12月第1週の市況

2021/11/29    月

コロナウィルスの変異株OmicronをWHOが懸念のある変異株に指定し欧米市場は大きく下落。米国市場ではダウ、SP500ともに数か月来の下落となった。クルーズ関連のカーニバル、ロイヤル・カリビアン・クルーズ、ノルウェイジャン・クルーズが10%以上下落し、エアライン各社も大きく下落。ブラックフライデーが始まったが、小売り関連も下落。唯一下落が小さかったのはヘルスケアで、ファイザーが6.1%、モデルナが20.1%上昇したことが寄与した。欧州市場も17か月来の値下がりとなり、旅行関連は9%ほど値を下げた。フランスのCAC40は4.8%、英国のFTSEは3.6%、ドイツのDAXが4.2%とそれぞれ大きく下落。イールドが低下したことから銀行株も下落。原油・金属価格が下落したことから、石油・ガス関連も5.8%の下落

2021/11/30    火

米国市場では、先週末の下落からのリバウンドで株価は上昇。バイデン大統領がオミクロン株でロックダウンさせることはないとコメントしたことも要因。AmazonとTeslaが上昇したことから一般消費財セクターが値を上げ、また、テクノロジー株も値を上げた。アップルはHSBCが目標価格を引き上げたことで上昇。製薬会社のMerck&CoはCOVID-19関連の実験で予想されていた効果が得られなかったと公表し、株価は5.4%の下落。欧州市場では、オミクロン株が景気の回復に水を差すのではとの懸念から下落。BTグループはインドのコングロマリットRelianceが買収を検討していると報じられ、BTグループ株は6.1%上昇。自動車部品のFaureciaは欧州での自動車生産が減産になるので、通期の見通しを引き下げ、株価が7.9%の下落

2021/12/1    水

世界的に株式市場は大きく軟化。モデルナCEOは既存のワクチンが新しいオミクロン株に対して有効でないかもしれないとコメントし、ファイザーCEOは効かないとは言えないが効き目は落ちるとコメント。安全資産とみられている日本円はここ1か月で最高の水準に上昇。原油価格はWTI、ブレントともに大幅に下落。欧州では、エネルギー価格が27%上昇し、11月のインフレは4.9%増となり、ここ25年で最高の水準になった。米国市場では、すべての主要指数が下落したが、SP500やNASDAQよりも景気循環株のウェイトの高いダウがより大きく下落。パウエルFRB議長は、上院の委員会で、インフレは一過性のものでテーパリングのスピードを上昇させると証言

2021/12/2    木

米国市場では、オミクロン株の感染者の増加と、予想している来年下半期にインフレが収まらない可能性に言及したFedのコメントに反応して主要指数は1%以上下落。コミュニケーション・サービスや一般消費財といったセクターは2%近くまで下落。唯一上昇したのは公益関連。中小型株中心のRussell2000は午前中に2.5%上昇したが、最終的には2.3%の下落。セールスフォースは、マイクロソフトなどとの厳しい競争にさらされており、今四半期の利益が予想以下となり株価が11.7%下落。欧州市場では、ここ6か月で最高の上昇となった。自動車や旅行・レジャーといったセクターが3%以上の値上がり。銅価格がリバウンドしたことから鉱業も2.3%上昇

2021/12/3    金

米国市場ではダウとSP500がリバウンド。中国で737MAXの運航が許可されたことからボーイング株が3.5%上昇。Krogerは食料品部門の需要を背景に通年の収益を上方修正し、9.9%株価上昇。エアライン、ホテル・レストラン・レジャーの各指数も4.5%と2.8%の上昇。アップルについてはBloombergがiPhone13の需要が落ちていることを報道し、株価は2.7%下落。欧州市場ではオミクロン株に対する懸念から市場は1%以上下落。iPhoneの報道で影響を受け、Infineon Technologies, AMS, ASMLといった関連銘柄が4.4%ないし5.7%の下落。原油先物が上昇したことからBPなどの石油メジャーも上昇
 

過去の市況を確認しよう!!

1か月前の市況 1年前の市況

11月第4週の市況

2021/11/22    月

米国市場では、テクノロジー株が堅調でNASDAQは史上初めて16000を超えた。一方で、ダウは銀行、エネルギー、航空などの分野が値を下げ、軟化した。イールドの低下に伴い銀行株は1.6%の下落。原油価格が下落したためエネルギーは3.9%の下落。投資家が安全資産へとシフトしてイールドが低下する中でテクノロジー株が上昇。半導体のNvidiaは4.1%の株高。Marcy’s、Kohls、GAPといった週の前半に値上がりした銘柄は利益確定の動きから値下がり。欧州では再びロックダウンが発生し経済的なダメージへの懸念から市場は下落。ドイツ市場では景気循環株である、銀行、自動車、旅行・レジャーなどが1.5%ないし2.2%値を下げた。格安航空のライアンエアーはロンドン証券取引所での上場廃止の意向を公表し2.3%値下がり。Hermesはインデックスに新たに採用される見通しとなり株価は5.2%上昇

2021/11/23    火

米国ではバイデン大統領がパウエルFRB議長を再任し市場は好感。イールドが上昇し銀行株は2.8%上昇。SP500は史上最高値を更新。一方、テクノロジー株は軟化し、NASDAQは下落。ただし、アップルはサプライチェーン問題が終息するとJPモルガンがレポートしたことから株価は2.6%上昇。Teslaは3月ごろにModel Sを中国で販売できるとマスクCEOがコメントし株価は3.9%上昇。欧州市場では横ばい。オーストリアがロックダウンをし、オランダ、ハンガリー、チェコなどが再びコロナの制限を強化することになったが、ドイツはそういった動き取らないと表明。Telecom Italiaは米国のファンドKKRによりプライベート化されることになりKKRは45.7%のプレミアムを提案。ほかの通信関連株も上昇。エリクソンはクラウド関連の子会社を売却することになり株価は5.6%下落

2021/11/24    水

米国市場では、イールドの上昇からTeslaが4%以上値を下げたほか、マイクロソフトも0.6%値下がりするなど、前日に引き続きNASDAQは下落する一方、SP500は上昇。SP500のエネルギー指数は3%以上上昇。米国を中心とした消費国の原油の備蓄の放出は予想とおりにはいかなかった。Zoomはパンデミック期の需要から売り上げの伸びが鈍化し株価は15%ほど下落。Best Buyはサプライチェーンの問題で販売が予想以下となることを公表し株価は12%下落。欧州市場では、原油価格や商品価格の高騰から恩恵を受けた部分もあるが、コロナの再拡大に対する懸念から市場は下落。特に、テクノロジー関連が値を下げる。英国のオンライン家電のAO Worldはサプライチェーンの問題から2022の利益予想を下方修正し株価は14.4%値下がり

2021/11/25    木

米国市場では労働関係と消費関係の統計がよかったことからNASDAQ、SP500ともに値上がり。テクノロジー関連はリバウンドとなったが、小売関連はサプライチェーンの問題から値下がり。百貨店のNordstromは28.8%、衣料品のGAPは22.1%の大幅な値下がり。欧州市場では4日ぶりに値上がり。Telecom Italiaの買収について株主のVidendiが買収価格が安いと注文を付け、KKRが買収価格を引き上げることを検討していることが報じられ、Telecom Italia株は15.6%の値上がりとなった。中国市場での不安が緩和されたことから銅価格が上昇し、また、高い原油価格も原因となり、商品・エネルギー関連が上昇

2021/11/26    金

米国市場は感謝祭で休日。欧州市場では、コロナ感染者の増加を受けて公益株などディフェンシブな銘柄が買われて市場は上昇。ドイツが気候変動対策で再生可能エネルギーや石炭からの脱却を早期に進めることを公表したことが公益株の株価に影響。ドイツの第3四半期のGDP成長は予想以下で、消費者信頼感指数も低調であった。Remy Cointreauは需要が旺盛なことを受けて通年の利益予想を上方修正し株価は13.4%上昇。Swiss Lifeは10億スイスフランの自社株買いを公表し、株価は3.6%上昇

過去の市況を確認しよう!!

1 か月前の市況 1 年前の市況