生産者物価指数がそれほど値上がりしなかったことからインフレ懸念が後退し、株式市場は上昇。セクターでは一般消費財やテクノロジーが値を上げ、原油価格が下落したエネルギーは値を下げる。マイクロソフトやアップルは3%前後の値上がりとなった。また、デルタ航空やユナイテッド航空は今四半期の見通しが明るくなりは株価は8%以上上昇。欧州市場では、中国でのコロナウィルスの拡散への懸念から商品関連銘柄を中心に値を下げる。鉱業関連は2.1%程値を下げたが、原油価格が下落したものの石油・ガス関連の株価はほぼ横ばい。中国での売り上げの割合が大きいLVMHは1.5%の株価下落

2022/3/17    木

Fedは市場の予想とおりに利上げを行い米国株式は上昇。イールドは金利感応度の高い2-5年物が10年物よりより大きく上昇。FOMCの予想では利上げは年内に6回以上あると予想している。Fedが基準としているPCEは年末にかけて4.1%上昇するとみられている。WTI先物が95バレル以下になったことから原油価格は落ち着いている。最近値を下げていた一般消費財とテクノロジー株が3%以上値を上げ、金融関連も3%近く値を上げた。中国がさらなる景気刺激策を実行することから欧州市場では株価上昇。中国のTencentの株主であるドイツのProsusは23.9%株価上昇。そのためテクノロジー株全体も大きく値上がり。中国依存の強い鉱業株と自動車株も、それぞれ、3.6%、5.2%の上昇

2022/3/18    金

米国市場では、ここ数日値を下げていた原油価格が8%ほど値を上げたことからエネルギー指数は3.5%上昇。主要3指数もそろって値を上げた。欧州市場では、方向性のない市場となったが、最終的には値を上げた。投資家はECBが年内に50ベーシスポイント利上げを行うと見ている。原油への依存度の高い英国のFTSEは1.3%値を上げた。上海で銅やアルミニウムの価格が上昇したことから、鉱業株は0.7%上昇。ドイツのティッセンクルップは、ウクライナ問題でM&A関連のキャッシュフローの予想を中止し、また、鉄鋼部門の子会社化も不透明と公表し株価が9.4%下落

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3月第2週の市況

2022/3/7    月

米国では雇用統計が公表され67.8万人の新規就労と失業率が3.8%にまで低下したことがプラス要因であったが、ウクライナ問題で投資家の懸念大きく、金融関連は2%値を下げ、市場全体も値下がり。銀行株指数は3.35%の下落。Amazon、アップル、マイクロソフトなどの大型株も1%以上の下落。WW internationalは親の承諾を得ることなく不法に子どもの情報を収集したと連邦取引委員会から指摘され、株価が8%以上下落。欧州ではロシアがウクライナの原発施設に侵入したとの報を受けて自動車や銀行株が下落。安全資産としての金や債券の価格が上昇。オランダのINGはロシアへの制裁で影響を受ける貸し付けが70億ユーロに上ると公表し株価は9.7%の下落。タイヤメーカーのミシュランは欧州内の拠点で物流関連の問題で生産を停止株価は7.2%下落

2022/3/8    火

米国市場ではロシアからの原油の禁輸措置がインフレを招くとの懸念から市場は大きく下落し、NASDAQはベア市場に入ったことを確認。原油価格は2008年以来の高値となった。Amazon、マイクロソフト、アップルなどの大型株が下落。金融セクターは3.7%値を下げ、公益部門が唯一1.3%の値上がりとなった。欧州市場では、エネルギー関連株式が上昇したが、ウクライナ問題とインフレ懸念から市場は下落。BPとシェルは3.8%と8%株価を上げたためにロンドンのFTSEの下落は小幅なものにとどまり0.4%の下落になった。ドイツのDAXは2.0%、イタリアのMIBは1.4%の下落となり、ベア市場になっていることが確認された。ウニクレディ、Raiffeisen、ソシエテジェネラルなどのロシア関連の貸し出しの大きい銀行は5%前後の下落となった

2022/3/9    水

米国市場では、米国のロシアからの原油の禁輸を受けて原油価格が上昇しエネルギー関連は値を上げたが、市場は下落した。一般消費財やヘルスケア関連が値を下げたために、ディフェンシブな銘柄も下落。Tesla、Meta、Alphabetなどは値を上げる。キャタピラーはブローカが評価を引き上げたために値上がり。欧州市場では売国の原油禁輸を受け、方向性のない市場となったが、最終的には値下がり。英国とドイツの市場は横ばいで、銀行株のウェイトの高いスペインとイタリアの市場は上昇。原油価格が1バレル当たり130ドルを超え、BPとシェルは、それぞれ、5.1%、3.0%値上がり。テレコムイタリアは米国のファンドKKRが依然として同社の買収に意欲的と報じられたことから、株価が5.9%上昇

2022/3/10    木

米国市場では金融とテクノロジー株がリバウンドしてSP500は2020年6月以来の上昇となった。金融関連は4%、テクノロジー関連は3.6%の上昇。指標となるブレント原油が、1バレル当たり130ドルから110ドルまで下落したため、エネルギー関連は3.2%の軟化。クルーズ運用のカーニバルが8.8%、ユナイテッドエアラインが8.3%値を上げるなど、旅行・レジャー関連も上昇。欧州市場でも株価はリバウンドし、仏伊の市場では7%ほど値上がり。大きく値を下げていた自動車、銀行、レジャーなどが7%以上値を上げた。英国のFTSEは資源関連のウェイトが高いために上昇は3.2%にとどまった。ドイッチェポストは2021年の営業利益が65%増になることを公表し株価が12.5%上昇

2022/3/11    金

米国市場では、消費者物価指数は7.9%の上昇となり、40年来の高水準に達したことから株式市場は下落。市場では来週のFOMCの会合で25ベーシスの利上げを見越しているが、より高い利上げになるのではという懸念もある。Amazonは1株の20株への分割と100億ドルの自社株買いを公表し、株価は5.4%上昇。米銀で最初にロシアからの撤退を表明したゴールドマンサックスは株価が1.1%下落。欧州市場ではECBがパンデミック関連の景気刺激の縮小を公表し、インフレについては3.2%から5.1%に予想を引き上げた。BMWは利益がパンデミック前からほぼ倍増になったが、株価は5.5%の下落。リオティントはロシアとのビジネスを取りやめることを公表し株価は4.7%の下落。ロシアでのビジネスを一時的に取りやめたヒューゴ・ボスも7.1%の株価下落

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