8月第1週の市況

2020/8/3    月

米国市場では、アップルが四半期決算が好調で史上最高値を更新し1株を4株に分割することから株価は10.5%上昇。世界最大の時価総額のサウジ・アラムコを超える。Amazonも利益が過去最高になり株価は3.7%上昇。Facebookも予想以上の決算となり8.2%上昇。アルファベットは四半期売り上げが初めて下落して株価は3.3%下落。NASDAQは1%以上上昇したが、ダウとSP500は少しの上昇にとどまる。マイクロソフトはTik Tokを買収すると報じられ市場外で上昇。Kansas City Southernは敵対的買収がうわさされており9.7%株価上昇。欧州市場では、株価はほぼ横ばい。域内のGDPは予想以上に下落。フランスではGDPの下落は予想以下であったが株価下落。IT関連は米国のGAFAにけん引されて上昇。BNP Paribaは決算が予想以上に良かったために0.8%株価上昇。Nokiaは予想外に増益となり12.5%株価上昇

2020/8/4    火

米国ではIT関連が値を上げ、NASDAQは史上最高値を更新。ダウもSP500も値を上げる。マイクロソフトはTik Tokの米国のオペレーションを買収すると報じられ株価は5.6%上昇。ホームセキュリティのADTはアルファベットが発行済み株式の7%を購入したことから株価は56%上昇。決算が好調であったアップルは2.5%上昇し、医薬品販売のMckesson Corpは通年の利益予想を引き上げ6.5%値を上げた。欧州市場は、製造業が緩やかに回復してきたことから株価上昇。ドイツでは工場活動指数が20108年以降初めて上昇し株価指数であるDAXは2.7%上昇。フェラーリは通年の収益予想は引き下げたが、第2四半期の受注は大きく伸びたとして株価上昇

2020/8/5    水

米国市場では、アップルが5日連続で値を上げ、さらに、エネルギー関連が値を上げたことから市場全体も値を上げた。投資家は、政府から公表される景気刺激策の内容を待っている。決算が芳しくなかったAIGは7.5%値を下げ、Tik Tokの買収に乗り出しているマイクロソフトも1.5%値を下げる。ラルフローレンはコロナウィルスの関係で四半期の売り上げが減少し4.4%の値下がり、公益銘柄のEvergy Incは買収提案を取締役会が拒否し12%の値下がり。欧州市場では、BPが生産の減産と代替エネルギーへのシフトを公表し6.5%と大きく値を上げた。他の銘柄の値下がりを穴埋めして、市場全体としては横ばい。ジョニーウォーカーの製造元であるDiageo’sは売り上げが予想を超えて下落して5.6%の値下がり。ドイツのBayerはラウンドアップ関連の訴訟で92億ユーロの損失が発生し2.4%株価下落

2020/8/6    木

米国市場では、ウォルト・ディズニーが予想外に利益を上げて8.8%の株高になったことに加え、新たな金融対策への期待感から株式市場は上昇。決済会社のSquare Incは、パンデミックによりオンライン決済が増えたことにより第2四半期の売り上げが64%上昇し株価は7.1%上昇。米国のサービス産業の活動状況は7月に改善され、ISMの調査では新規受注も史上最高になっているが、ADPレポートでは雇用の伸びは予想以下という状況になっている。欧州市場では、BHP、リオ・ティントなどの資源関連が金属価格の上昇を背景に株価も上昇したことにより市場全体も上昇。BPやTotalなどの石油関連も2%程度上昇。ドイッチェポストは、オンライン決済の恩恵から収益が改善し2.5%株価上昇。Dialog Semiconductorも第2四半期の売り上げが予想以上となり9.1%株価上昇。IAG、ルフトハンザ、EasyJetも6.5%ないし10.5%の株価上昇。BMWは第2四半期赤字になり株価は3.5%下落

2020/8/7    金

米国市場では、アップルが3.5%値を上げ、Facebookも6.5%の上昇。そのおかげでNASDAQは史上初めて11,000の水準を超えた。雇用統計では、新規失業保険給付者数は減少したが、7月の解雇は54%上昇と相反する結果が明らかになった。新しい景気刺激策の内容は共和党と民主党で乖離がある状態。通信・テクノロジー関連がけん引して市場を引き上げた。欧州市場では、グレンコアが資源関連企業で初めて無配を宣言し株価は8.1%下落。原油関連もBP、RDS、Totalといったメジャーが2%ないし3.8%の下落。資源・エネルギー関連が中心の英国のFTSEは1.3%下落。ドイツのシーメンスは受注が緩やかに回復すると予想して株価は1.6%上昇。イタリアの銀行ウニクレディトは決算は予想より堅調であったが、イタリア国内の金融機関で統合が進むとの感想から株価は3.9%の下落

過去の市況を確認しよう!!

1か月前の市況 1年前の市況

7月第5週の市況

2020/7/27    月

米国市場では公表された企業決算が低調で全般的に売り市場となり値を下げた。インテルは7ナノメートルのチップの開発が遅れていることを公表し16.2%値下がり。ライバルのAMDは16.5%株価上昇。7月31日にアップル、Amazon、アルファベット(Googleの親会社)の決算と第2四半期のGDP速報が公表される。米国が中国のヒューストンの領事館を閉鎖したことに対抗し、中国は米国の成都の領事館を閉鎖。欧米の株式市場にマイナスの影響。ヘルスケア関連は、トランプ大統領が薬価引き下げの大統領令に署名するとみられることから1.1%指数が下落。欧州市場でも株価は軟調。ドイツでは製造部門の成長がマイナスになることは免れたが、株価指数のDAXは2%下落。英国のエネルギー会社Centricaは北米部門を売却することを公表し株価は16.8%上昇。ノルウェイのエネルギー会社Equinorは精油とトレーディングが成長を下支えし株価は4.6%上昇

2020/7/28    火

米国市場では高収益企業の決算発表への期待感と新たな景気刺激策のへの期待感から上昇。Netfiexが3.2%、マイクロソフトが1.8%の株価上昇となりNASDAQはダウやSP500を上回る上昇。Facebookやアルファベットを含むSP500の企業の8割は今週に決算を公表する。コロナウィルスワクチンが年末までに利用できそうになったModernaは9%株価上昇。欧州市場では旅行関連銘柄を中心に値を下げる。英国に基盤を置く、TUI、EasyJet、IAG(ブリティッシュエアウェイズの親会社)は6%ないし11.3%の株価下落。アイルランドにベースを置く格安航空のライアンエアは3.7%の株価下落。ルフトハンザ、エールフランスなども5%前後値を下げる。部門のスピンオフが評価されて、ドイツのSAPは2.7%値を上げた

2020/7/29    水

米国市場では企業収益の悪化と消費者信頼感の悪化により株式市場は下落。3Mは決算が低調で株価が4.8%の下落、マクドナルドも世界各地で売り上げが低下して株価は2.5%の下落。カンファレンスボード指数は98.3(6月)から92.6(7月)に下落。不動産、公益、消費財などのディフェンシブなセクターは上昇。欧州市場はディフェンシブな銘柄の上昇により値を上げた。LVMHはルイビトンの売り上げが低下して株価も4.1%下落。KeringやHermesも2%以上の下落。自動車のPSAは上半期は減益となったが、合併計画の効果があり株価は2.4%上昇

2020/7/30    木

米国市場では、Fedが金利を据え置きパンデミックの混乱を乗り越えるまですべての方策を動員するとコメントし株価は上昇。木曜日に公表が相次ぐAmazon、Facebook、アップル、アルファベットに対しては決算が好調であると見積もられている。チップメーカーのAMDは通年の売り上げ予想を上方修正し12.5%の上昇。ボーイングはパンデミックで予想以上の損失を公表し株価は2.8%下落。欧州市場ではFedの公表前で市場は横ばい。第2四半期の利益が予想以下であったグラクソスミスクライアンは3.2%株価を下げ、不良債権に備えて予想以上の引当金を積み立てたバークレイズは6.1%の株価下落。フランス市場は堅調な企業が多く、高級品のKering、電子機器のSchneider Electrics、コンサルティング会社のCapgeminiなどが堅調でフランスの株価指数CAC40は0.6%の上昇

2020/7/31    金

米国市場では、GAFAと呼ばれる大手IT企業の決算公表、GDP第2四半期の公表などが重なった。GDPは速報値で年換算39.2%の下落となり、トランプ大統領は大統領選の延期を提案したが民主党、共和党ともにこれを拒否。欧州市場では、市場ではリスク資産の売却を誘因する。米国市場では、金融、エネルギー、マテリアルなどのセクターで下落したが、Facebook、Amazon、アルファベットは、それぞれ、市場外取引で、8%、6%、2%の値上がりとなった。また、Qualcommは第4四半期の売り上げ予想が市場の予想を上回ることを公表し、同株は15%上昇。UPSも株価が14.4%上昇。欧州市場では、ドイツのGDPが10.1%の下落となり、ドイツの株式指数DAXは3.5%の下落となった。銀行、自動車、エネルギーの各セクターでは4%前後の下落となった。個別企業では英国のロイズが赤字決算となり10.1%の株価下落、スペインの銀行BBVAも利益が半減し、8.1%の株安となった。

過去の市況を確認しよう!!

1か月前の市況 1年前の市況