8月第1週の市況

2023/7/31    月

米国ではPCE指数が6月に顕著に減速(対前年比3.0%)し、市場が利上げの終焉が近いと予想したこともあり、株式市場では主要3指数がいずれも上昇。インテルは業績・予想ともに堅調で株価が6.6%上昇。同業他社のNvidia、Marvell Technologyも値を上げた。P&Gも業績が予想を超えたために株価が2.8%上昇したが、フォードは電気自動車の開発費を抑える計画を公表し、株価は3.4%の下落。エクソンモービルは四半期利益が半分以上減少し株価は1.2%下落。欧州市場では株価は下落。ドイツではインフレが下落する兆候を見せているが、経済成長も予想を下回った。スペインではインフレは予想以上の上昇となった。エルメスは第2四半期の業績が好調で株価は3.9%上昇。AstraZenecaも売上・利益ともに予想を上回ったために株価が3.3%上昇

2023/8/1    火

米国市場では主要3指数はいずれもわずかに上昇。エネルギー株が2%と大きく上昇し、11のセクターのうち8セクターで値上がり。金融サービスのSoFi Technologiesは四半期の売上が予想を超えたために株価は19.9%上昇。半導体のON Semiconductorは第3四半期の売上が市場の予想を超えると見積もり、株価は2.5%上昇。Adobeはモルガンスタンレーが評価を引き上げたために3.3%上昇。欧州市場では7月のインフレ上昇が5.3%と前月を下回ったことや、ヘルスケア株が市場をけん引したことから市場は上昇。英国上場のHarbour Energyは英国政府が北海での新たなライセンスを交付したことから1.2%上昇。ヘルスケア株では Novo Nordiskがドイツで減量薬のWegovyを発売開始し3.4%株価上昇

2023/8/2    水

米国市場ではSP500とNASDAQは値下がり、ダウは値上がりとなった。第2四半期の増益を報告したキャタピラーが8.9%値を上げた。Uberは第2四半期の売上が予想に達しなかったことから株価は5.7%下落。コロナ関連の売上が落ちて四半期の売上が市場の予想以下となったファイザーも1.2%値下がり。新規受注が回復したが、雇用が下落するとみられているため、ISMビジネス指数は弱い水準で横ばい。イールドが上昇したことで、AmazonやTeslaといったMegacapは値を下げる。欧州市場では、自動車、金融、鉱業などのセクターが値を下げ市場全体も値下がり。ドイツの株価指数DAXはユーロ圏の工業活動が縮小したことを受けて、史上最多い姉の水準から下落

2023/8/3    木

米国ではフィッチが米国をAAAからAA+に格下げしたこと、半導体のAMDが第2四半期の売上・利益ともに前年を下回ったことから株価が7%下落したこともあり、主要3指数はいずれも下落。NASDAQが2%の下落と最も大きかった。Nvidia、Marvell Technologyなどの半導体の他社も株価は大きく下落。スターバックスは米国での売り上げの伸びは予想以下となったが、第2四半期の利益は予想を超え、株価は1.2%の上昇。ADPの雇用統計では6月より就労者数は下落したが、予想より多い数となった。欧州市場でも、米国の格下げが影響して、株式市場は下落。ドイツでは、株価指数のDAXは上昇。ライバルのボーダフォンが1&1とローミングの締結をしたことを公表したためTelefonica Deutschlandは17.9%の株安に

2023/8/4    金

米国市場では、方向性のない取引の中、ダウとSP500がわずかに下落、NASDAQがわずかに上昇した。イールドは11月以来の最高となる水準に上昇した。11のセクターのうち8セクターが値を下げたが、金利感応度の高い公益と不動産は、それぞれ、2.3%、1.4%の値下がり。スマートホン半導体大手のQualcommは見通しが芳しくなく株価は8.2%下落した。利益率が大きく下がったPaypalは12.3%株価下落。欧州ではイングランド銀行が予想とおりの利上げを行い英国株式は値下がりとなったが、欧州の市場も3週間来の低水準に値下がり。半導体のInfineonは予想を下回る見通しを公表し株価は9.3%下落。その他の半導体関連も値下がり。ドイツのルフトハンザは需要の回復を見越して見通しを引き上げたが、市場ではコストが利益を圧迫すると見て株価は5.5%の下落

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7月第4週の市況

2023/7/24    月

米国市場はまちまち。ダウはシェブロン、P&Gといった銘柄の値上がりにより10日連続で上昇。一方、Nvidia、NetflixやMeataが2%以上値を下げたことによりNASDAQは値下がり。SP500はほぼ横ばい。アメリカンエキスプレスは四半期の売り上げが予想を下回り、株価は3.2%下落。石油サービスのSLBも、北米での掘削が低調に終わり、予想を下回る売り上げとなり2.2%株価低下。欧州市場では、ドイツのSAPがクラウド関連で通年の売り上げ予想を下方修正し株価4.2%下落。そのおかげでドイツの株式指数DAXも値を下げたが、欧州市場全般では値上がり。第2四半期利益が半減したスウェーデンのSaabは13.8%値を下げた。一方、英国の株式指数FTSEは値を上げた

2023/7/25    火

米国市場では、主要3指数がいずれも上昇。ダウはここ6年で値上がりが続いた日が最長になっている。セクター別ではエネルギーや銀行の株が上昇したためNASDAQの値上がりはほかの指数に比べて低くなった。欧州市場では市場は幾分上昇した。エネルギー株が上昇したことがプラスであるが、域内での景気後退への懸念からテレコム株がマイナス。地域的にはスペインで左右いずれの勢力も半数を取れなかったことから、株式指数は下落。Sabadell 、Santander、Caixabank などの銀行株も値下がり。7月のユーロ圏のビジネス活動指数は予想以上に下落。アイルランドではライアンエアが2024年の見通しを下方修正し株価が6.1%下落

2023/7/26    水

米国市場では、MicrosoftやAlphabetといったAI関連の製品をリリースした企業の決算を前に株価が堅調でNASDAQを中心に値上がり。Fedは水曜日に0.25%の利上げを行うと見積もられている。ダウは、ボーイングが0.8%値を下げたことが重荷になったがわずかに指数は上昇。RTXはエアバスA320neoに使用されているPratt & Whitney GTFエンジンが除去や検査が必要になるとして、株価は10.2%下落。Alaska Airは年間の収入の伸びが予想を下回る見通しとなったことを公表し9.7%株価下落。欧州市場では中国が景気対策を打ち出したことで鉱業株を中心に値上がりし、市場は上昇。ユニリバーは商品価格の上昇がコストの上昇を相殺し、売上が予想を超える見積もりとなったことから株価は4.5%上昇。そのほか、アディダスやLogitechなども業績好調で株価上昇

2023/7/27    木

米国ではFedが予想とおりに0.25%の利上げに踏み切った。パウエルFRB議長はこれからも会議ごとに利上げを判断すると表明したが、同時に、今年中の利下げはまずないことを表明。株式市場は、ダウは値を上げたが、SP500とNASDAQは値下がり。マイクロソフトはAI関連の需要に対して大規模な支出を公表し株価は3.7%下落した。Alphabetはクラウドサービスや広告事業への旺盛な需要が見込まれ、株価は5.7%上昇。アリババのクラウド部門がMetaのオープンソースAIを支持したことから、Meta株は1.3%上昇。欧州市場ではLVMHが決算を公表したがおおむね予想とおりで株価は5.2%の下落。KeringやHermesといった競合他社株も下落。また、Fedの政策会合の前で市場全体が神経質になっていたこともあり、株式市場は下落。プーマは第2四半期の売り上げが予想を超えたため株価上昇

2023/7/28    金

米国では、日銀が長期金利を引き上げるとの観測から、イールドが上昇。ダウは1987年以来の値上がりの継続が途切れ、SP500、NASDAQともに値下がり。Metaは、第2四半期の広告収入が予想を上回り4.4%の株価上昇。前日値上がりしたマイクロソフトは2%値下がり。Ebayは第3四半期の利益が予想を下回り株価は10%以上下落。半導体機器のLam Researchが四半期の売上予想を上方修正し、半導体関連のNvidiaとMicronも併せて値上がり。欧州市場では、ECBの0.25%の利上げがを行ったが、利上げサイクルが終焉に近いとの期待感から市場は上昇。 Nestleは通年の有機商品の売上予想を引き上げ株価が2.6%上昇。BNPパリバは予想を上回る第2四半期の利益を計上し3%株価上昇

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